2015年03月17日

"The Spook's Mistake"


The Spook's Mistake --- Joseph Delaney, 2008

この頃すっかりはまっております、Spook's Apprentice(魔使いの弟子)シリーズの5冊目。
たくさん(15冊)あるので息切れしないように、ぼちぼちのマイペースで読んでおります。

この巻、最初のほうはそうたいした事件も起きないし(?)
今度はwater witch---水魔女?水棲の魔女なんかが出てきて
またーー 女を悪者にするのってもうやめなよ〜〜みたいに思わなくもなくって
ちょっとだれ気味でしたが

やっぱりだんだん面白くなってくるし
後半善悪(光と影)が入り乱れてくるあたりなんかからはもうほんっと面白くって
読むペースが尻上がりに早くなって最後はイッキでした
(犬もね、この表紙では不必要に恐ろしげだけど作中ではすごくかわいい^^)


それにしてもあれですね
ハリーポッターなんかもそうでしたけど
光の側と影の側…
が、厳然として存在するっていうのがキリスト教的と申しますのでしょうかね
(…単純ではなかろうか)

絶対的悪
っていうものの存在を肯定することって結構怖いものだなぁ

それに
悪魔Fiendと人間(魔女)との間に生まれた子、っていう設定もさー
神と人間が子をなしたりもするのだもの(イエスキリストみたいに)

驚いたけど考えてみればあり得る、のよね。 ふぉ〜〜〜


しかしこの巻もやっぱり
少年らしいまっすぐさと、賢さと、
「お父さんの言葉」をいつも思い出してる素直さが
素敵に同居している主人公のTomがたいそうかわいくて魅力的なのだ。
このシリーズの魅力はほぼ彼の魅力。



そうそうそれから…

ここに出てくる地名が、実際のイギリス北部にある街だってことに
遅まきながら気が付きました。
Conistonとか、Cartmelとか…

いい地図が載ってないってのがこの本の実は不満なところだったので
これからは!google map眺めながら読めるわ〜〜♪

posted by しろくま at 12:16| Comment(0) | こどもの本

2015年02月20日

「あまねく神竜住まう国」


あまねく神竜住まう国 --- 荻原規子/作 徳間書店 2015

うふ♪うふ♪出たばかり♪♪

「風神秘抄」の続編です。

草十郎は魅力的な外見性格能力の設定だけれどいまひとつしゃんとしていないし
糸世(いとせ)もすてきだけれど感情移入できず
(これはこの人の物語にはわたしいつものこと)
頼朝(源)少年はいい子だなーって感じであっさりとまだなんだかたよりない。

おもしろかったけど、舞台の転換が地味だしー
もうちょっと面白くてもいいと思う!


役者が揃ってきてこの先を思わせるのが楽しみ。
あと10年したら続編が出るかなぁ


posted by しろくま at 02:53| Comment(0) | こどもの本

2015年02月13日

"The Spook's Battle"


The Spook's Battle --- Joseph Delaney, Red Fox Books, 2007

2,3と読んで、
今度は原書で読んでみることにしました。

やさしい英語だった〜 びっくり!
Harry Potterの1巻よりも簡単かも。(未確認ですが)
日本語になると対象年齢が上がる?
(けど分厚いのでDarren Shanよりも骨がある)

Changeoverが、少し上のワカモノ向きっていうか、意外に骨があったのかもね?
(アレ読んだ後だから、余計に簡単に思ったんだと思いますー)

ストーリーはこんども、
もう絶対あかんやろ!っていう窮地から生還。痛快だけど
でもFiendが地上に現れたし、
先々に嫌な予感が漂ってるよね…


やっぱり原書で読むと楽しいです
CasterのBaneだって、「ベイン」よりやっぱBaneだよね…

とはいえ

主人公の(Spookの弟子)Tomの男気ある筋の通った感じが
これは和訳のほうがしっかり(大人びて)感じるかも(?)
Aliceのちょい悪な感じは、原書のほうが好きだなぁ(この辺りは私見です)


日本語版の和訳担当のお二人に
ハリーポッターシリーズも訳してもらいたいなぁって思いました


続きもボチボチ読んでいこうっと♪

posted by しろくま at 23:06| Comment(0) | こどもの本

2015年02月02日

「石の神」


石の神 --- 田中彩子/作 福音館書店 2014

時代は寛政のころ(江戸中後期)、
主人公は二人の少年。
生い立ちは違うけど、同じ親方の下で石工の修行をしている。


って揃うと
おもしろくないわけがないじゃぁないですか!?

堪能堪能♪(話は結構切ないんだけど…)
あーこういう話が好きだー…



つい
「石の花」
を思い出したりしますが(全然違うんだけどね)

なんにせよ
石には命が…てか意識が…宿っているよねぇ




わたしは
石が好きだー!!!


( ´艸`)
posted by しろくま at 20:18| Comment(0) | こどもの本

「緑の模様画」


緑の模様画 --- 高楼方子/作 福音館書店 2007

うふうふ。続きまして、また読んでしまった。

この人の物語って、いつも女の子が主人公なのよねぇ。
男の子のお話も、書いてくれないかなぁ



3人の女の子が小6〜中1になるあたりの物語。
舞台は空の色からして、モクレンやレンギョウの花が咲く時期からして、
北の大地ですね。函館

女子ノリ満載なので(いつも書いてますが)女子力低めの私には
どうやらこのあたりくらいが限度かも

(ここからは、これから読むつもりの方は読まないでおくことをお勧めいたします^^)


この3人と、あるおじいさんとの不思議な出会いのお話なんだけれども
ラストに近づくにつれて、
このおじいさん(かつての若者…)の気持ちを思うと切なくって
結構泣けてしまった。


おじいさんは何も言わずいなくなったのに
すべてのいきさつがguess通り…
っていうのは(安心するものの)なんだか安直なような気もしますけど

まぁいいのだ。現代のおとぎばなしなんだよね
そして「小公女」へのオマージュ。

作中に引用されてる
「汽車に乗って アイルランドのような田舎に行こう」

中学校の時合唱で歌った!そうか。詩だったのね。

中学校の担任の先生が音楽の先生で
♪珍しい少女や 牛の歩いてる♪って休み時間に歌ってたら
「珍しい少女…お前みたいな(^w^) 」って言われたのさ。先生お元気かなぁ。


posted by しろくま at 19:58| Comment(0) | こどもの本

2015年01月29日

"The Changeover"


The Changeover --- Margaret Mahy, Puffin Teenage Fiction, 1984

これの原書です。

読みかけをテーブルの上に伏せておいてたらねぇ
オットが
「この表紙コワイ…」ってしおりを挟んでくれて本を閉じて裏表紙を上にしてました。
( ̄m ̄*)


それはさておき

読みながら
えーこんなシーンあったかなぁって
それって私が読んだばかりの本の中身をもう忘れているのか?
もしくは
英語のほうが丹念に読むから、日本語だと読み飛ばしちゃってることもあるのか??
(と、若干不審にも思いつつ)

でもね
やっぱり訳書とは違うフレーバーね。

Sorryは、こっちのほうがちょっと不良っぽく(?)てかっこいいかも。
あと
Sorryに「ココロがない」ってなんだかHowlみたいだわー♪
(萌えポイント)


ニュージーランドでは学年をFreshmanとかSeniorとかいわないで、
7th formerとかいうのかー(辞書によると英国風)
とかって細かいところもおもしろいよね?わたしは、おもしろい!


"It's a wonderful, mysterious thing to be a girl."

っていう一文がこの本を端的に表しているかも。


2度おいしかったー!



そうそう
この本古本で買ったんだけど(ペーパーバックなのに美本)ロンドンの高校の図書室の放出本だった。
貸出カードがついてて借りてたの(履歴)一人

んま。もっと読んでほしかったなぁ

posted by しろくま at 22:47| Comment(0) | こどもの本

2015年01月22日

「魔使いの呪い」「魔使いの秘密」


魔使いの呪い(魔使いシリーズ2)--- ジョゼフ・ディレイニー/作 金原瑞人・田中亜希子/訳 創元推理文庫 2014


魔使いの秘密(魔使いシリーズ3)--- ジョゼフ・ディレイニー/作 金原瑞人・田中亜希子/訳 創元推理文庫 2014

しまった。
1巻を読んで、軽い気持ちで続編に手を出したら
すっかりはまってしまった。

今ほかの本読んでるのに…
1日1冊ペースで読んでしまいます。その間、
家事はほぼ手抜き状態になり(困るなぁ)



なんと
13巻まで出ているんですと!?きゃ〜〜〜身がもたないわ。



ダーク・ファンタジーってことばをどこかで目にしましたが
そんな感じの物語です
期せずして(?ってこともないかー)
ダレン・シャンと一緒なジャンルって感じ。英国人の男性作だし。
(Darren Shanシリーズもはまりましたっけねぇ。怖かったなぁ!!)


イギリスの聖霊の伝統ってこんな血なまぐさいの?

ともあれ
素直で情にもろくて、
一枚も二枚も上手な女の子(魔女の血統)アリスにいいように翻弄されながらも
一本筋の通った性格のこの主人公トムがなかなかすてきなのだ。

「だれかがやらなければならないことです。だったら、ぼくがやります」


ううむ
やっぱり、男子の母にはコタエラレナイ物語。


posted by しろくま at 14:35| Comment(0) | こどもの本

2015年01月15日

「魔使いの弟子」


魔使いの弟子 --- ジョゼフ・ディレイニー/作 金原瑞人・田中亜希子/訳 東京創元社 2007

魔法使い(wizard)じゃないんだよね、魔使い(spook、をこう訳してある)、なんだよね
これって
現実にもありそう…魔「法」使いなら(たいていは)幻想世界だけど。

舞台はイギリスでボガートとか魔女とか出てきて。
主人公は12歳の男の子で

弟子になったばかりだから失敗ばかりするのだ。
でも
筋を通す男気のあるタイプで、自分でなんとかしようと一生懸命なの

昨日中学校の図書室で借りたばかりなんだけど
その日のうちに読んでしまった。
おもしろくって
でも

いろんな謎が全然解決されないまま終わるのよねぇ
続きを読むしかないよねぇ…

( ̄w ̄)


男気といえばさ

ちゅん2@13歳は一人っ子だから弟妹の面倒を見るってことが身についてないし
(だからってわけでもないかもだけどさ)
小さい頃からちゅん2やその友達なんかの様子を見てきて

うちのちゅん2はやさしいしいい子だけど男気だけはない…
残念!!!

ってずっと思っていたのですけどもね。

このごろ、
なんと彼にも結構な男気っていうか骨があることが分かりましたのよ



うわーすごい。
子どもって(アタリマエなのだが)成長するのねぇ…



ちっちゃいころはそのかわゆい受け答えを楽しんでいたけど
このごろは
なかなか驚くようなまっとうな言葉が口から出るのを楽しんでおります。

男の子の母はやめられませぬ。至福ー

posted by しろくま at 15:44| Comment(0) | こどもの本

2014年12月30日

「めざめれば魔女」


めざめれば魔女 --- マーガレット・マーヒー/作 清水真砂子/訳 岩波少年文庫 2013

大好きなマーヒーだけれどこれは「魔法使いのチョコレートケーキ」とはずいぶん感じが違って

ファンタジーでかつヤングアダルト(?っての?わたしが少女のころはこういう分類がなかったような気がするので、今一歩よくわかっていないかもなのですが)

舞台はニュージーランドで
主人公はローラって言う14歳くらいの女の子で
郊外の新興住宅地に住んでいます。

原題は"The Changeover"なんだけど(あぁ素敵)
この目ざめたら魔女…ってのもある朝起きたら魔女になってたっていう意味ではなくって

女の子の、大人の女性への脱皮が
魔法使いの仲間入りの儀式のようにドラマチックにファンタジーの言葉で描かれているってこと。


「まえぶれ」があるのよねぇ。ほんとに…




だから(と、タイトルの話に戻って)
いかに清水真砂子さんとはいえ、個人的にこの邦題は気に入らないのよねぇ。
(っていうか本当は「ゲド戦記」も全然気に入っていないのでありました。あのearthseaの美しい風景が浮かばないじゃないねぇ)


うふうふ。でも、おもしろかったなぁ。
あぁそれから、ヴェスパにワーゲン、って、ソリー一族すごい(わたしとおなじ)好み♪
(お屋敷の様子もね)


これは一度原書で読みたい。


posted by しろくま at 23:20| Comment(0) | こどもの本

2014年12月13日

「不完全な魔法使い」(上)(下)




不完全な魔法使い〈上〉〈下〉 --- マーガレット・マーヒー/作 山田順子/訳 東京創元社 2014

マーガレット・マーヒーは大好きだけど短編しか読んだことなかった。
(それも少し)
まぁぼちぼち、楽しみに読んでいこうとおもってますが
これは長編でございます

なんかねー不思議なおはなしでした。
あと、この表紙のイラストはあんまり好きじゃぁないなぁ。
ワタシやっぱりこの人(たち)のイラストあわない。おしつけがましいわ。キレイだけど。
(主人公のイメージがわたしとぜんぜん違うのが一番あわない点なんだよねきっと)

塔の構成と配置がいまいち文章では分からなくって自分で絵描いた。( ´艸`)
(その塔もこの表紙とは全然イメージが違うんだよねこれがまた…)←あくまでもわたしのですが!!


生まれながらの魔法使い(しかも国で一人しかいないらしい)の男の子が主人公で
しかも彼は思春期に半分目覚めるまで他の(先代の、国王付きの)魔法使いに力を盗まれてて

魔法使いだけは、「努力すればなれるというものではない」

そんな彼が
「おれがほんとうにしたいのは」何か???

一体なんだろうね?

わかんないけど

でも
少年が大人になる前の自分を見つけに行くエネルギーの物語なんだな


翻訳だけど、原書が読みたい!って気持ちにならない自然な語り口でした^^





posted by しろくま at 16:55| Comment(0) | こどもの本

2014年11月28日

「時計坂の家」


時計坂の家 --- 高楼方子/著 リブリオ出版 1992

「十一月の扉」がすごくおもしろかったので
こっちも読んでみました
昨日届いたんだけど夜に読みはじめたらやめられなくなって寝ないで読んでしまった
(3時半に読了。3時過ぎに外で大きな音がして、車がうちのすぐ前で脱輪してた…)


汀館ってこの物語の舞台の町は(明らかに)函館
古い港町で坂があって洋館があって町の向こうの端には修道院があって
朝に獲れたてのイカを売りに来るはず(って今もかな?この物語にはないですが…)


夏休みに親元を離れておじいちゃんの古い家に滞在するんだけど
いかにも何かが起こりそうな家で
古い(使われなくなった)ドアにかかっていた懐中時計がいきなり花に変わって

「大きく開いた白い花びらの中に、さらにもうひとつ、紫がかった糸のような花びらを持つ花」

あ、トケイソウだ…

魔法のような花ですよね(Passifloraってレメディーにもなってる。)

おじいさんがお手伝いさんと二人で住むこの家は
古くて謎めいていて独特の正確な時間が流れていて
こんな家で夏休みを過ごすって思うだけでどきどきします
しかも
函館…

わたしの叔母が昔函館に住んでいて
木造の洋館の2階を借りて住んでいたんですけど
わたしがそこに行ったのはとても小さい頃だったのに
玄関を入ってすぐの広い吹き抜けのホールや曲線を描いた階段なんかをまだ覚えていて
やっぱり 子どもの心にも不思議な印象を残した家であり
街だったんですよね

このお話にもトケイソウをはじめ

熾天使とか
ジャスミン(マツリカ:茉莉花)とか
ロシア語のPや亡命中の時計職人やマトリョーシカや
奇術とか螺鈿細工の煙草立てとか…
そんなモチーフのひとつひとつもふしぎでツボだし

出てくる人たちもなんともふしぎだし

今生きてるこの世界と別の世界がふしぎに錯綜していて
「十一月の扉」もそうでしたけど

そこに愛情と哀しみが流れていて

もう堪能しました

マリカちゃんの日本人離れした様子の容貌からで、
じつは主人公(フー子ちゃん)のおじさん(お母さんのお兄さん)のほんとうのお父さんはロシア人で…

なんて妄想も膨らんだりしてさ(結局そうではなかったが)
( ´艸`)



最後にまた熾天使が現れたところなんかも胸を打ちました

後日談をあれこれ想像できる終わり方なのもまた(ちょっと残念だけど)豊か(な終わり方)だと思いました


いろんなモチーフがつづれ織りのように巧みに絡み合い織りあげられた美しい物語
いやーおもしろかった
この作者 くせになりそうだなー



posted by しろくま at 16:47| Comment(0) | こどもの本

2014年11月24日

「十一月の扉」


十一月の扉 --- 高楼方子/著 講談社(青い鳥文庫) 2011(初出は1999年リブリオ出版)


