
風をつむぐ少年 --- ポール・フライシュマン/作 片岡しのぶ/訳 あすなろ書房 1999ポール・フライシュマンは大好き。
初めて読んだのは、絵本。
絵本を何冊か読んで、大好きになって、それで他の作品も…
と探してみたら、
この小説が彼のだということに気がついて
何年か前に、読もうと思って買ってはみたけど気がのらなくって
何度も手を伸ばしながらも結局積ん読状態だった本。
やっと読みはじめたらこれが今が最高の出会いのタイミングだったってわかった
シカゴに越してきた高校生が主人公なんだけどね
3人家族の一人っ子。
でもこの本には彼以外の何人もの主人公が登場します
とっても技巧的な作品なのに、
技巧のにおいがちっともしないのは
どれも必然ってたたずまいだからなのかなぁ
最後におはなしが閉じるあたりでは
もう胸がいっぱいになって泣きそうになった
ちゅん2は中学2年生で、この9月から(年度替りで)ボーイスカウトの最上級生になって
ビーバー班の班長になって
これまでの3年間で中学生の男子の(女子からすると信じがたい)うかつぶり…( ´艸`)は
ずいぶん見てきた気がするので
大丈夫かしらきっとあれこれ忘れたりうっかりしたりもするだろうなぁって
まぁ気を揉むでもなくうすうす覚悟しておりましたが
なんのなんの、彼はしっかりやっているようでして
先日は「今から電話するわ」って(なぜかわざわざ言う)( ̄w ̄)
班員に次々電話をかけてちゃっちゃと週一の班集会の曜日を決めて
それを班員の電話連絡網で回して
最後の子(次長)には「あのさ、前にも聞いてると思うけど、まわってきたら最後おれんとこにかけてな」とやんわりと注意をし
ほどなく返ってきた電話を置いて「回るん早いな」とひとりごち…
あらぁ
思いのほかちゃんとやってるじゃないの班長の自覚あるじゃないの!
と、頼もしくも思い母としては若干胸をなでおろしていたのでしたが
それから少ししたある日夕方に部活の顧問の先生から電話があり
「ちゅん2くん、部活に身が入っていません…
こちらでも指導しますが、おうちでも話を聞いてあげてください。わたしたちも理由が知りたいですし…」
って
へぇー!
そうなんだ!
その時ははいすみません、お世話かけます、話をしてみます
って電話を切ったのですけれども
…だけどさ。
そういうこと、親にたとえ聞かれたとしても自分のキモチ言う?思春期の人が?
あれこれ考えましたが(オットとも少し話して)
まぁこころの中で応援しつつ気に病むほどでは全然ないけども気に留めつつ様子を見ることに。
あっちもこっちもではがんばれないんじゃぁないのかなぁ
出たものをすぐにどうにかしようって思う必要はないんじゃぁないのかなぁ
この物語を読んでいて、この主人公の男の子といっしょにアメリカ中を旅をして
あぁ 待ってみよう
ってしみじみと思えました
「待ちの子育て」ってよく言うけど(確かそんなタイトルの本もあったな)
ちいさい頃は、ワタシ待つのって全然苦にならなかった。
ちゅん2が欲しいおもちゃの前で20分立ち止まって飽きずに眺めていても
冬の寒い夕方に門の鍵を自分で開ける!って言い張って10分以上もがちゃがちゃやっていても
お友達と遊ぶよりわたしと家にいる方が好きで学校からさっさと帰ってくる日々でも
で、ちゅん2はそのときじっくりおもちゃを眺めると
ついと手を話してさっぱりとした顔をしていたし
鍵はいつか開いたし
公園に行っても避けるほど他の子どもが苦手だったのに
数年したらお友達がたくさんいていっぱい家に連れてきて楽しそうに群れて遊ぶ少年になっていたし
ちいさい頃に苦でなかった待つことが
わたし
思春期になると少し難しいようだってのはなんなんだろうね?
でも
待っていよう待っていられるわってすとんとこころに落ちた実感がしてます
少年の前へ進む力と
神のご加護を信じて
この本のおかげ〜