連休でした!で、いいお天気でした!
そんでもって
とくになぁんにも予定がなかった♪♪♪(やりかけの仕事はあるけど)

あーなんか夢みたい。
ホメオパシーの勉強(&プラクティス)してた時は、
こんなおだやかな休日を過ごすなんって夢のまた夢だったわ ...( = =)




ってことで
今日は「世界を、…」を読み終えてそれからこの本を読んでました。
我ながら脈絡がない選書。っていうか、
どちらも中学生にぴったり、という点では脈絡「アル」かぁ…


今月の「児童文学を読む会」のお題の本なんですけどね。
けっこうページ数もあるんですけど(字は大きめだけどさ)
すっかりはまってしまいイッキ読みでした


中学2年の女の子が2カ月だけ下宿する、
って設定で
そこの住人たちとの触れ合い、そして家族を離れて過ごすことで自分の内面とも深く向き合う
っていう物語なんですけど


こういうの読むと(自分が)中学生くらいだったころの瑞々しい気持ちを
うっすらと思いだすわよねぇ(* ̄(エ) ̄*)
そして
夢の力もねぇ

この少女の日常と、彼女がノートに書き留める物語とが
交互にインタラクティブにつながって進むという形式も
面白いし
中3の耿介くんもすてきじゃーないですか
「たのしい川べ」を読んでる男の子なんてねぇ
「ムーミン谷」を読んでるうちのちゅん2も相当すてきですが^^)
彼は、こういう物語に少しずつ癒されていったのでしょうねぇ


それでね。
最後にこの(彼女の創作世界の)登場人物(かつ主人公的存在)の小さな子ネズミに
わたしってば
ぐぐっと同一化してしまったわけですね

なんか
涙…



いやぁこれをしかも11月に読むってコタエラレマセンワ〜
あーおもしろかった♪

ラピス文房具店に行きたい…

(表紙はリブリオ出版のがだんぜん好きね)↓



posted by しろくま at 17:52| Comment(2) | こどもの本

2014年10月20日

「かかみ野の土」


かかみ野の土 --- 赤座憲久/作 小沢良吉/絵 小峰書店 1988


舞台は、壬申の乱前後の美濃、かかみ(各務)野。
主人公は村国の里の長、オヨリ(村国男依)の一人息子シガマロ(志我麻呂)

彼はまだ少年で、父親が将軍として従軍した壬申の乱についていき、
戦いを自分の目で見て帰ってきます。

のどかな故郷の人々と、戦場での戦士達、そして戦場となった土地の人々。

要職を務める父親への誇らしさと同時に
戦争とは理不尽なものだ、酷いものだ…と少年の心が受け止めるあたり


「『わしのせがれは、殺されたんですじゃろ?
だれのためであろうと、殺されたことにはちげぇねぇと思いますのじゃ。
それがむごうてむごうて』
それだけを、はきだすようにいって、老婆は両手で顔をおさえた」


ここが、ある意味でわたしの中ではクライマックスの場面でした。


はじめ文章に慣れるまでは結構読みにくかったですけれどもね。
なぜかなぁ 文節が短いのと、
わたしの好みよりはずいぶん、情景の描写が少ない感じだからかな?


古代から人は連綿と精一杯生きてきて今につながっている
っていう感覚が胸に満ちる本です


posted by しろくま at 17:03| Comment(6) | こどもの本

2014年10月03日

"whirligig"


whirligig --- paul fleischman, Square Fish Books, 1998

すっかり好きになってしまったP.フライシュマンの
「風をつむぐ少年」
原書ですが

ふしぎー

一度邦訳で読んでストーリーはわかっているからだから新鮮味はなさそうなものなのに
更に感動が深いというか
感動するところが訳書と違うというか

邦訳で読んだときはユダヤのおばあちゃんのおはなしに
ジーンときたのだけど
英語で読むと、あのね、泣けた!のが
Miami, Florida --- プエルトリコからの移民の男性のはなし。
日本語ではたださらりと読めたところだった。

鳥の名前は、shearwater だった。やっぱり
「ミズナギドリ」じゃ、伝わらないものがある(それだけじゃ、ないけど。)




よかった。


それにしたって
P.フライシュマンすごいなぁ…


Brentと、中古で買ったwhirligigの作り方の本の元の持ち主。
(息遣いをすごく身近で感じてるのに、たとえ町角で出会ってもきっとお互いが分からない)

Brentと、彼が作ったwhirligigを大切にする人たちの人生も
たぶん交わることはない。

自分の知らないところで自分の人生の一部が繋がって混じり合い息づいている
世界ってほんとうは
そういうものなんだろうな


grayhoundで旅をしながら、星を友に、ハモニカを友に、孤独の中で世界が広がっていく
(それにBrentが旅したこの時代---いつかはわからんけど---まだ携帯ゲームやiPhoneはなかったね)

最後のPortlandでは
踊りの輪に加わり今度は自分がwhirligigそのものになったような。
(そして社会との接点をもう一度自分で見つけ出していく)

読中読後ずっとこころの中で風が吹いてからからとwhirligigが鳴っている

この本を読むこと自体がカタルシス!(かも)
超おすすめ。



あと個人的な好みを言うと、この本の表紙のデザイン特に
書名も著者名もぜんぶ小文字のところが大そうすきなのであります
(Brentには髪の毛があったはずだが)


posted by しろくま at 21:52| Comment(0) | こどもの本

2014年09月20日

「種をまく人」


種をまく人 --- ポール・フライシュマン/作 片岡しのぶ/訳 あすなろ書房 1998

いやーやっぱりいい本
翻訳の方もイイカンジに読みやすかったです

でもさ

これって原作を読んでから映画を観に行く…ってのと近いのよね

原作を読んだときに想像してる、登場人物の
雰囲気や、口調や、乾き具合や、身ぶり動き…
なんかの個人的に感じてるイメージと

翻訳を読むとやっぱりちがんだよね
特に日本語は男女で語尾が違ったり、言葉も違ったりするから。。。

なのでそういう意味の
違う感
はどうしてもあるけど。それはそれで面白いとも言える

ただ
pitchfork
はさ。

やっぱり文中にある「乾草用三叉」じゃなくってサスマタみたいな二又だと思うわよ
だって
それで人を動けないように抑えておいたんだもの〜



いい話や。やっぱり

(ちなみに消防署の地図記号ってさすまたを図案化したものなんだって〜!へぇぇーー)
posted by しろくま at 14:31| Comment(0) | こどもの本

2014年09月18日

"Seedfolks"


Seedfolks --- Paul Fleischman, Joanna Cotler Books, 2002

「風をつむぐ少年」も相当おもしろかったけど
これは、更に
いいなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

読みはじめたら止まらなくなりました

ある少女がごみ捨て場のようになっている都会の空き地に
豆(この絵本にも出てくるリマ豆)を数個植えるところから始まるのですが
そこから世界が大きく動き始める!のでした


1章に一人がフォーカスされていて
人種も年齢も性別もばらばらで
ただある町(クリーブランド)のある通り(移民の多いさびれた通り)(あるいはその近く)に住んでいる人たちで
そのひとりひとりの独白のような文章が続いています
(当然だけどひとつひとつ個性的に書き分けられていて味がある。
これは声に出して読むのがおすすめです)

ひとりひとりのお話は少しずつ微妙につながっていて
ある人の物語の中に別の章の別の人が出てきたり

そしてみんな、すこしずつ生きにくさや問題を抱えていて


読んでいても切なかったり
ほっとしたり

初めに豆を植えた女の子の動機も切ないし

まわりの言葉がわからない移民のおじいさんが土に触れて目の輝きを取り戻す話や

「大人が嘘をつくのをはじめて見た」っていう少女の驚きや

自分やおなかの子どもを憎んでいる10代の未婚の母Maricelaが
「わたしの身体も、自然の一部なんだ。すごい」って気づくところや

ひとつひとつがこころに残っています

控えめな挿絵(各章の主人公の顔と、ちいさなモチーフ1個)もとてもすてきです
文章につく絵は
このくらいがいいなぁ

全員が種をまいたり、あるいはまいた人につながっている物語ですが
Seedfolksっていう言葉は、あとがきで著者が語っていますが
祖先」っていう意味もあるのね(メイン州あたりの古い方言らしい)
自分たちにつながる種になった人々、っていう感じかなぁ?

だからこのタイトルは本当に大切な言葉なんだと思います

そうそう
この著者のあとがきがまたとても面白かった。
移民の人たちや、植物を育てることなどに、ご縁のある人生を過ごして来られたのね
そういうところから物語が生まれるんだなぁって思いました


この本ホントにお勧め。
小学校中学年くらい?が対象(十分読める)の本だと思います


和訳は「種をまくひと」
だそうです
こっちも読んでみよう〜^^


posted by しろくま at 16:39| Comment(0) | こどもの本

2014年09月14日

「風をつむぐ少年」


風をつむぐ少年 --- ポール・フライシュマン/作 片岡しのぶ/訳 あすなろ書房 1999

ポール・フライシュマンは大好き。

初めて読んだのは、絵本。
絵本を何冊か読んで、大好きになって、それで他の作品も…

と探してみたら、
この小説が彼のだということに気がついて

何年か前に、読もうと思って買ってはみたけど気がのらなくって
何度も手を伸ばしながらも結局積ん読状態だった本。

やっと読みはじめたらこれが今が最高の出会いのタイミングだったってわかった



シカゴに越してきた高校生が主人公なんだけどね
3人家族の一人っ子。

でもこの本には彼以外の何人もの主人公が登場します

とっても技巧的な作品なのに、
技巧のにおいがちっともしないのは
どれも必然ってたたずまいだからなのかなぁ


最後におはなしが閉じるあたりでは
もう胸がいっぱいになって泣きそうになった



ちゅん2は中学2年生で、この9月から(年度替りで)ボーイスカウトの最上級生になって
ビーバー班の班長になって

これまでの3年間で中学生の男子の(女子からすると信じがたい)うかつぶり…( ´艸`)は
ずいぶん見てきた気がするので
大丈夫かしらきっとあれこれ忘れたりうっかりしたりもするだろうなぁって
まぁ気を揉むでもなくうすうす覚悟しておりましたが

なんのなんの、彼はしっかりやっているようでして

先日は「今から電話するわ」って(なぜかわざわざ言う)( ̄w ̄)
班員に次々電話をかけてちゃっちゃと週一の班集会の曜日を決めて
それを班員の電話連絡網で回して
最後の子(次長)には「あのさ、前にも聞いてると思うけど、まわってきたら最後おれんとこにかけてな」とやんわりと注意をし

ほどなく返ってきた電話を置いて「回るん早いな」とひとりごち…


あらぁ
思いのほかちゃんとやってるじゃないの班長の自覚あるじゃないの!

と、頼もしくも思い母としては若干胸をなでおろしていたのでしたが



それから少ししたある日夕方に部活の顧問の先生から電話があり

「ちゅん2くん、部活に身が入っていません…
こちらでも指導しますが、おうちでも話を聞いてあげてください。わたしたちも理由が知りたいですし…」


って

へぇー!
そうなんだ!

その時ははいすみません、お世話かけます、話をしてみます

って電話を切ったのですけれども


…だけどさ。

そういうこと、親にたとえ聞かれたとしても自分のキモチ言う?思春期の人が?


あれこれ考えましたが(オットとも少し話して)
まぁこころの中で応援しつつ気に病むほどでは全然ないけども気に留めつつ様子を見ることに。



あっちもこっちもではがんばれないんじゃぁないのかなぁ




出たものをすぐにどうにかしようって思う必要はないんじゃぁないのかなぁ





この物語を読んでいて、この主人公の男の子といっしょにアメリカ中を旅をして


あぁ 待ってみよう

ってしみじみと思えました



「待ちの子育て」ってよく言うけど(確かそんなタイトルの本もあったな)
ちいさい頃は、ワタシ待つのって全然苦にならなかった。
ちゅん2が欲しいおもちゃの前で20分立ち止まって飽きずに眺めていても
冬の寒い夕方に門の鍵を自分で開ける!って言い張って10分以上もがちゃがちゃやっていても
お友達と遊ぶよりわたしと家にいる方が好きで学校からさっさと帰ってくる日々でも

で、ちゅん2はそのときじっくりおもちゃを眺めると
ついと手を話してさっぱりとした顔をしていたし
鍵はいつか開いたし

公園に行っても避けるほど他の子どもが苦手だったのに
数年したらお友達がたくさんいていっぱい家に連れてきて楽しそうに群れて遊ぶ少年になっていたし



ちいさい頃に苦でなかった待つことが
わたし
思春期になると少し難しいようだってのはなんなんだろうね?



でも

待っていよう待っていられるわってすとんとこころに落ちた実感がしてます

少年の前へ進む力と
神のご加護を信じて


この本のおかげ〜



posted by しろくま at 14:59| Comment(0) | こどもの本

2014年09月06日

「月の森に、カミよ眠れ」


月の森に、カミよ眠れ --- 上橋菜穂子/著 偕成社文庫 2000
(初出は1991年)

新学期が始まって、さっそく図書ボランティアで中学校に行って
借りてきました

これで、たぶんだけど、一般的に手に入る上橋さんの著作は全部読んだかもー

このお話は
舞台設定がとても魅力的だけれど

わたしにとっては魅力を感じる登場人物がいなくて
(かろうじてナガタチの哀しみには惹かれるかなぁ、ってかんじ)

そんなにおもしろいと思わなかった。
(でもイッキ読みだから結構楽しんだんじゃーないのかなー)

古い神々、土着の人々の神々、っていうことでは
このお話を思い出しまよね
すごくこころ惹かれるモチーフ



それより
豊後大神(おおが)氏の「あかぎれ多弥太」伝説っていうのを
読んでみたくなったなぁ





posted by しろくま at 00:54| Comment(0) | こどもの本

2014年08月18日

「ストグレ!」


ストグレ! --- 小川智子/作 講談社 2013

中学生との読書会があるのでお題のこの本を
(前日に…)
よんどかにゃーとな!ということで読みました

去年もそうだったけど
ボリュームは少ないのですぐ読めるけど結構おもしろかったんだよね…
(去年の「ラビット・ヒーロー」と版形も厚さも装丁の感じも結構そっくりねー)

小学校5年生の空手少女が主人公です
礼儀正しくて素直で熱血でなんとも素敵な女の子なんだけど
ステキすぎてこんな子いるかしら〜〜というアルイミ純粋に生成されたような主人公。

でも
ストーリーは山あり谷ありでおもしろいしさぁ
結構グッとくるシーンも多くって

とくに
一生懸命で純粋な子どもたちに対して
大人のどーしよーもないこと…かたくなだったり向上心がなかったり世界が超狭かったり

その停滞感に泣きたくなるようなシーンが結構あったな

でも
変わっていくんですねぇそれが…



「大人世代」「老人世代」「子ども世代」がくっきり色分けされていて
しかも大人が子どもの日常を蝕んでるよねーみたいな物語でした
大人って…しょうがないなぁ(その裏が殆ど語られていないんだけどね)



おもしろかったでーす
誰向けかなぁ
中学生向けではないような…もっと小さいか逆に大きいか...

明日の読書会で中学生の感想を聞くのが楽しみです^^



そうそう
去年「最初と最後で、一番心が変化した人が、“主役”なんだそうです」
って話を先生がされたけど
それなら、主役は実は太郎くんかも〜( ̄w ̄) 





posted by しろくま at 17:01| Comment(0) | こどもの本

2014年06月27日

「ブラッカムの爆撃機」


ブラッカムの爆撃機 --- ロバート・ウェストール/作 金原瑞人/訳 福武書店 1990

中学校の図書室で借りて読みました。
ジブリの宮崎駿さんが大好きだという(ことをどこかで読んだ)一冊
これは古ーい版やねぇ
短編(っていうか「ブラッカム…」はちょっと長め)が二つ収録されています
(「チャス・マッギルの幽霊」 "The Haunting of Chas McGill"と「ブラッカムの爆撃機」 "Blackham's Wimpey")


ロバート・ウェストールはわたしかなり好きです
読んだもの数冊…の中で)いちばんは今のところ「弟の戦争」ですけど…


この本の短編はどっちも甲乙つけがたく好きです。
二つとも戦時下の幽霊ものだけどさ

「弟の戦争」と時代は違うけどどれも
「少年の普通の生活に戦争が入り込む」凄みのある恐ろしさを
なんともいえず巧みに自然に描いていて

少年の母としてはいたたまれない思いも味わいながら読むものです


「ドイツもイギリスもくそくらえだ。
ガソリンと爆弾を積んで、地上五千メートルを飛んでる連中と、そうでない連中があるだけだ。
本当の違いっていうのは、それだけなんだ。
空を飛ぶ連中と、空を飛べと命令する連中、それしかないんだ」



若者を戦争へ向かわせる権力への痛烈な批判がこめられています
(と、わたしは共感する)



なんていうかなぁ…


あーおもしろかった っていうにいえない心に爪を立てるおもしろさ…






posted by しろくま at 22:11| Comment(0) | こどもの本

「星空ロック」


星空ロック --- 那須田淳/著 あすなろ書房 2013

この本読み終わるまで気づかなかったんだけど
"Little King December"を訳(「ちいさなちいさな王様」)された方なんですねぇ
(と、いうのは語弊があって、訳されたのはドイツ語の原書ですけども)

すんなり読めて、
おもしろくて、
きれーーいに最後にぜーーんぶがぴったりおさまって

特に星空コンサートのアンコールのシーンなんって何度も読んじゃった。

ま、きれいすぎる気もするけれどもおはなしだものね…


読んだ後に表紙を眺めると妙にしみじみしてしまいます


いいなぁ。青春。











posted by しろくま at 21:58| Comment(0) | こどもの本

2014年06月22日

「イワンの馬鹿」kindle版


イワンの馬鹿 --- レオ・トルストイ/作 菊池寛/訳 kindle版 (興文社、文藝春秋社 1928)

青空文庫のがkindleで無料なのでこっちも読んでみた。

セミョーン(こっちではシモン)やタラスのセリフがなんだかもっと微妙に
いまの社会に感じてる危機感にハマるのよ

「どうするってお前、兵隊さえありゃ何でも出来るよ。国一つでも自分のものになる」

「資本(もとで)さえありゃ、おれは世界中の金をみんな手に入れることが出来るんだがな」



言ってそう 言ってそう…(永田町やいろんなとこで)




そういえば
今日の天声人語(茨木のり子さんのことを取り上げていた)に思わずうなずいていました。

「いくつかの詩を読むと、男というものの手前勝手にふと思いが浮かぶ。
およそ戦争も紛争も、大人の男が始め、大義だの正義だのを振りかざし、大勢の女性や子どもを巻き込んでいく」




それから
今月11日の、朝日新聞「声」(投書)欄に載っていた
東京都の91歳の石田雄さん(政治学の先生だって書いてありましたが東大名誉教授の石田先生だそうです)(ここに投稿についての記事が)

とても印象深かったので一部メモってたのをここに。

「命令されれば、いつでも人を殺す訓練をするのが軍隊でした。
(中略)
殺人を命じられる人の身になり、もう一度、憲法9条の意味を考えてください」




さいごにまたこのおはなし

ですが
お姫様も「ばか」になったくだりや、最後の働き者の手の描写などは、
わたしはこっちの本の方がずっと好きー
posted by しろくま at 22:01| Comment(0) | こどもの本

2014年06月21日

「イワンのばか」


イワンのばか --- レフ・トルストイ/作 金子幸彦/訳 岩波少年文庫529 1955


これもこの本屋さんで目にとまった本。ありがたい〜〜〜^^

こどものころに、民話集かなんかで読んだよね
イワンのばか…
悪魔の潜った小さい穴しか覚えていなかったわ…(相変わらずvisualな記憶が強いっていうか)


いやー
これ

こんなにもこんなにも深いお話だったんやー

(いや、民話って深いですけれどもさ)
トルストイって、すごい。すごいすごい。

トルストイって「戦争と平和」を小学校のときに読んで以来かも…
(人名がやたら難しかった気が)
いやー
スミマセン。また読みます。大人として。




キリスト信仰がこの本のすべてのお話の土台です
これを読んでると
やっぱり人間には信仰(と、いえるもの…キリスト教に限らず、大きく倫理も含めてですけども)が必要だなぁって

信仰のない人生って???…
これがギモンに思えます




11のお話が収録されています
どれも胸をうちます

「愛のあるところには神もいる」は、「くつやのまるちんと同じお話ですけど

やっぱり
これは大人は絵本よりこの文章で読むべき。


ばかのイワンには二人の兄さんがいます
軍人のセミョーンは武力と命令で何でもできると考え
商人になった、たいこ腹のタラースはお金があればなんでもできると考えます

でも…


自分の手足を使った、労働でもって愚直に生きるイワンには
「知識」でものごとをどうにかしようとする悪魔すらも全くかなわないのだ。



このテーマは
収録の「ふたりの兄弟と黄金」にもっと厳しくわかりやすく出てきます。


いやーおもしろかった



あのさ

ご近所のAさんとBさんがもしけんかを始めたら

普通はどうにかしてやめてもらおうと考えて仲裁しません?

それを
好きな方に味方して一緒にケンカしよう

って
アホなことを画策しているこの国のエライさんたちに絶対読んでもらいたいわ。

(いや、そういう人たちは読んでもわからんかも)






posted by しろくま at 22:59| Comment(0) | こどもの本

2014年06月19日

「これは王国のかぎ」


これは王国のかぎ --- 荻原規子/著 理論社 1993


それで、今日はこれ(ともう一冊)を借りてきました。

早速読みましたが

わたし
この人の本の(これまで読んだ)中ではこれが一番好きかも。

主人公の女の子がさっぱりしててよいです。

とはいえ

失恋して泣きまくって「この体の水分を絞り出して(火の精霊の)魔神族(ジン)に」なった
(という奇想天外な)設定なんですけれどもね。


練りに練られたような構成にも見えてそこはやっぱり日本風のあいまいさがあり
(西洋モノのように隙のない完璧な構成美ではないっていうところが)

実は好みー^^



おもしろかった!



(あ、「樹上のゆりかご」の数年前の設定になっています。)

posted by しろくま at 23:35| Comment(0) | こどもの本

2014年05月30日

"Heaven is for Real"


Heaven is for Real --- Todd Burpo/auther, Christian Large Print, 2010
(100円安かったので、large print editionってので読んだのです。活字がでかい!目が慣れるまで若干かかりました)


4才の小さな男の子Coltonが、虫垂炎をこじらせて手術中に臨死体験をし
その時に見た天国のことを大人たちに話す…


っていう物語。(ってか実話です)

なんか今年映画にもなってるんですねー(さっきググったらtrailerがあったので、↓に貼りつけました)
映像で見ると4才の男の子の幼さあどけなさが
一層迫ってくるかんじです)


前半は、両親もなかなか病院に連れていかないし
病院もデータばかり見て差し迫った症状を見落としてるし
日本だったら救急車搬送でしょ!!っていうところも親が車で次の病院に連れていかないといけなかったり

日本と比べてアメリカはこうなんかな…ってやきもきを通り越して怒りすら感じたけど

そのくるしみがあってこその後半なんだよね

奇跡的な回復後、このあどけない男の子が
すこしずつ…みてきた天国の話をするんですよね


あのね

なんといってもご両親が素晴らしいです

頭から否定もせず
逆に有頂天になったり
あるいは詮索するようなこともせず

子どものことをまず思いやって
そして理性的にこの驚くべき事態に対応していって
すごいなと思いました


この本のタイトルも、Coltonを尊重して、彼が実際に言った言葉をつけたそうです
(だから、邦訳のタイトル「天国は、ほんとうにある」は何となくもう一工夫欲しかった気もする)

作中、
流産してしまったColtonの一つ上のお子さんの話のところなど
彼のお母さんの気持ちがしみじみと伝わってくるようで泣けてきました


プロテスタントの牧師さんのご一家でありますからして
この子のみた天国はイエスキリストがいて、天使がいて、悪魔がいて、
死んだ人は皆羽が生えていて


実は昨日急に(こういうことは大抵急)お通夜に行くことになり
亡くなったのは80を超えたおじさまだったのですが
その人が
会場で皆の頭の上ををぱたぱた飛びまわっているイメージが浮かんでふと楽しくなりました

天国は
誰もが若い時の姿で
愛と光に包まれて軽々と飛び回っているらしいのよ?

日本だったらもしかすると羽根はないかもしれないけどね^^



この物語を、「彼がみたのは聖書の世界、だからキリスト教が正しい宗教」などと
排他的に捉えるのは間違いだと思うんです


だって

「生まれてくる前の世界」のことを話していた日本の子どもたち

そこに大仏様(みたいなひと)がいた
って言っていたもの

ちゅん2は太陽の塔みたいな大きいの、って言っていたけど絵は結構大仏似)


このへんの(社会によってイメージが変換される)理屈はよくわからないけど
その人が属する社会の集合無意識が持つイメージを体験するのかなぁ???

ともあれ
天国(死後の世界)のことを知るとなんだか楽しみになるわねぇ




あぁそれから!
この本を英文で読んで(聖書の中からの引用も結構あって)

聖書の知識がないと(絵画だけじゃなく)文学も映画でも裏の厚みを見落としてることがいっぱいあるのだわぁ
って改めてしみじみ思いしりましたです

Luke SkywalkerのLukeってー
ルカ伝のルカなんだーー ほほー (とか)

いやーでもいまから聖書を英語で読むのはなぁ。。(もしかしたら古文めいた日本語よりは読みやすいかもなんだけどさぁ)


↓映画のtrailerです。日本に来るのはいつだろうね?

posted by しろくま at 16:42| Comment(0) | こどもの本

2014年05月17日

「樹上のゆりかご」


樹上のゆりかご --- 荻原規子/著 理論社 2002

辰川高校っていうところが舞台になっている青春小説。
(ちゅん2の中学校で借りてきた)
あーラブストーリーだなぁ、ってしみじみしつつ読了。

それにしても

高校の行事の設定が妙に細かくて
きっとモデルがあるんだろうなぁって思ったら
作者の母校が立川高校だってことで、

んま。名前までそのまんまってすごいわねー



私の通った高校も(地方ですけど)もと旧制中学で元男子校で
文理別れてからは男子クラスもそういえばあったし
(お隣の元女学校の姉妹校にはやっぱり女子クラスがあった)

共通点がたくさんあったのですけど
(そういえば、体育祭のあとの男子だけのキャンプファイアーなんてのもあったような…)


この物語のように高校が「男子のもの」っていう感覚は全くなかったですから
(それにこんな口はばったいもののいい方の高校生もいなかった気がするし)
あんまり(皮膚感覚的に)共感は出来なかったかな


作中の劇サロメの設定が登場人物の設定とかぶっていることは
割合早々に気がついて

あまり驚きもなかったというか、この作者のおもしろさってこういう所じゃないと思うなぁ


でもあーそうかーと思ったのは
この人の描く主人公は
たとえ歴史ファンタジーであっても
高校生が主人公なのだわ。


久々に高校時代を思い出した〜(もう30年も前か…)...( - -)



この表紙がたいへん好きです

posted by しろくま at 12:40| Comment(0) | こどもの本

2014年05月08日

「ここからはじまる」


ここからはじまる --- はらだみずき/著 新潮社 2014

今月の「児童書を読む会」のお題なもんですから手に取りました

最初の100ページはホント面白くなくって
いやいや読んでて

だってさー
主人公は小学生の息子を持つパパなんだけどさ

まったく・ほんの1mmも共感できない
視野の狭さと身勝手さと想像力のなさとこどもの成長を見通すスパンの短さ

あーツマンナイ超つまんないと思ってページをめくりながら

この人が少しずつ「大人」に「親」らしく変わりはじめた頃になって
少しずつおもしろくなりました

すれちがって、空回りしていた子どもへの愛情が見えてきて
最後の方は結構ジーンときたな〜( ̄w ̄)


口先で、あるいはおざなりに、あるいは「ながら」導こう・先を示そうとするのではなくて

子どもと真剣に向き合うってこういうことだよね



結構おもしろかった
でも
序盤のあの退屈さなはんとかならないものかしら
(ま、その苦行があってこその花かもだけど)



posted by しろくま at 23:37| Comment(0) | こどもの本

2014年04月30日

「三つの冠の物語 ヒース、樫、オリーブ」


三つの冠の物語〜ヒース、樫、オリーブ〜 --- ローズマリ・サトクリフ/著 山本史郎/訳 原書房 2003

中学校の図書ボランティアに行くとなにかしら
おもしろそうな本を物色して借りてきます
新年度になったばかりでまだ個人コードがなく…ちゅん2のコードで借りてきた
( ´艸`)しかしあいつまだ借出0冊って…

サトクリフはいつも読みたーいと思って手をつけるのですけど
なんだかな
読み進める情熱が湧かなくって途中になってしまう作家なんですが
(大人気なのにねぇ)


これは短編集だし
結構読めた。
っていうかやっぱり
心がざわざわするな。心配だったり、いたたまれない気持ちになったり。こんな短いのに
何回か途中でやめたくなった

3つの短編が収録されていますがそれぞれ

ヒースと
樫(オーク)と
オリーブの
花輪(もしくは冠)が物語の…友情の物語のモチーフとなっていて

うわーこの人(作者)なんてうまいんだろうなぁ
ってしみじみ思います

ストーリーもそうだけど
骨格というか構造が。すらっと素敵に整って3つ、立っている感じです

ホント中学時代にこういうの読んでほしいよ〜〜


いやーおもしろかった
でも
もっと長かったらやっぱり、読めないかも…(勇気がないのかしらね)


posted by しろくま at 01:36| Comment(0) | こどもの本

2014年04月25日

「闇の守り人」再読


闇の守り人 --- 上橋菜穂子/著 偕成社(軽装版) 2006



毎月1回の「児童書を読む会」で今月のお題は
このシリーズの第1作「精霊の守り人」だったものですから

久しぶりに読み返してそして

またはまった…


(困るのよねー。ハマると、シリーズを最後まで読みたくてたまらなくなって
毎日寝不足状態がつづいています。このときもそうだった…)


今第4作「虚空の旅人」までまた読みましたが

この「闇の守り人」がやっぱりわたし、一番好きかも。


やっぱり泣いたーーー




この人のお話って、読み始めはなんだか文章が素朴っていうか(あんまり上手じゃないなっ)って
つい思ってしまうのだけれど
2、3ページもめくればもうそんなことキレイさっぱりどうでもよくなって

この圧倒的な世界観の中に一気に埋没していくんですよね

舞台の国の名前が「新ヨゴ皇国」ってことでもうすでに
「旧」ヨゴ皇国の存在までもが歴史の中に用意されてるっていう圧倒的な骨格とディテール…



あーすごい


posted by しろくま at 14:54| Comment(0) | こどもの本

2014年03月21日

「RDG レッドデータガール5、6」

 
RDG5 レッドデータガール 学園のいちばん長い日
RDG6 レッドデータガール 星降る夜に願うこと
--- 荻原規子/著 角川書店(角川文庫)



水曜日、ちょうど一日図書館にいたので
借りてきて読んだ♪「6」は新刊だったからその日に届いてて続けて読んで読了♪
根詰めて読みすぎたのかはたまた寝不足か雨(低気圧)のせいか水曜日にFPの人が来て疲れたからか…分からないけれども

木曜日は調子が悪かったなぁ
出かける用事がなかったのを幸い、一日うとうとごろごろして過ごしてしまった。

オットに話すと、
「砂糖食べすぎなかったか?小麦粉とか?」

ピンポーン
鋭いじゃないのオット。っていうか、それは悪化要因であってトリガーではないけれどもさ。


ともあれ

あー読んじゃった。
気が抜けて、5と6はなんどか飛ばし飛ばしだけど読み返しちゃった。

どんな面白いシリーズものも
…いつかは終わりが来るのよねぇ…




読了直後しみじみ思ったのは


「自分の判断(世界)の範疇で、『こうあるべき』と思うと
そこから出られない。
パラダイムシフトできないんだなー」




ってことでした。
真響ちゃんのようにね。どんなに優秀でもやる気満々でも…




たまたまですが、昨日かな?
こんな記事を目にして↓
creativePEPOLE.jpg
(翻訳と記事はこちら

うわぁこれって結構わたしのことだ〜(汗) と思ったけど

(特に塗り絵嫌い“線の外側に色を塗る”とか、間違いが多い、ルールが大きらい、常識外れだと有名( ´艸`)…有名じゃないことを願う〜

そのクリエイティビティをあんまり発揮してないなぁー。
(risk taker、っていうのはちょっと違うからかしらねー)

なんてオットに話していたら

「いや、十分意表を突いてるけどな」…ううむ、そこ?…( ;; ̄3 ̄)


(あぁ、でも… "Dream Big"でないのかも…)





荻原規子さん(の小説)って、
上橋菜穂子さんの小説に感じるstructureをあまり感じないっていうか
上橋さんが鉱物的なのに比べると荻原さんは植物的。
って気がするんですけど(だから上橋さんの物語の方が知的に感じる…これは個人的な感想ですが)

このシリーズも全くもってそうでしたゎ

けど
どっちもそれぞれおもしろいんだよねー^^


散漫な感想文になりました。(感想文ではないか、そもそも…)



posted by しろくま at 12:06| Comment(0) | こどもの本

2014年03月18日

「RDGレッドデータガール2〜4」

  
RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧
RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた
RDG4 レッドデータガール 世界遺産の少女
--- 荻原規子/著 角川文庫


続きを読みたくて読みたくていてもたってもいられませんでしたが

amazon marketplaceで注文してしまったのでなかなか届かず
昨日(月曜)の夕方よ!来たの。
よー3日も我慢できたものだ。


で、寝不足でございます
review書く余力もなく…


続巻の5、6も今日の夕方(友の会の最寄り会のあと)やっと注文したんですけど
わたし
待てるやろか。
(5のさわりだけはkindleの試し読みでちょっとだけ読めた♪)

明日は一日図書館やから、読む暇がないのが幸いっていうかな。



忍者系と山伏系が陰陽師系と対立してるっていうのもおもしろいですねぇ
だんだん学園ラブコメのようにもなってきましたが。



続きが気になるぅ はーやくこーい♪




posted by しろくま at 23:46| Comment(0) | こどもの本

2014年03月13日

「RDGレッドデータガール はじめてのお使い」


RDGレッドデータガール はじめてのお使い --- 荻原規子/著 角川文庫 2011/06発売


今日は大雨の中小学校の図書ボランティア(読み聞かせ)に行って
そのあと中学校の図書ボランティア(開室補助)に行って

中学校では読み応えのある本もたくさんあって自由に手に取れるので
この本読みはじめたらおもしろくっておもしろくって(以前はあまり興味を覚えなかったのに)
春休み前でもう借りられなそうだったのでたまたま通りかかったbookoffで
探してみましたが見つけられなくて

ふと店員さんに聞いたら走って探してきてくれて(文庫本)
しかも「100円のコーナーにあるかどうか見てきますね!」ってまた走って行ってくれて
「ありませんでした…」ってこれを渡してくれたんですけど(350円)

パラパラ見てみたら中の1ページが水にぬれてしわしわになっていたので
「ここ、濡れてますけど350円?」って聞いてみたら( ̄w ̄)

「あ…ほんとですね…結構ひどいな… これ、100円でいいです」

って
ええ兄ちゃんやったわ。いやーこういう人を応援したい!


と、前置きが長くなりましたが


巫女体質の家系に生まれた、中3の女の子が主人公

わたし
こういうおどおどした、周りに頼って自分から努力しようとしないタイプの女の子って
キライなんだよなー

ま、それは、自分自身に
周りになよなよと頼ることを許していないからなんですけどもね。
(分かっておりますのだ)


とはいえ


この話はだんだんおもしろくなってきて
モチーフもすごい好み(日本の神霊とか修験とか山伏とか)だし

それに
なんですか!!この、「はじまりはじまり〜」みたいな終わり方は!!


続巻すぐに読みたい。すぐにっ





posted by しろくま at 21:50| Comment(0) | こどもの本

2014年03月08日

"When Marnie Was There"


When Marnie Was There --- Joan G. Robinson, HarperCollins Publishers, 2002 (初出は1967)


河合先生がどこかの本(このあたりかな?)で紹介されていたので読もうと思って購入してあったのですが
そのすぐあとに
ジブリが今度アニメ映画化(「思い出のマーニー」)するって発表してびっくり〜

とはいえなかなか読むきっかけがつかめなく
先月末、児童文学を読む会があってその日のお題がこの本だったので
ようやく。
夜なべして読み終えました

おもしろいわ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



この作者の方
こういった、孤独を抱えた少女のおはなしをいくつも書かれたそうですが

ほんとうに
細かい心のひだというか、がリアルで繊細で感激でした


AnnaとMarnieの女子のり満載の付き合い方は、ちょっと(女子力低目の)わたしとしては
入り込めないものもありましたけれども…



そうそうそれとね。

イギリスでは?キッチンまわりのことを"scullery"っていうんですねー?

それでようやく
Howlの家のシンクにガイコツskullがあった理由が分かった。
( ´艸`)




時空を超えた不思議な物語ですが




孤独だったAnnaが、Marnieと知り合いになって
自分の殻の中から出ることを覚えて
Lindsay家という友人を得て
もう
一人じゃないんだ、居場所があるんだ、って実感するシーン

Lindsay家から外に出て、海を見ながら、雨が降っていたけど
"It was raining harder now and she was beginning to get wet, but it didn't matter.
She was warm inside."

というシーンがとても心に残りました


娘さんがあとがきを書いているんだけれど
その中に、この物語の舞台(Little Overton)を探して旅をしてきた日本の男性の話が載っていて
イギリスの実際の地名(Burnham Overy)が分かりました

Google Mapでみてみたらその海岸線のなんともまぁmarshyで独特なこと!
一度訪れてみたいです…



名作!

posted by しろくま at 19:02| Comment(0) | こどもの本

2014年01月24日

"A Bear Called Sunday"


A Bear Called Sunday --- Axel Hacke, Michael Sowa/illustrations, Bloomsbury, 2003


ちょっと息抜きに。
"Little King December"とおんなじ作者ペアの小さな本です。


ほとんど夢の話だけどね...

かなり、シュール。でもさ、


立場を変えてみる世界ってこういうことだよねぇ。
じゃによって、
大人の本だなぁこれは…



個人的にはこのドイツ語版の表紙がすきー



この、青い枠があるのとないのとでは全然違いますよねぇ意味が…




日本語版↓


でもこれだと青が多すぎなのだ。


posted by しろくま at 02:24| Comment(0) | こどもの本

2013年12月17日

「つみつみニャー」


つみつみニャー --- 長新太/作・画 あかね書房 1974


今日はちゅん2の中学校で三者面談でした。
あろうことか時間を間違えて1時間15分も早く行ってしまった…

(で、ちょうどあいてたのでその時間に入れてもらいました。ほ)

ちゅん2は、
あら。素直だわ。って軽ぅく意外。中学生ってこういうときもう少し仏頂面なんじゃないの?
(なーんてね^^)


この本は先日読んだ河合隼雄先生のご著書に紹介してあったんです

長さんさすがのナンセンス!

でも
そうかぁ、「お母さんの不在」ってのがキーなのね、こういうふしぎなことが起こるのは…

って
ご解説を読んでいたもんで(もう大方忘れている気がするが)
なんだかいつもよりこういうシンプルなお話が立体的に見える気がしました。

これは幼年童話だから、きっとお母さんの不在くらいの条件であって
お父さんがふしぎ体験に同行できるのであって

「グリーンノウ」や「アリエッティ」「マーニー」くらいの年(10歳くらい〜)になると、
すこしずつ自分の世界が広くなって
今度は「両親の不在」が必要になるのかなぁ。
(それで同伴者はおばあさんとかもっと血縁の遠い人とかになるのかもね)


おもしろいのでちゅん2に読んで聞かせてあげました
読んであげたっていうか
晩ごはんの支度をしながら「つみつみ…」つぶやいてて
食後いよいよ私が勝手に声に出して読み始めたってわけなんだけど

もうこういう小さい子の本は興味ないかなぁなんて思いつつ
意外(ってほどでもないか…)にも
にこにこしながら楽しそうに聞いてて

ときおり
「えを見てね」なんてところがあるもんで
TVもつけずに興味津々ですり寄ってきてました

( ´艸`)
やっぱ素直〜^^



posted by しろくま at 01:38| Comment(0) | こどもの本

2013年11月22日

「あまんきみこ童話集」


あまんきみこ童話集 --- あまんきみこ/作 ハルキ文庫 2009

あまんさんの講演会で、
司会の方だったか対談相手の方だったかが、
この本をもっていらっしゃったのです

あまんさんの書かれたお話は沢山あるから
とてもとても全部は読んだことはないしそれに
読んだ中で全部いいなぁと気に入ったわけではないんだけれど

この童話集に収められたものはみんな
みんなすてきで

「天の町やなぎ通り」以外は初めて読んだお話ばかりで

どれもこれも涙ぐんでしまうような心を打つ物語でした



冒頭の「くもんこの話」
「さよならのうた」
が特に

切なくやさしく心に残ったなぁぁ





とってもおすすめ。


posted by しろくま at 22:36| Comment(0) | こどもの本

「ドローセルマイアーの人形劇場」


ドローセルマイアーの人形劇場 --- 斉藤洋/作 あかね書房 1997


「ルドルフとイッパイアッテナ」の斉藤さんです
(やっぱネコがお好きなんだなー^^)

ドイツが舞台で
人形遣いのおじいさんと若い高校の先生のお話なんですけど
(わたし初めは中年の先生を想像しながら読んでたけどね)


なんかこの人たちは天狗さらわれた人たちなんじゃあないかって
思いました

天狗にさらわれた人は、人とも天狗ともつかないものになって
人の世界ではないところで生きて
森や植物の精と付き合ったり結婚したりして
「狐笛のかなた」にそんな話があったっけー)


なんかこのラストはだから淋しいのよね。わたしは。

今日は月一度の「子どもの本を読む会」で、この本が今日のテーマでしたが

「こういう放浪、幻想…が男の人の夢なんじゃないか」って。
へぇぇ

それと
「本当に好きなことを生業にして生きる」


そうだなぁ 幸せかなぁ (でもわたしはやっぱり人間がいいなー)




こどものための平易な文体文章ですが
ふしぎに大人のためにも思えるお話。




posted by しろくま at 21:52| Comment(0) | こどもの本

2013年11月12日

「風神秘抄」


風神秘抄 --- 荻原規子/作 徳間書店 2005

久しぶりにPCの前に座れたような気が...
読み終えたのが先週だったので、実はちょっと忘れてしまった…(まじ!?)

空色勾玉からはじまる三部作の、続編的な小説ですけど
(カラスの鳥彦王とかでてくるしねー)

でもこれ単体で読んでも面白いだろうなと思います

やっぱり16,17の少年少女が主人公で
女の子はたいてい美人で気が強いわねぇこれまでこの作者のものを読んだ限り…


草十郎は武家の若者なんだけど笛が上手な神に選ばれた少年。
白拍子のお母さんと生まれたときに死に別れているというのが切ない設定です
(彼の笛はお母さんの形見なんだけど、途中で割れて、自分の笛を求めていくことになるのよね。このあたりも鮮やかです)

彼が笛を吹き、舞姫の少女(糸世いとせ)が舞うと
運命をも変える力を持ち、そのおかげで天命をのばすことができた
芸能(歌舞音曲)好きな院(後の後白河法皇)が言ったこんなセリフが印象的でした

「芸能の力がつきつめれば神通力となることを、苦もなく信じられるのはそのためだ。
そして、傀儡子たちはこの知恵になじんでいるが、そうした人々は世間の底辺に押しやられていることも知った。
こうなると、権力者には知られぬよう、隠し秘められていた心理だったと思えてならぬ」


なんか
あるある…





posted by しろくま at 20:02| Comment(0) | こどもの本

2013年11月04日

「薄紅天女」


薄紅天女 --- 荻原規子/作 徳間書店 1996


( ´艸`)これで、勾玉三部作も読み終わり…

わたしの肩もパンパンです なんですかね これ…
いままで読みすぎで目が辛いなんてなかったのに〜それで、2作目からは文庫版じゃなくって、字の大きい昔の版を読んでるのに〜


三部作(「空色勾玉」「白鳥異伝」とこれ)のなかでは
この巻が一番好きかも。

主人公(阿高)が魅力的だし、男の子二人っていうのも楽しいし
あーでも、主人公っていうとやっぱり苑上になるのかなぁ…後半からしか出てないけど
(いやここは、二人ってことで!)

ラストも今回のがすごく好きです


2作目の「白鳥〜」からさらに時代は下って、
平安京誕生前夜の物語。

無空ってのは空海だなぁって(讃岐出身っていうので)すぐにわかったけど
空海の若い頃をこう想像するのも楽しいね


このシリーズは、挿絵など一切ないのもたいそうよいです

あーおもしろかった (で、お約束ですが)あーおわちゃってつまんない




posted by しろくま at 14:57| Comment(0) | こどもの本

2013年11月01日

「白鳥異伝」


白鳥異伝 --- 荻原規子/作 徳間書店 1991

空色勾玉の続編で、勾玉3部作の2作目。

今日届いたんだけど、面白くってやめられなくなって読み切ってしまいました。

あー目が疲れた。



っていうかね、
先日注文した眼鏡ができてきまして

それをかけて読んでるんですけれども


なしのときと比べて、全然目が疲れな〜い♪
(…いや、全然っていうか、ずいぶんましっていうか)


でもね

眼鏡なしでもそんなに肩が凝ったり気分悪くなったりなんてこれまでになかったもん
なんか
調子悪いんですよねー この頃。
そうそう、↑のあと、少し熱が出て半日寝込みました。

夜何とか晩ご飯の支度だけして、
ふいにチョコレートが食べたくなって、
オットに買って来てもらったんだけど

あらふしぎ。
一口食べたらぐん!と回復したんです

へぇぇ〜
ディメンターに会ったあとのハリーポッターみたいやわ…
(思わず「チョコレートで好転」を持つレメディー調べてしまった)


ええとこの本はですね

空色勾玉から時代は下って
その子孫たちの物語。
おもしろかった〜(けど、最後はどうも強引な感じもするわね)
この作者は(ってまだ2冊だけど)ラストシーンのおとぼけが結構好きかなぁ



あと1冊!
でも
ちょっと読みすぎかな…このペース、やっぱ目に良くないような。
(特にこの頃)




posted by しろくま at 23:58| Comment(0) | こどもの本

「精霊の木」


精霊の木 --- 上橋菜穂子/著 偕成社 1989
(↑の画像は、2004年に再刊されたもの)

中学校の図書室で借りてきました♪♪

上橋さんの、デビュー作です。
守り人シリーズやら奏者シリーズやらあれこれ読んだけど
時間をさかのぼるようにようやくデビュー作に行きついて…

読み始めて、すぐ

…上橋さんって、すごく文章がお上手になったんだ…

って(失礼ながら)しみじみ思いました
それで
いやーわたし、この本最後まで読みとおせるかなぁって少々不安になったのですけど

読み進めるうちに
そんなんどうでもよくなりました
ストーリーの面白さに…



先日読んだ「物語ること、生きること」にエピソードが紹介されてましたけど
(上橋さんが送った)この作品を最初に読んだ編集者の方が
「才能を感じます」っておっしゃった気持ちが
分かるような気がした。


宇宙SFものだけど
その後の作品の種が、もうこの物語の中にあるね


おもしろかった〜♪



posted by しろくま at 23:42| Comment(0) | こどもの本

2013年10月29日

「空色勾玉」


空色勾玉 --- 荻原規子/著 徳間文庫 1996
(初版は1988年福武書店刊)

確かこの本の解説で
(翻訳家の金原瑞人さんだったか?)
「日本のハイ・ファンタジーの三羽ガラスは、荻原規子と上橋菜穂子と小野不由美」
っておっしゃっていたんです

荻原さんは読んだことなかったので、そのうちぜひと思っていて…

ちょうど、中学校の司書さんにもこの本を勧められたので
では!ということで



古事記・日本書紀の世界観をモチーフにしたファンタジー。

主人公が若すぎて、イマイチ感情移入ってわけにはいきませんでしたけれども
おもしろかったなぁ


最後もちょっとおちゃめでね^^
(以下、重大なネタばれなので未読の方は読まないでねっ!)




でも
稚羽矢は不死でなくなったのに、狭也は「変若を得て」…
これって、一回だけ生き返るってこと?それとも不死になるってこと?(不死になったら困るよね〜?)
これだけがふしぎ…






ところで
昨日はこれを読み終わってこの本に手を伸ばして半分くらい読んで(あー至福)
そしたらさ

いつになく…


すごい肩が凝ってぱんぱんになってしまって
あまりに不快で
気分も悪くなってきて

もっと読みたかったんだけど眼がもう活字を受け付けなくって


寝ました…そして今日も朝から調子が悪くって
コーラスの練習に行ったんだけど身体も固いし微熱が出てくるし


うちに帰って昼からぐっすり寝ましたがやっぱり肩が異常に張っていて


なんでしょうねこれー
眼から来ているよ絶対

早く眼鏡とりにいこ…




ということでたいそうおもしろかったので
3部作の続編を注文中。はやくこないかな〜♪



というわけで、PCも実は若干辛いので、今日はこれで退散。
posted by しろくま at 22:21| Comment(0) | こどもの本

2013年10月21日

「あたらしい図鑑」


あたらしい図鑑 --- 長薗安浩/著 ゴブリン書房 2008


主人公は13歳、中1の1学期、ちょうどちゅん2ぐらいやなー


彼の中の、表現できないまだ形のない思いと

ことばへの感受性とが

その成長の様子が

みずみずしくていとおしい感じ。



彼の人生に強烈な印象を残して去っていった、老詩人の存在感がすごいですー
(カッコよすぎな気もするけどー)

思春期のこの時期に、見上げるfigureに出会えた人は幸せよね。


あと、
ゴブリン書房て…( ´艸`)




posted by しろくま at 23:59| Comment(0) | こどもの本

2013年10月14日

"Mouse Tales" 「とうさん おはなしして」


Mouse Tales --- Arnold Lobel, Harper Collins Publishers, 1972


Arnold Lobelの本は、原著もたいそう気になるので
(できるだけ)一緒に読むことにしているのです

(英語すごい易しいし…訳されたものよりずっとやさしい気がするなー)


いま、3月の「ストーリーテリング」集会に語るために
子どもたちにお話したい物語を探しているところ。

ねずみのお父さんが、子どもたちに語ったベッドタイムストーリー
って設定の
この本の中のお話はどうかなぁって思ってて…

とうさん おはなしして --- アーノルド・ローベル/作 三木卓/訳 文化出版局 1973

読んだんだけど

楽しい中にも
やっぱりやさしい、どこまでもやさしいこの作者のお話たちに
こころがほっこり。じわじわ、しみじみ…

ちなみに
原題はmouse tales で邦題が とうさん おはなしして
よくもこんな優しいぴったりのタイトルをつけたものだなと思いますが

原題はきっとmouse tails(ねずみのしっぽ)にかけてあるのよね
(この人のお話って割といつもこんなふう)
やっぱり
どちらも楽しみたいと思うのでした


それにつけても
作者は優しいお父さんだったんだろうなぁ
そして
子どもたちに即興のお話を語ることも
心から楽しんでいたんだろうなぁ(空想ですが)





わたしも、ちゅん2がちっちゃい頃は
よく
「おはなししてー!」
って言われたものでしたっけ


いつもそれで短いお話をこしらえるんだけど
なんどもなんどもなんども延々続くものだから
たまにめんどくさくなってさぁ

(ずっとまえのおさかなやにも書きましたが)

あるとき
みんな「てんま」に乗って雲の上に行ってしまって「もうにどともどってきませんでした」
ってやって

幼かったちゅん2がしばらく「……」って黙って

「……それって、しんじゃったみたいだね…」

って言ったことがありましたっけ。てへ。懐かしくもちょっと切ない思い出。



posted by しろくま at 12:05| Comment(0) | こどもの本

2013年10月09日

「狐笛のかなた」


狐笛のかなた --- 上橋菜穂子/著 新潮文庫 2006

昨日に続き、
ちょっと寄り道…( ´艸`) 
この話、読み始めるともう止まらなくて。おおおおもしろすぎる!

主人公の小夜は、お母さんを幼いころになくしていて、母親譲りのふしぎな能力があって、
控えめで穏やかで芯が強くて
エリンとずいぶんかぶりますよね

なんだけど
(エリンはあまり好きになれなかったのだが)
小夜はすき…^^ なんでかなぁー


エリンのように頑ななところがないからかなー


幼い時の、子狐との出会いが

…そうなるかぁ...うーむ うーむ






人を真っすぐに思う、大切に思う気持ちが
この物語の中には
交差して、織物を織る糸のように、広がっていて
その目にいろいろなものが絡まって物語は展開するんだけど...


切なくて幻想的。


あーおもしろかった!

いやーこれは、中学生にぜひ読んでもらいたいでしょう…






posted by しろくま at 23:50| Comment(0) | こどもの本

2013年09月18日

「ひげよ、さらば」


ひげよ、さらば --- 上野瞭/作 理論社 1982

いやー 分厚い本やった(780ページ)
これ
児童文学?
いや
「児童」じゃないな…
分厚いからではなく
活字が小さいからでもなく


最初の100ページほどは個人的にあまりノリませんでページが進みませんでしたが
そのあとは一気でした


出自のわからない(本人?本猫も)新顔猫ヨゴロウザが
いろんな経験をしながら立派な大人の猫になってそしてじいちゃんになってそして…

という物語ですが

おもしろいのですが
(今、ググってみたらNHKのテレビ人形劇にもなってたのね!?しらなかったーー!!)


でもですね

わたし大きくは二つほど納得できないところが…


いや、タレミミたち(野良犬グループ)のあっけない最後は、まぁ、これも納得いかないけど(実は犬好きであってタレミミファンだから)、ひとまずよしとしましょうか

でもさ

動物は自殺しませんから!
ま、そういう意味でもこの物語はねこの姿を借りた人間世界の物語なんだけどさ。

でも
動物は、人間のように、頭の中で違う現実をつくりだして、違う夢をつくりだして、苦しんだり、自分の命を絶ったりすることはしないから…


絶対に自分の命を絶たずに生き続けてほしかったよー…
子どもの読む本ならばなおさら...


もうひとつはねー

この物語の老犬、老猫はみんな
「…じゃよ」「わしが若かったころは…」「…しておった」「…だわい」

っていうんですけれどもね。


猫や犬がその寿命のたかだか数年で
「ぼくは…」から「わしは…」に
「…なんだよ」から「…じゃよ」に

なりますかい!??


人間の(日本の)おじいさんはさー
老人になったから老人言葉になったんじゃなくてさー
ちいさい頃からそのことばでおおむね暮らしてきて
(そりゃ、歯が少なくなって発音するとき息が漏れるとかはあるだろうけど)
時代の方が、若者言葉の方が変わってきたから、古い言葉が老人言葉に聞こえるんじゃぁ
ないだろーか???
(スミマセン、だいたいは私の憶測ですけども)


だってうちの父、アラ80だけどそんな言葉遣いしないもんさ。


…いやでも…猫には猫の時間があるからな…たかだか数年、と人間の時間で測っちゃいけないのかもな…(なんても思わなくもないがまぁいいか)



なんてことや若干強引な展開が気になるけど


猫たち犬たちが個性的でいい味出してて(いるいるこんな人たち!)、
面白い…そして結構チクリチクリとくる…話であることには間違いがないのだ。

中高生くらいで読むとおもしろいかもよ?


posted by しろくま at 15:43| Comment(0) | こどもの本

2013年08月25日

「アボリジニのむかしばなし」


オーストラリア先住民 アボリジニのむかしばなし --- 池田まき子/再話 新読書社 2002


おはなしを読みたいのが半分
覚えて語りたいおはなしを探しているのが半分
で、
図書館でふと見かけて借りました

アボリジニの昔話は…

(アメリカンインディアンなどの昔話と比べて)穏やかで人懐こいです
もちろん
狩りをする民族ですし、動物(獲物)や、あるいは人などを殺す…みたいな表現もあるにはありますが
どちらかというと
動物目線のお話が多いような気がします(これ1冊読んだだけやけど。)

アボリジニの人たちの意識が
大地と、そこにすむ生物たちと
おそらく身近につながっているのね


「太陽と笑いカワセミ」
「大きな大きなカエル」
「なぜ毛虫はちょうちょうになるの?」
などが気に入りました

大きなカエルのお話はね…


ティダリックという大ガエルが、地上の水を全部飲んでしまって(!)
動物たち大弱りするんです
それで、頭つきあわせて、対策を講じるのですけど

どうやったら水を返してもらえるか…

「ティダリックをくすぐったらどうだろう!くしゃみといっしょに水が出てくるかも」

「しゃっくりをさせたらどうだろう!」
…なんて、なーんだかおとぼけ。

だれも、懲らしめようとか、やっつけようとか(まぁ大きいからね?)という
発想にならないのがプププです

それで、とうとう思いついたのが
「そうだ、笑わせたらどうだろう?くしゃみといっしょに、水が出てくるかも」

で、かわるがわる面白おかしいことをするのですが…

( ´艸`)



そのほか、
花に色を塗る精霊のお手伝いをがんばった毛虫の話「なぜ毛虫はちょうちょうになるの?」
など
“なぜ”ものもたくさん。

「カラスはなぜ黒いの?」「カメにはなぜこうらがあるの?」
「コウモリはなぜ逆さまにぶらさがるの?」
「ブロルガはなぜ鳥になったの?」「カンガルーにはなぜポケットがあるの?」
「ハリネズミにはなぜ背中にとげがあるの?」

などなど
楽しく明るいお話が28篇。

正直、このままでは語りには向きませんが
(文章があまり洗練されていない…特に、語り向けとしても)
でも、ある程度経験を積んだら(リライトできるようになったら)ぜひトライしてみたいなと思うおはなし集でした。


posted by しろくま at 16:14| Comment(0) | こどもの本

2013年08月20日

「ラビットヒーロー」


ラビットヒーロー --- 如月かずさ/著 講談社 2012

この作者の本は初めてでしかもこういう装丁というのは

…自分で選んだわけではなくて、
「中学生の読書会」の課題図書だったのでございます

今年ちゅん2が中学生になって、わたしも中学校の図書ボランティアをさせてもらってますが
そんな中学生のお母さんと、各校の図書委員の生徒たちが
一つの本について語り合う読書会。(もちろん初めて参加〜)


今日でした。
楽しかった!
1時間ちょっとしかないし、話し合う、まではいかないのですけど
司会の先生が促してくださって、一人ひとり感想を話したり、
自分の「変身」体験について話したり。(と、ここで時間となりました)


お話自体は、いろいろな事件が起こって巧妙に組み立てられているなって感じですけど
登場人物が面白いくらい類型的といいますか
キャラ立ってるというのかしら?こういうの
マンガを読んでいるみたいな分かりやすさ^^


自分に自信の持てないさえない高1男子(宇佐くんていうの)が主人公で
特技といえば特撮ヒーローに詳しいことなんですが
ひょんなことから地元のご当地ヒーロー作りに参加することになって
クラスメートや高3の先輩と一緒に活動しながら悩みながら
視野が広がって、自分が周りに愛されているって分かっていくという…



分かりやすいんだけれど
結構感動したのです グッとくるシーンもあってね。

亡くなった(高3男子の)お爺ちゃんが残した「キリバロンG」っていうヒーローの
Gが、
グレートとかそんなんではなくて
「じい」のGだった

ってことが分かったあたりなんて
(あ、ここは結構ネタばれ!)

おじいちゃんの孫への愛が、
ほんとうにかわいかったんだろうなぁ〜〜っていう気持ちがすごく分かって
涙ぐみそうになったわー!


みなさんの感想などを聞いていても


「好き」って気持ちのパワー

「自分の周り」…自分の殻から、いつもの範囲から、外にでることで、自分自身に気づくってことや

「ひとつひとつ気づいていくこと」で自分が変わっていくこと

なんてことが
このおはなしの周辺にある事柄かなぁって思いました


司会の先生曰く
「最初と最後で、一番心が変化した人が、“主役”なんだそうです」
っていうお話も新鮮でしたし

(なるほどー)

中学生の男の子がぼそぼそと話してくれた
「小学校の高学年から楽器をはじめた、
リズム楽器なので、全体のテンポを自分が刻む。
一人だけ勝手に動いたり、先走ったりすると全体に影響することが分かって、実生活でもそういうスタンドプレーや我勝ちの行動がなくなった」
っていう話も、心に残りました


貴重な機会をいただきました。楽しかったです!

ありがとうございました







posted by しろくま at 17:59| Comment(0) | こどもの本

2013年08月16日

"The Children of Green Knowe"


The Children of Green Knowe --- L. M. Boston, Harcourt, Inc.

冬のお話を暑い盛りに読むのもよいものです^^

イギリスの、お城のような古い貴族の館が舞台で…

家庭的なふれあいに恵まれない(お父さんと、後妻のお母さんと遠く離れて寄宿舎生活してた)男の子が
ひいおばあさんが一人で住むお屋敷に休暇でやってきて(引き取られて)から
クリスマスの朝までのお話なんだけど

イギリスの貴族のしきたりはよくわからないけど
(同じような頃…少し前かな…の生活ぶりは「フランバーズ屋敷」を思い出しますが)

代々子どもたちに同じ名前をつけて!
ということは
何人何組もの同じ名前の子どもたちがかつてそのお屋敷で暮らしていて

この老婦人も男の子もそうなんだけれども

それってさー

自分のidentityがなんていうか過去の子どもたちと重なるような
ふしぎな気もちになりますよね


このお話ではその(ある一組の…小さい頃に亡くなったので…)同じ名前の子どもたちが
幽霊であらわれて、(って言うか一緒に住んでるかんじ)
それにもう、一人ぼっちの子どもじゃない!


おもしろかったなー


イギリスの幽霊って(たぶん)怖くないのよねー(足もあるしさ)
「幽霊つき」のおうちの方が高く売れるんだってTVでやってたのを見たことあるわ


使用人も代々同じ名前でね



でもこの主人公の男の子は
そんな生活をある意味当然として受け止めながらも
なんか(使用人のおじいさんの食事が)自分のサンドイッチとずいぶん違うなって
ちょっと居心地悪く思うところなんて
少年の柔らかい心や、あと時代の変化なんかも感じられて微笑ましいです

あと何回か「日本の…」っていう表現が出てくるのもうれしいね

このひいおばあさんもたいそういきいきとして目が輝いているようでね
(イギリスの老婦人ってそういう若々しさがあるわよね。昔バスの中で、そんなおばあさんに会いましたっけ)




目にも
耳にも
皮膚感覚にも
鮮やかな印象を残してくれるすてきなお話でした





posted by しろくま at 23:31| Comment(0) | こどもの本

2013年07月30日

「魔法のオレンジの木」


魔法のオレンジの木〜ハイチの民話〜 --- ウォルクスタイン/採話 清水真砂子/訳 岩波書店

なんてそそるタイトル!

図書館でひとめぼれして借りました。清水真砂子さんだしさ。

さすが、民話、というか

よく知っているような(他の地域のものとすごく似てる!)ものもあるし
へぇ〜っていうような独特なものもあるし
でも味付けは暑い国の黒い人たちの出てくるもので(普通にオレンジやグレープフルーツの木が生えてるんだもんね)


著者(採話者)による「まえがき」にもあったけど、
「生まれてこのかた、リンゴやナシといった果物ばかり食べてきた人間が、
突然マンゴーやパパイアやグアバを口にしたような感じ」


すっごく同感!


ハイチでは、
誰かが「クリーク?」
って言うと

周りの人は「クラック!」と言って

話していい?
話して!!
っていう意味なんだって

大人も子どももだよ。

それで次々とおはなしに声がかかるのだそうです


楽しい―――!!!

貧しく、労働と生きることの厳しい暮らしの中の
数少ない娯楽なんだろうと思われます(でもとってもすてきだね。そして明るい。)



スタイルも、淡々とキマジメに語る人がいたり
歌あり身ぶりありのエンターティナーもいたり
長いのやら短いのやら
聞き手の反応を見て脚色したり

そして

その場に魔法がかかるんだろうな

聞いてみたい…(言葉わかんないけどさ)


あとお話の中に歌がたくさん出てくるんだけど
巻末にちゃんと楽譜が載っていて嬉しい♪です



「あたしがテピンギー、この子がテピンギー、あたしたちもテピンギー」

「神さま(パパ・ゴッド)と死神さま」
「夢のお告げに耳をかさなかった男」

なんかがおもしろかったなー




posted by しろくま at 07:10| Comment(0) | こどもの本

2013年07月22日

「精霊と魔法使い」

AmericanIndianFairyTales.jpg
アメリカ・インディアンの民話〜精霊と魔法使い --- マーガレット・コンプトン再話 ローレンス・ビヨルクンド絵 渡辺茂男訳 国土社

アメリカンインディアン(ネイティブアメリカン)の人たちの民話・伝承って、
なかなかこども向けでまとまったものって見かけませんから
これは貴重だ♪って嬉しくなりましたし

面白かった〜!

狩りをする人たち(の話が中心)で
結構動物を殺したりするんですけれどもね
でもあっさりしてる(なりわいだしさ)

世界中そこらの話と共通のところもあるし(動物譚とか、三年寝太郎みたいな話とか)
一方で独特のところもあるし
(「巨頭(おおあたま)」の怪物なんてねぇ!すごい個性的だし

いいやつなんだか悪いやつなんだか…( ´艸`)
善悪の価値観が少し今の私たちと違って独特かもって思うところもあります


アメリカンインディアンの人たちの名前って
「褐色のくま」だの「赤い雷」だの「ふとい声」だの「よもぎ」だの
でも
日本の人名と似てるよねぇ
意味があるところ…しかも、自然のものや現象からとったものであるところ

(ちなみにわたしの名前はdeep snowですし)

そういう共通点もうれしいです
(でもこういう命名スタイルって、結構世界的に見たら珍しくないのかも。
earthseaでもそうでしたね〜^^)



「あいつは、まもなくつかれてしまう。
一ばんおそくみえるのが、えものをつかまえる」
(p.194 「偉大な魔法使いのもつれ髪」で、老おおかみが語る)
なぁんて、
人生の知恵みたいなところもあってね

一番気に入った話は
「生ある像」のぼうけん
かなぁ
小人が出てきて、おもしろい...


あ、それと!
表紙だけは太田大八さんのようですが
中の挿絵は別の方(ローレンス・ビヨルクンド)です
なかなかすてき。





posted by しろくま at 21:59| Comment(0) | こどもの本

2013年07月09日

'James and the Giant Peach'


James and the Giant Peach --- Roald Dahl, Puffin Books

梅雨が明けていきなりガツンと暑いですね〜〜!
(ま、盛夏はまだまだこんなもんじゃないけど)

しばらく、っていうか今もなんだけど、友の会のセールがあったりして
忙しくしておりましてblog書く余裕がございませんでした…

(あと精算と中間決算が残ってる...org)

今日は2日あるセールの最後の日、
バイトでもやったことない!ので楽しみにしていたんですけど、私は試食コーナーの係で

おススメしたのがたくさん売れると嬉しいわ♪
(しかも、自分の販促したやつだととりわけ...)^^



日中は暑いんですけど、夜になるとうちの場合は山の方から涼しい風が吹いて
(吹かない日もありますが)
今日なんかはひやっととするくらいで、大層涼しいです。ありがたいありがたい…



さて

久々のRoald Dahlです。
これ以来ですよねー この頃ハマっていた…)

好きなんだな〜この人の、ちょっとひねくれたユーモアが
(で、相変わらずなんとも得意げなリメリックの大盤振る舞い)( ´艸`)

笑えました。(≧ε≦)


脇役はみんな癖もあくも強いキャラクターですけど
主人公の少年はフツーのお利口やね。しっかりしてるけど。この人の主人公はこんな子が多くないですか?
(まぁそれで一層ハチャメチャさが引き立つとも言えるか)


雲の上で、お天気をつくっている種族のエピソードが特に
すきかなー

思いを馳せると、癒される…




posted by しろくま at 23:49| Comment(0) | こどもの本

2013年06月10日

「ホビットの冒険」

theHobbit.jpg

原書ペーパーバックの装丁とおんなじ(だけどハードカバー)の
この本は
bookoffで105円だったという…( ´艸`)うきゃー
それでこれだけ楽しめたらなんて高いコストパフォーマンスでございましょ

そうそうはじめにAudiobookを車で聴いてたんですけれどもー
どうも…クリアにわかったような気にならず(やっぱり星の王子のようにはいかんか…Harry Potterはaudiobookより先に原書読んでたし…)


聴き終えるより先にこの本を手に取った次第。
ずっと前から本棚にはあったのだけどもね


装丁もたいそう美しいのですが(作者の絵だそうですよ〜うきゃぁぁ)
瀬田貞二さんの和訳がなんとも美しい〜〜〜〜
です


なかでも一番うっとりしたくだりはさっ

「エルフ軍が一番槍をつけました。
エルフたちがゴブリンをにくむこと、まことに深くはげしいものがありました。
エルフたちの槍と剣は、いかりをこらしてにぎるこぶしから、つめたい炎ともえて、やみにかがやきました」



ちなみに原文はこんなんです
"The elves were the first to charge.
Their hatred for the goblins is cold and bitter.
Their spears and swords shone in the gloom with a gleam of chill flame, so deadly was the wrath of the hands that held them."



主人公ビルボははじめは行きがかり上いやいや参加したようなものだったのに
お話が進むにつれてどんどん存在感を増していって

そして
やっぱり
「ゆきて帰りし物語」なんですねぇ

ゴブリンとか
オオカミとか
「邪悪な生きもの〜」って一刀両断なのは個人的になんだかなじめないのですが
(そりゃぁお互いの視点ってものがあるでしょうによ)
日本では、オオカミは神獣だったりするしね


でもおもしろかった。


で、ついつい想像するに
瀬田貞二さん
生みの苦しみはいかばかりだったでしょうか

ゴクリ(Gollum)が自分だけしかいない自分のことなのに いつも"We"っていうところ
わたし(やっぱり英語の方が)彼の孤独が胸に迫りましたし

そもそもdwarfたちは自己紹介するとき
訳ではいろいろ言い変えてあるけれど
原書では必ず
判で押したように"at your sercvice."
(例えばバーリンだったら) "Balin at your service!"
っていうんですよね

なんていうかそれってdwarfたちの粗めで偏屈な職人気質なかんじが出ていて
あえて訳したら(ちょっと考えてみた)「バーリンでござる。ご用命を」みたいな感じかしらー


あーなんかやっぱりもったいないな
(そのほかの美しさも楽しみつつだから贅沢な話ですけどもね)

それと
「やさしいエルフ」はもしかすると「(色白の)美しいエルフ」じゃない?
(んま、我ながらいやらしい読み方…( ̄w ̄)でも、原作の香りがやっぱり気になるの!ということで)




でもさ、考えようによっては

美しい日本語の「ホビットの冒険」と、原著の"The Hobbit"と、
二つ読めば二通り楽しめるんだなー それも至福だなー



次は指輪物語でござる^^




posted by しろくま at 18:08| Comment(2) | こどもの本

「ふたつの家のちえ子」

sendak2.jpg

今日のGoogleのロゴ、みました!???

センダック!! しかもアニメ! すごーいheart05-002anime.gif
何回も見ちゃう…

今日はセンダック(昨年没)のお誕生日みたいですね〜^^

このアニメ、保存方法がわかんないので、画像だけところどころキャプチャしておきました。
(まぁきっと、そのうちここでみられるでしょう!!)

ところで。


前回の更新から日があいてしまいました

その間どうしていたかというと…

概ね、のどの風邪が長引いて調子が悪かったり(怪談にうってつけの声デシタ)
家のリフォーム工事やら、友の会の仕事やらが重なってぐったりしていたり…

というわけで


その間に読んだ本をぼちぼち更新。
本の紹介はかきやすいのよねぇ。じっくり考えたこととかはこの頃書いてないわぁ
(じっくり考えていないのかも!??)



さて
まずはこれ。


ふたつの家のちえ子 --- 今村葦子/作 評論社


今月の、「子どもの本を読む会」の課題図書なので
読んでみました。

昭和の…わたしが生まれるよりは、もっとまえの頃のお話かなぁ


事情があって、祖父母の家に預けられて就学前まで育てられた
女の子のお話。
実は兄弟があと4人もいて、小学校入学を前に、生家に帰ることに…


なにか劇的なことが起こるとか、
ストーリーが楽しくてわくわくするとか、
そういうお話ではないんだけど(けど主人公にとっては充分劇的ですよねぇ、失礼!)

でもやっぱり、淡々とした日常のゆるぎなさの方を強く感じるのは
子どもの、大地に根を張るような強い生命力と
それをくっきりと描き出す作者の筆力の故かなぁ

とりわけ

小さな子どもの心の動きや感覚が、胸に苦しいほど描写されていて
伝わってきて
(この人絶対、NLPで言うところの体感覚系だとおもうなぁ…でも子どもってそうなのよね。)

いい物語でした… おもしろかった。


小さい兄弟たちが
力を合わせて、お母さんを助けて、家庭を守っている様子が
特に
なんともいえずいじらしくて心が温まります


中でも一番心に残っているのは
レストランでのおじいさんとおばあさんの会話かなぁ
…すてきな夫婦。


たまにはこんな物語もいいものだぁ



さて、もう出かけないといけないので、あとで「ホビット」書きます〜

posted by しろくま at 09:58| Comment(0) | こどもの本

2013年05月08日

「霧のむこうのふしぎな町」


霧のむこうのふしぎな町 --- 柏葉幸子/作 講談社

この頃、特にですけど
読みっぱなしの本が多い…常時、3冊くらいは並行して読んだりする癖があるわたしですが

今机周りに本がいっぱい。優に10冊は越えて、ちょこっと読んで置いてある...むむむ

そんな中でこれは児童文学で軽いし、すぐ読めるし、で
すっきりさっぱり読み終わった一冊となりました

ジブリアニメの「千と千尋…」は、この物語を参考にしたとかしてないとか
同じく「耳をすませば」作中で少年がこの本を読んでるとか読んでないとか^^


たしかに、

たぶん一人っ子らしい、家のお手伝いもろくにしてなさそうな現代っ子のリナちゃんが
魔法の町に来て、
初めてひとりで外の人(ほんの小さい町なんだけどね)と向かい合って、「仕事」(っていうかお手伝いだけどさ。)らしきものをして…

逞しくなっていく様子がほほえましくて
こんな夏休みをわたしも送ってみたかったなぁ


「でも、欠点のない人間ほどつまらねえものもねえんでさ」っていう
コックのジョンの言葉と

「おもちゃをつくるときは、子どもの心にならなくちゃ、子どもの楽しむものはつくれないんだよ」
と言いながらぼりぼりお菓子を食べまくるおもちゃ職人マンデーの言葉が
心に残りました

あとこの町の素敵なたたずまいとね!


小学校4年生の夏に読む、って感じの本でしょうか


posted by しろくま at 09:54| Comment(0) | こどもの本

2013年03月04日

「天山の巫女ソニン:江南外伝 海竜の子」


天山の巫女ソニン〈江南外伝〉海竜の子 --- 菅野雪虫 講談社


今日はアキレス腱あたりが痛いというちゅん2を
夕方病院に連れて行ったのですが

まーーー 待ち時間の長いこと!
この本おおかた読んでしまいました。


先週でしたか守り人シリーズを読みながら
ふと「ソニン」でググってみると

なんと新作、待ちに待った続編の発売日だったんですね〜!

で、早速購入。すぐ読みたかったけど、守り人読み終わるまで我慢我慢( ´艸`)


やっぱり好きです。このシリーズも。
とりわけ、挿絵と表紙・装丁が大層すてき。超好み。
これは守り人より断然こっち派で
ぜーーーーーったいハードカバーで欲しい!!って思います

適度に引いた絵というか、登場人物ナドも敢えて描かれていないので
想像が邪魔されないし。コレ、大事じゃないですか?
守り人の絵はやりすぎなんです…


思えば
主人公が闘う武人で、(女性だけど)いきおい武闘シーンの多くなる
(作者がもともと武器・格闘技好きだそうです)
守り人シリーズに比べて
こちらは(そういう意味では)比較的穏やかな物語ですよね
(とはいえ陰謀があったり、毒物が出てきたり、はらはらするシーンはモチロンあるんですけれども)


この本は「外伝」の2つめ、
江南の王子、クワンの少年時代の物語。

驚くのは
(守り人シリーズの「炎路を行く者」もそうでしたけど)

脇役のキャラ設定っていうのは、こんなに周到に
(本編を書く前に)
練ってあるものなんですねぇ…(面白いのも当然よね)


のびのびとした容姿のクワンは本当に絵になるというか目に浮かぶようだし
頭の切れるセオとの友情のはじまりも、そうだったのか…って納得。

高貴な生まれで、でも少年期に暴れてて
苦労の末…
っていうのも(なんだか)守り人のヒュウゴを思わせる(要はファンってことですな)


ただねー唯一ねー
悪役の「ヘス」ですけどもね

ヘス、といえばナチスドイツの…イメージがどうもあって
気を抜くと、つい「悪役風ドイツ人」が浮かんでしまうのが、困るわ…



おもしろかったです!
(またシリーズ読み返したくなった( ̄w ̄)なぜなら、結末を忘れているから…)

posted by しろくま at 23:24| Comment(0) | こどもの本

「炎路を行く者」 「『守り人』のすべて」



炎路を行く者―守り人作品集― --- 上橋菜穂子/作 偕成社


「天と地の守り人」三部作
で登場した、ふしぎな異国人ヒュウゴ。

侵略者タルシュ帝国の者なのに…もっと大きい志で動いているような。

少年の頃、彼を襲った過酷な運命と
その中で生きてきた彼の物語がこの「炎路を行く者」です。

それと、
巻末に短いけど、バルサの15歳のころのおはなし「十五の我には」も。
本編ではあまり描かれなかった、養父ジグロの人となりが読めて
教養高い、素敵な人だったんだなぁと改めて思います。

このシリーズの登場人物は、なんて多彩で奥深いのでしょうねぇ


昨日も書きました
この挿絵の方の、スケッチ風のイラストは好き。
とくに、「炎路を行く者」巻頭にある、ヒュウゴの子どもの頃のイラスト、
なんともステキすぎて何度も眺めてしまいます^^



ついでにこれも読みました

「守り人」のすべて〜守り人シリーズ完全ガイド --- 上橋菜穂子/著 偕成社編集部/編 偕成社

これはまぁ、キャラブックみたいな。
5ヶ国語に翻訳されているシリーズの紹介などもありましたが
わたしとしては、詳しい地図を、載せてほしかったなぁ。

巻末に、夫と妻となったタンダとバルサの日常が描かれた短編があって
ほっこりします。


…さぁこれで、マイ「守り人」ブームも一段落。(たぶん)

バルサや、チャグムや、そのほかたくさんの登場人物の生き方に
逃げない」ことを学んだ気がします。なんかね。




次は
新刊の、「ソニン」続編を読むことにしまーす♪たのしみ〜〜〜♪

posted by しろくま at 09:08| Comment(0) | こどもの本

2013年03月03日

「〜守り人 短編集〜流れ行く者」


〜守り人 短編集〜流れ行く者 --- 上橋菜穂子/作 偕成社


シリーズを読み終えた勢いが止まらなくて
この本までつい流れで読んでしまいました

バルサとタンダの、小さい頃のエピソードが綴られた4篇です

なんかね、ほんわかとした話であるほど泣けてきてね…


あーふたりの絆は
こんなふうにして育まれたんだなぁ

小さいころから本当に
お互いが大切なかけがえのない存在だったんだなぁ

なんて強いつながりなんだろうなって



わたし、シリーズ読みとおして、このシリーズの挿絵は好きではありませんでしたが
(だってマンガみたいでさー)

でもこの本の、鉛筆で軽くスケッチしたような
この素朴さ、粗く乾いた空気感、
これは好きだな。


posted by しろくま at 12:05| Comment(0) | こどもの本

「天と地の守り人」三部作


天と地の守り人【一】ロタ王国編 --- 上橋菜穂子 偕成社


天と地の守り人【二】カンバル王国編 --- 上橋菜穂子 偕成社


天と地の守り人【三】新ヨゴ皇国編 --- 上橋菜穂子 偕成社


あーあ
おわっちゃった
おわっちゃった

読み終わっちゃった

つまんない
おもしろいのにつまんない


…と、抜け殻状態気味なのではございますが


ホントに楽しみました
特にここ数日というものは
金曜日は半日ボーイスカウトのお仕事で
土曜日は終日ボーイスカウトのお仕事で
いつになく気が張り忙しかったにもかかわらず

さて
本を読む時間を捻出するために犠牲になったのは何でしょう…( ´艸`)なんちゃって


3冊読み終えて
チャグムの(世界の端から端までを見た!)成長に驚き母のように嬉しくなって
やっぱりこれは彼の成長の物語なんだなぁと思いつつも…


そうそう、3巻はちょっと辛かったですね
読むペースも遅れがち
戦闘シーンが多かったからね 心に痛かったのです

あ、そうそう、折々地図を眺めながら読んでたんですけれども
3巻のタルシュとの緒戦のシーンですね、
戦場の位置(山脈の方向と朝日の昇る方向)がどうもよく分からん...
平野の東側からタルシュ軍がきていて、東側にはアマタ山脈があると思っていたらトウハタ山脈に陣を張っているというのは...
(じゃ陸路で来た軍ということでしょうかね)あーもう一回確かめ読みしたくなったな!!

(いや、もう別なの読もうよ)



ところで

シリーズで一番好きになった登場人物はヒューゴです。(* ̄(エ) ̄*)
彼の夢、いや「夢」みたいなあやふやなものではなくて
自らの手でそれを実体のあるものにしていく
彼の凄み…強さと深さと哀しみに胸をうたれます


心に残っているシーンは二つの「ホイ(捨て荷)」のシーンと
(神がかりのような…なんて鮮やかな伏線!)

瀕死のタンダを見つけて「わたしのつれあいです」っていうところと
(それが一番怪しまれないという冷静な計算があったはずだけど、一方で本当に心の奥からの…)

魂を連れ戻されたヒューゴの語る場面と

それとやっぱり
一番最後の、一行かな…


もうバルサは
寝ているあいだも短槍を手元に置いておくような生活ではない
安らぎを手にしたんですね


あーよかったな

やっぱり




昨日、ボーイスカウトの会合が終わって隣に座っていた知人に
(実は彼女は大学の同級生〜!)
ちらっとかばんの中の「2巻」を見せて、「今これにはまってるんだ〜^^」
っていいましたら

目を丸くして、「…わたしも!『精霊の守り人』読んだところ!!」だって〜!

その話を聞いて「なになに??」ってのってくれた数人もふくめて
少しの間ですが守り人談義ができました
嬉しかったにゃ〜〜♪




posted by しろくま at 11:52| Comment(0) | こどもの本

2013年03月01日

「蒼路の旅人」


蒼路の旅人 --- 上橋菜穂子 偕成社

このごろ
本の話しかしてないですねぇ( ´艸`)

このblogも、始めた当初(2004年)の、ちゅん2ネタとホメオパシー話が中心だったころから
結構変わってきましたわぁ

でもね、こんなひとり言のようなものでも、何らかの形で
自分の内側を外へ表現しているということは
健康に良いようです。心も、カラダも。


さて

この話はシリーズの中でも好きな方だなぁ!

舞台のスケールが、おおきい!
巻頭に描かれた地図を見ながら、お話を読みながら、
わくわくします。
海を越えた南のタルシュ帝国は、
…形は、地中海沿岸諸国をつい思わせますけれども…
どうも南半球にあるらしい。

そこをどんな運命なのかチャグム皇子はひとりで…



「守り人」シリーズの中の支流である「旅人」シリーズは
どうしても独特の世界観というよりは、歴史ドラマの雰囲気をまとっていますが

その美しさ、独特の香りはやはり目の覚めるような鮮やかさで

しかもこの巻は舞台である南洋の明るい光も強く帯びていて

読んでて楽しい^^(バルサは出てこないけど)


そしてエンディングはより大きな物語の
明らかなスタートであるのですしね


残りあと3巻。

楽しみなような、辛いような。



posted by しろくま at 10:36| Comment(0) | こどもの本

2013年02月28日

「神の守り人」(上)(下)


神の守り人(上)来訪編 --- 上橋菜穂子 偕成社


神の守り人(下)帰還編 --- 上橋菜穂子 偕成社

( ´艸`)上巻は、届くのが待ちきれなくて(まだ届かない)
ちゅん2の小学校の図書室で借りてきて読みました。
ちょうど学校に行く用事があったのでねー( ̄w ̄)

下巻は好んで読んでる軽装版で。
(漢字が多くて読みやすいし、新潮文庫のはあのマンガ調の表紙がどうも駄目なのだ)


あのですね

今回は2冊一気読みでしたが(アホ?)

さすがに、下巻の最後の方になってお風呂に入って寝ないとまずいと思い
ちょうど、異能のむすめアスラが策士シハナにほぼ籠絡されてしまうところで
しぶしぶ中断してお風呂に入ったんですよね

あと、残り(本の厚みの)1/2もないのに、
この状況がどうやって変わるんだろう…と若干絶望的な気分になりながら
(いやきっと、変わるんでしょうけれどもね)

湯船の中であれこれ、ストーリーの向かう先を想像していましたら

たのしくて♪


ま、予想は、半分も当たりませんでしたけれども

(そうきたか…!!!ってカンジ。いひひ)


怒涛のイッキ読みじゃなくって
こういう物語の楽しみ方もあるんだってなんと申しますか
開眼いたしました。うふ。


バルサがタチヤの店(護衛斡旋所)でみせた立ち居振る舞い。
タチヤからの信頼。
カッコよすぎてここ、何度も何度も読んでしまいました。

うふ♪


…そうそう、それで、お風呂から上がっても結局夜なべして最後まで読んでしまいましたとさ^^
(アホ?)


posted by しろくま at 10:29| Comment(0) | こどもの本

2013年02月26日

「虚空の旅人」


虚空の旅人 --- 上橋菜穂子 偕成社


今日は午前中児童館に絵本を読みに行って
耳鼻科の午前診の最後に滑り込んで
耳の様子を検査してもらいましたが

(難聴)ほぼ治ってた♪よかった〜〜^^

午後はのんびり、本を読んで過ごしました。だってね。休息が大切だって先生も( ´艸`)



さてこの本は

「守人」シリーズの、4作目のようですけども
「旅人」ってタイトルになっているように主人公はバルサではなくて
新ヨゴ皇国の皇太子チャグム。

舞台は、南に接する異国のサンガルです
(ソニンシリーズで言うところの江南カンナムですねぇー。なんか重なりますわ〜)


「精霊の…」当時11歳だったチャグムは、14歳になっています。

いやーーー
りっぱな王子におなりですねぇ!!!
(ほれぼれ)

一度、異界を見、異界との間を行き来した稀有な人間として
そして皇太子として

「人の世」を違った視点から眺めることのできる王子が

即位され、この方の御世となったあとの世界が楽しみでたまりませんね♪
(ま、すんなりとなるとは思いませんが…それも含めて^^)


お話は、最後のクライマックスの、呪術師のあまりにあっさりした引き揚げ様に

えぇぇぇぇぇ???そうなのーー???


って思いましたけれども

(「闇の…」のあの、精緻な物語と比べるとなんだか、気が抜けるような。ま、
開放的な南国の話だからだと思っておこうかな)なんちゃって


つぎは、えーとどれどれ、「神の守り人」…





posted by しろくま at 17:53| Comment(0) | こどもの本

「夢の守り人」


夢の守り人 --- 上橋菜穂子 偕成社


「精霊の守り人」 「闇の守り人」ときて、
これがシリーズ第3作目。

あぁ楽しい♪

でも今度は、異界の「花」―――異界とこの世界を行き来する花の種―――の設定が
結構込み入っていて難しく
説明のところを何度も読み直したり

しかも作中説明される「この世」がどの世を指すのかって分かりにくかったりで読みにくくもあり

あとさぁ
カギを握るユグノって人がいまいち(わたしには)魅力的じゃなかったりするんで

1、2に比べて あーーーオモシロイ!!!!
って悶絶する感じではなかったのがちょっと残念。


でもー

相変わらず、このシリーズの世界観はオモシロイ…


この巻では、タイトルにあるとおり「夢」がモチーフになっていて

夢って…

その大きさ(たしかにね!)や
「夢をみずにはいられない人の痛み」
なんてところに
なんというかふと考えさせられるものがあります

それからね

「あんたの魂だって、あんたの母さんがつくったわけじゃないんだから。
死んだ誰かの魂が、あの世へ行って過去のすべてを忘れてから、あんたのお母さんの腹に宿って生まれてきたんだから。それが、この世のならいなんだよ」

っていう
トロガイ師のそのまた師匠の言葉に

なーんか心が軽くなるのは私だけでしょうか



ささ 次は「虚空の旅人」でございまする

〜しばらく守り人シリーズで楽しめそうです〜〜^^


posted by しろくま at 13:50| Comment(0) | こどもの本

2013年02月24日

「闇の守り人」


闇の守り人 --- 上橋菜穂子/作 偕成社

ご存じ
「精霊の守り人」の続編(シリーズ第2巻)

やっぱり面白くって〜〜〜〜〜(悶絶)
イッキ読み(またも)

最後のクライマックスでは…
泣けちゃった


シリーズの中でも、この本が特に大人に人気があるっていうのが
分かる気がします


いやーでも
すごいすねぇ
こんな風に世界が2重になってて

発光する青い石が地上に生まれる過程も
なんとも美しく神秘的で意表をついてて

しかもしかも
その「闇の守り人」たちが、実は…



隣り合う国々の風土・気風なんかが
なんとなく「ソニン」シリーズに似てる気がします
(ストーリーは全然違うけれども)

この守人シリーズでは、
国々の言葉が違う、という設定なのがとても自然で好きなんです
(ファンタジーとか、アメリカ映画ってどこの国でも言葉が通じるので <---不自然)

言葉も国ごとに細かく違う単語を設定してあったり
言葉のみならず、時間の単位とかも私たちの世界とは違ってて
丁寧だし、綿密だし、オモシロイ…

(ただこのシリーズ、絵はあんまり好きじゃないけど。少女マンガみたいで)
でもいいのだ お話が面白いから



さーて 次〜〜〜♪
(AMAZON market placeで買ってるとすぐに届かないのがもどかしいわ)( ´艸`)



わたし ほぼ「おもしろい」しか 言ってません スミマセン( ̄w ̄)


posted by しろくま at 10:12| Comment(0) | こどもの本

2013年02月20日

「精霊の守り人」


精霊の守り人 --- 上橋菜穂子/作 偕成社

前から読みたい読みたいと思っていたのになぜかご縁がなかったり目の前にあるのに手に取る気持ちになれなかったり

やっと読めた!

そして

おおおもしろかった!!!


作者は文化人類学者でもある、っていうの
分かる気がする…


とりわけおもしろかったのは
「伝説は権威づけのための作り話」
ってさめているところ

思春期前の(伝説や偉人伝や権威が必要な)子どもにはこれはどうかなって思うけど

わたしは大人だもーん いいのだ〜( ´艸`)


ストーリーも世界観も面白いのだけど
(二つの世界が重なっている、ってわくわくするよね)

別世界の生き物の卵をうみつけられてしまった王子が、
途中(卵の成長と共に)まるで思春期の子どもみたいに
不機嫌になったり、ふさぎこんだり、不安定になるところなんて

ちゅん2を思い出して( ´艸`) (ちゅん2もおなじ12歳)

あー細かいなぁ
ってしみじみしました


面白くってやめられなくて昨日は4時間弱しか寝てないよ
(それで今日はまた調子が悪かった)


続編も読むぞー!!
posted by しろくま at 00:14| Comment(3) | こどもの本

2013年02月18日

「つくも神」


つくも神 --- 伊藤遊/作 ポプラ社

この方の本は「鬼の橋」「えんの松原」もすっごく面白かったので
これも期待して(きっと読み終わるまでやめられないだろうと思って)読み始めましたがホントにそうなりました(よって晩ご飯が少し遅くなりました)

上の2作と違って現代のお話で主人公も現代っ子ですけど
でてくるのはやっぱり日本の古い神様っていうかもののけっていうか

あーそれにしてもこの表紙のかえる人間のかわいらしいこと
伊藤さんは挿絵画家に恵まれる人ですよね(それだけ面白い物語なんやわ)

古いお道具にね、古いだけじゃないんだけどもね、魂が宿るとね、
それは一種お化けのような化生のものになるらしいんだけれども

「そういうお化けのことを、昔の人は<つくも神>と呼んだそうなの…」


ちいさくてコミカルでひょうきんなつくも神たちが、大切な人やものたちを守ろうとして
一生懸命に立ち回るあたりは
かわいらしくもあり、おかしくもあり、そしていじらしくも、切なくもあり…


ほろりとするところも
ううむとうなるところも
爆笑してしまうところもあり

そして
いまの私たちの自己中心的な生き方に、やんわりと釘をさすような



おもしろかったです!!


あーーいいなぁ

それに
ものをやさしく扱いたくなるね。ほんとに。話しかけて大切にしていたら
「なって」くれるかなぁ。つくも神。


posted by しろくま at 20:34| Comment(0) | こどもの本

2013年01月24日

「ミオよ わたしのミオ」


ミオよ わたしのミオ --- アストリッド・リンドグレーン/作 大塚勇三/訳 岩波少年文庫

「山賊のむすめローニャ」を書いたリンドグレーン。
(長くつしたのピッピの方が有名と思いますが)

この本はすごいです〜

小さな男の子がね、孤児で、愛情の薄い家庭に引き取られるんですけれども
(切ない)
ある日「はるかな国」に旅立ち、そこで父に会い、父は王国の王さまで
自分は王子さま!

でもあまり日を経ずして悪い騎士との戦いに出かけることになります

こどもだしね
こわいでしょう
親友と大切な馬が一緒で
道中助けてくれる、悲しみを背負った人たちが何人もいるけれども

でも
なんだか一人の少年の成長を…こうなんだって、こういうものなんだって
ありありとみせてくれる寓話です

おはなしもローニャとかよりずっと民話っぽい。

この少年はね
出発した後で何度も
なんでぼくはこんなところに来たんだろう
なんで王子はこういうさだめなんだろう
なんでお父さんは止めてくれなかったんだろう
って
思うのですけれども

自分の人生という王国の王子は自分なのよね



ふしぎなおばあさんが夜に織っている美しい布、「夢の布」っていうのも
なんとも美しいモチーフです



一気に読んだ〜

posted by しろくま at 01:07| Comment(2) | こどもの本

2012年12月25日

「クリスマスのりんご」


クリスマスのりんご 〜クリスマスをめぐる九つのお話〜 --- ルース・ソーヤー、アリソン・アトリーほか/文 上條由美子/編・訳 たかおゆうこ/訳 福音館書店

イブの夜をこれを読んで過ごすのは
大層すてきなことでした
(昼からお酒飲んで頭が痛かったけどne)

七人の作家たちの創作あるいは再話による
クリスマスにまつわる九つの短編集です


「時の旅人」のアリソン・アトリーが書いた「小さなモミの木」

先日読んだばかりの「とってもふしぎなクリスマス」のルース・ソーヤー再話による「クリスマスのりんご」

た、とくに好きでした

「クリスマスのりんご」は、似た話が他にもありますよね
きらびやかな高価な贈り物よりも、ささやかでも心のこもった贈り物をイエスさまがお選びになる…
まずしい小さな兄弟versionのお話は、幼児生活団のクリスマス会で聞いたっけ…
(そしてこういうお話はいつも涙)


そうそう、
「とってもふしぎなクリスマス」と同じ話が、
別の方の再話で、オランダに伝わる話として載っていました^^


挿絵も素朴で温かくてすてきです。
ただ…「ふしぎなクリスマス」の、少年が水差しにキレイな小石を入れている絵は、
水差しに水は入っていないでしょう…とつっこみつつ^^




posted by しろくま at 13:31| Comment(0) | こどもの本

2012年12月17日

「山賊のむすめローニャ」


山賊のむすめローニャ --- アストリッド・リンドグレーン/作 大塚勇三/訳 岩波少年文庫

作者は長くつしたのピッピで有名な…リンドグレーンですね
ハイ わたしピッピってちゃんとは読んだことありません スミマセン

でもこの本は面白かったー
裏表紙にね、「落雷でまっぷたつになった古城に、2組の山賊が住んでいました。片方の首領にはひとり娘のローニャが、もう一方にはひとり息子のビルクがいました。仲良くなった2人は、争ってばかりいる親たちを仲直りさせようとしますが…」

とあるのですけど

これがまぁ、真っ赤なとは言いませんが、相当赤めのウソでして〜
(どうよ?!)


でもいいんだわ。これが。
このお父さんたち二人のアホさかげんというか
(そういえばバイキングのヒックのお父さんももしゃもしゃひげの間抜けだったわねぇ。北欧の伝統!?)( ´艸`)


「『わたしは、野のハチが蜜をすうみたいに、夏をすいこんでるのよ。』と、ローニャはいいました。『そして、わたし、それをあつめて、大きい夏のかたまりにしといて、それで…それで、もう夏じゃなくなったときに、くらしていくの。』


このくだりって、まるで

フレデリックみたいねぇ^^


美しい自然と、そのなかで守られながら
他者を、すこしずつ世界を知っていく、そして自分を知るようになるこどもの話。


わたしはどっちかというと「マリアンヌの夢」の方が、このみかなぁ。でも。

posted by しろくま at 15:56| Comment(0) | こどもの本

「マリアンヌの夢」


マリアンヌの夢 --- キャサリン・ストー/作 猪熊葉子/訳 岩波少年文庫

すごーく面白い!

はじめは…

優しいお父さんとお母さんがいて何不自由ないのに不満げで時に高慢な女の子

っていう設定が
すごく苦々しいのよ、わたしにはーーー!!!コレと一緒!!

だいたいマリアンヌって名前も気に食わないしっフランス人かよ〜


って最初だけげんなりしましたけれども

でもねー

「異界」が、このファンタジーの場合は

夢の中なんですよねぇ
それも
話にしか聞いたことのない自分とよく似た境遇の男の子もいて

自分が文字通り(あるときは一時の感情に任せて)「作り出した」とはいえ…
暗くて不気味な、怖いものに囲まれて…


子どもの心のなかをこんなふうに
描けるなんてねー すごいなー 


なんていうか
わたしの印象では
Calc-carb的な物語?(10歳だものねぇ!)

彼女たちは成長して今度はどんな心象風景になるのかな






posted by しろくま at 12:13| Comment(0) | こどもの本

2012年11月30日

「えんの松原」


えんの松原 --- 伊藤遊/作 太田大八/画


ちゅん2が「銀魂」ってマンガをささやかに3冊古本屋で買って来て
わたしも読んでみたんですけどこれが(ナンセンス似非歴史物ギャグまんが…)すごい面白くって
(笑える( ̄w ̄))

親子の会話ネタがまた一つ増えまして(まだけっこうあるけど)

わたし  「でもあの登場人物、みんなすごく口が悪いよねー」
ちゅん2 「(口が)悪くない人もいるけどね…でもそんな人は、じつは悪い人だったりする」

ほほー!
そうか。意表をつかれてしみじみ感心しちゃいました。
まぁ、素直に言ったんでしょうけれども…

でもそういえば、この人、
もうほんのちいさいころから、法則をすくいあげるのが上手だったわぁ…
(あんまりいい例がなかったんだけどたとえばこんなのとかー)


さて本の話。

以前「鬼の橋」っていうこの方の本を読みましたけど
あれも相当おもしろかったのですが

わたしはこっちの方がもっとすきかも!!

それでもって
太田大八さんの表紙も挿絵も、(相変わらず)悶絶モノの素晴らしさです


最初の7ページでね…
もうあっというくらい巧みに引き込まれますね
お話に


そしてそこにもうすでに
クライマックスへの強力な伏線が敷いてあり

主人公の少年は(両親が早くに亡くなっていて)しつけができてなくて口が悪くて
それも(また)おもしろいし
(この主人公銀さんみたいだよってちゅん2と笑った…読む気はないらしいが)


最後の方、主人公の夢の中で
亡くなったお父さんがでてきて
(このお父さんは貴族の荘園で動物の世話や鷹匠のようなことをされていたようなのですが)

「鳥はなあ、空を自由に飛べるかわりに、少しばかり心細い思いをしているものだよ。
いつも地面に足がついている人や獣には、わからないさいびしさがある。
だから、空からおりてきたときには、うまく受け止めてやらねばならん。
羽がふくらんでいるうちは、鳥の心はまだ空にある。おちつくまで、そっとしておいてやらなければな」


って話すシーンがあるんです

すごくね? (…あ、口調が銀魂に…)←音的に影響されやすいタイプ。方言なんかもすぐうつるよ!

鳥は、この物語の中で重要な役割を担っています
(怨霊が化身したものという設定)
そもそも、鳥って「魂」を表すだったか暗示するだったかって、だれかが言ってた気がしますよね
(あぁここだ〜)

(神話とかでは、神の使いだったりしましたっけ…)

魂を表すモチーフと言えば、蝶もそうだよね。どっちも羽があって…
(ギリシャ語で蝶のことをプシュケー(魂)と呼ぶそうですが)

鳥の方が強そうだなー(羽の力)
蝶はどこからともなくやってきそうな感じはあるけど、はかなげだ…)


この少年は、堅苦しい宮中にあって自由な鳥のような精神を持っていますが
やがておとなになったら
地を足にしっかりつけて、自己の内の鳥を、その強い翼を
自在に操るりっぱな人間になるだろうな



posted by しろくま at 23:54| Comment(0) | こどもの本

2012年11月20日

「ぼっこ」


ぼっこ --- 富安陽子/作 瓜南直子/絵 偕成社

古いお屋敷にすむという、精霊なのか妖怪なのか…

この本に出てくる「ぼっこ」は、幼稚園児くらいの男の子で
白い開襟シャツに紺の半ズボンをはいていて

…着物じゃないし。大正以降くらいからの座敷わらし?( ´艸`)


なんて思いましたが


おばあちゃんのお葬式ではじめで出会った「ぼっこ」。

そして主人公の少年はおばあちゃんの家に住むようになり
ぼっこは
都会から来たその少年を守ってくれるようになり…


1960年代くらいでしょうかねー?
ニュータウン開発の波に巻き込まれる前の
大阪の片田舎のようすが、そこに暮らす子どもと大人の様子が
なんとものどかで楽しくて

転校してきて、クラスメイトとなかなか打ち解けなかった主人公が
がっちりクラスの一員となってまとまる
運動会のリレーのところなんてもう
胸が詰まってほろりとしました

運動会って諸外国にはないでしょ?(アジアには似たようなのあるかな?)
「日本の学校は勉強だけをするところではない」からねぇ^^

いいですよねぇ。でも。ホント。こういうの。


ところで
やっぱり不思議な物語です

「ぼっこ」は主人公にも、いとこの兄ちゃんにも、主人公のお父さんにも
どことなく似ているし

もしかしてその(一族の)心の中にも入り込めるのかもね…


きっと主人公の(未来の)子どもも
お父さんのなかにぼっこを見るのではないでしょうか



posted by しろくま at 21:46| Comment(2) | こどもの本

2012年11月18日

「かかし」


かかし --- ロバート・ウェストール/作 金原瑞人/訳 徳間書店

弟の戦争」「クリスマスの幽霊」とは結構違って
長いし、対象年齢も少し上(中学生くらい?高校生でもいける?)だし、なにより、シニカル…


この年齢(もうすぐ14歳)の少年の目から眺めているからなんですよね

この世には、美しい、優しいものだけじゃなくて邪悪だったり、醜かったりするものもあるんだって
しかも彼の孤独が、閉ざした心が、それらに対して余計敏感にさせていて


主人公は、イギリスの寄宿学校で暮らしてる男の子。
親元を離れ、ある意味残酷でもある子どもの集団で、やっていかなくちゃいけない。

大好きだった軍人のお父さんは戦死、若くてはつらつとしたお母さんは、妹と暮らしてて、突然再婚…


そんな彼の周りには悪魔がいていつも機会をじっと待っていて
彼が胸を開いて招き入れるやいいなや入ってくるのです

この悪魔の描写は彼だけにあって、
でもそれはきっと主人公(で、この物語の語り手)だからであって


これは誰しもそういうことありますよね…っていうことを
誰しもの弱さ、不確実さ…みたいなものを書いているおはなしのような気がします


登場人物はほとんどみんなこの主人公にひどい言葉を投げつけるけれど
特にお母さんなんて、読んでて「ひどい…」って思いましたけど

でもやっぱり息子を愛している一人の母親に変わりはないわけで

だれしもそんな「悪」がすっと入ってくる(あるいは呼び入れる)瞬間があるものだ…


作中でどんどん近付いてくるかかしたちは
主人公のすさんだ心が呼び覚ました過去の亡霊、ってことになっていますけれど
なんだかやっぱり自分の心の奥を見るような怖さもありますよね




それにしても

「かかし」って、イギリス文化では怖いものなんでしょうかね?

「ハウル…」のかかしも相当コワそうで、ソフィーはおびえてましたでしょ?
だいたい、カブみたいな腐るものを頭になんてしないし...

日本でかかしっていうと、もっとユーモラスというか、間の抜けた印象がありません?

(オットの田舎では、古いマネキンの頭部を載せたかかしが立ってるのを見ましたよ。テクノカット!)
( ´艸`)


あとがきで訳者の方が、この小説を何度も「怖い」と書かれていましたが
わたしの読後感はどちらかというと「切ない」でした




posted by しろくま at 22:52| Comment(0) | こどもの本

2012年11月12日

「クリスマスの幽霊」


クリスマスの幽霊 --- ロバート・ウェストール/作 坂崎麻子/訳 徳間書店

先日の「弟の戦争」がとってもとっても素晴らしかったので…

同じ作家の別の本を。


これも、そう長くはありませんが(↑のよりももっと短い)

著者の、少年時代の雰囲気がちりばめられ

舞台はイギリスの地方の工業都市で
労働者階級の一家…強いお父さんと、優しいお母さんと、逞しいおばあちゃんと
その愛情に包まれて育つ一人っ子の男の子

逞しいお父さんは少年のヒーローで

感受性の豊かな幸せな少年が、大好きなお父さんのために…


前半のただただクリスマスを楽しみにしていた小さな男の子が
中ほどから
こころに重い塊を得て…
みるみる脱皮、成長していく様子は本当に鮮やかです


甘く」ふしぎなだけのこども向け小説ではなくってぴりっと社会的な苦みがある
でも繊細であたたかな
この人のお話大好き!


無心にサンタクロースを信じてる時期を通り抜けた子どもたちに
読んでもらいたいお話
です


posted by しろくま at 11:49| Comment(0) | こどもの本

2012年11月09日

「弟の戦争」


弟の戦争 --- ロバート・ウェストール/作 原田勝/訳 徳間書店

昨日これを書きかけて、夕方から調子が悪くなってひと晩寝込んでました。
風邪かな?
夜中、変な夢見て起きた〜〜〜(´_`)

でも、明け方に見た夢は愛犬さくらちゃんで、はじめはいつもの茶色だったんだけど
そのうち真っ白の長毛のカールした細面のダレ?っていう犬になってしまって
(でもさくらちゃんなのよね…夢では)
最後には七色に金色も入った虹みたいな犬になって嬉しそうに跳ねてました。( ´艸`)

今日はもう元気よ♪午前中は小学校のママさんコーラス行ってきた〜^^


さて、この本。

ひと晩あれば読めるような児童向けの小説ですが
こんなに心を揺さぶられたというか、感銘を受けたのは久しぶりっていうか初めてかも


著者は93年に63歳で亡くなった、ロバート・ウェストールという(←日本語のwikipediaがなかった)
真っ白いあごひげの(どうもがっちり大柄そうな:推測)おじいさん(失礼!)です

著者が
どんなにどんなにどんなに
湾岸戦争に怒りを感じていたか

おなかの底に響いてくるような本です


主人公はイギリスに住んでる男の子。

大きくて頼もしいお父さんと知的で世話好きなお母さんがいて
3つ下の弟がいて

この弟が、生まれつきなのか、それとも…
並はずれた超能力的な「共感力」を持っていて

…新聞に載った、飢えに苦しむ子どもの写真にくぎ付けになってその子の元に心がとんでいってその子の名前や状況も分かってしまう、みたいな…


そんななかで始まったあの、湾岸戦争

イギリスにいながら心は戦地で…苦しむ弟、そして壊れていく家族の生活が描かれています


ファンタジーかな
ファンタジーなんだけれども

こういうファンタジーがあるんだ…


原題は"Gulf"です

産油国がぐるりを取り巻くあの湾のことですけど
同時に救いがたい隔たり…溝…分かつもの..のようなイメージも浮かびます

人と人との…国と国との…違う意見の…違う立場の…


最後がまた印象的なんですよね
いろいろ思うところはありますけど
ネタばれになっちゃうしそれはこれから読まれる方に真剣もったいないので
書かないでおく〜!( ´艸`)


いたたまれなくなる、
とげのように苦いものがいつまでも刺さっているような…感動です。
わたし湾岸戦争の時、飛行機空いてる〜〜ってニューヨークに行ったっけな…




傑作。子どもたちにも読んでほしい。

ちゅん2にもそのうち勧めてみよう…




posted by しろくま at 14:07| Comment(0) | こどもの本

2012年10月17日

「トムは真夜中の庭で」


トムは真夜中の庭で --- フィリパ・ピアス/作 スーザン・アインツィヒ/絵 高杉一郎/訳 岩波書店

どーーもタイトルがもう一つぴんとこなくて…(言い訳)

これまで手に取ろうと何度も思いながら、なんとなく読まずに来た本でしたが
ご縁なって読むことになり
それに先週だったかの日経日曜版の「ファンタジーランキング」で2位でしたのよっ(私的ランキングとはずいぶん違うけど)
へぇぇ

ちなみに原題は"Tom's Midnight Garden"でございます。
こっちならそそられる〜!


トムっていう男の子…ちゅん2より少し大きいくらいかなぁ…の、
とある夏休みの間のお話なのですけど

かれは訳あってひと夏を自分の家から離れて、子どものいない叔母さん夫婦のアパートで
過ごすことになるのですが

だれしも(たぶん)経験するとおもう
あの時期特有の、なんというか、靄のかかったようなフシギでマジカルなある期間、
の物語っていうか
やっぱり

少年の成長の(外見としては「成長しない姿」が描かれているんですけれどもね)

( ´艸`)

物語。それが

もう、めちゃくちゃおもしろいんです
とくに
後半の…結末に近づくほどのスピード感といったら!!

そして
最後のシーンのなんと感動的で印象深いこと…!!!
(ここ何回も何回も読んじゃったよ)


ファンタジーですけどたいそう科学的な(SFみたいな)気がしますよ
知的な雰囲気がぷんぷんしているのに我を忘れるくらい面白い。


未読でいらっしゃいましたらお勧めでございます。
原書でも読んでみようっと♪(というか一緒に注文したのでございました)


posted by しろくま at 23:29| Comment(0) | こどもの本

2012年09月24日

「シャーロットのおくりもの」


シャーロットのおくりもの --- E.B.ホワイト/作 ガース・ウィリアムズ/絵 さくまゆみこ/訳 あすなろ書房

タイトルがこれで、表紙の絵がこれだったら…

シャーロットって絶対この女の子やと思いません?


…ところが、さにあらず
そこがこの本のチョー面白いところ!(でもある)


何十年か前の、アメリカのおおらかな農村が
そこに住む動物と
人々が生き生きとえがかれていて

そして同時にずいぶんとシニカルでもあり(特に人間の大人にさぁ)

「実際はどうかなんて、どうでもいいの。
人間は、書いてある文字なら、たいていなんでも信じてしまうものよ」

「人間たちには、ブタしか見えていなかったのです」


ただかわいらしく面白いだけのこども向けのお話ではない
著者の鋭い(そして細やかな)視線が紡ぎだす
戯画的で…
spicyな骨太な(そして大層面白い)物語です


…けどさ、ブタって天寿を全うしたら幸せなんやろか?
(いやーやっぱりそうなのかな)



おもしろかった!!!


posted by しろくま at 16:36| Comment(0) | こどもの本

2012年09月08日

"The Witches"


The Witches --- Roald Dahl


ロアルド・ダールにちょっとハマっていて続けて読んでいます。

これは、イギリス(作者の生まれ育った国)とノルウェー(ご両親の故郷)が舞台で
ノルウェーのおばあちゃんとイギリス育ちの男の子が出てくるので
実際のご自身の体験やら似た状況ももしかしたら盛り込まれているのでは…

このお話ではハリーポッターとは違い「魔女」はすべからく「悪」なのであります
(でも若干間が抜けている)

世界中で、一般市民に交じってdisguiseして暮らしているのです
そして小さい子どもが大きらいで…(特に「におい」に対して特殊な感受性をもってる…
まぁね、ひらたくいうと「犬のうんち」のにおいがするんだって( ̄w ̄))
で、子どもを世界から撲滅しようと目論んでて…


このね、ノルウェーのおばあちゃんがね、
傑物なのですよね
( ̄w ̄)
冷静で賢くて大胆で愛情深くて口がたってヘビースモーカー。

しかも
「だから子どもはお風呂なんて入っちゃいけないってんだよ。危険極まりないのさ」

なーんていうのよね
( ´艸`)

子どもが聞いたら、快哉を叫ぶに違いないわね

そういうディテールも笑わせつつ
ストーリーもすごく面白い!!

実は元、「魔女バスター」(原文はwitchophile --- モチロン造語のはず…魔女愛好家!?あるいは魔女専門家)だったおばあちゃん
もうリタイアしてたんだけど(だから魔女に超詳しいんやねー)

結局は残りの人生をまたいきいきと、孫とペアで魔女退治に飛び回ることに…


いえ、主人公はこの孫の男の子なんですけれどもね。
でも名前出てこないしね(アルイミ誰にもなりうるとも言える)
なによりおばあちゃんの存在感すごいんだもの


結局おばあちゃんの過去は明かされないし
男の子もネズミに変えられちゃったままで
二人の冒険も「つづく」…

なんだけど



あーおもしろかった
はらはらするし、どきどきするし、げらげら笑うし


続きが読みたいなぁぁ〜〜(^_-)---★





posted by しろくま at 23:50| Comment(0) | こどもの本

2012年09月05日

"Charlie and the Chocolate Factory"


Charlie and the Chocolate Factory --- Roald Dahl

久しぶりに読み返しました。以前読んだのは

だったんだけど、甥っ子にあげてしまったので、また買ってしまった。


思えば
映画はどちらも
(昔の「夢のチョコレート工場」も、最近の「チャーリーとチョコレート工場」も)
原作リスペクトして(ほぼ忠実にストーリーを追って)いますよね…

あー昔の映画また、観たくなった〜〜
(ローテクさ具合も魅力なのでございます)



ロアルド・ダール サイコー♪♪
この人の文章が英語で読めるってなんて幸せなんだろー^^
フランス人やロシア人じゃなくってホントーによかったな...




posted by しろくま at 21:26| Comment(0) | こどもの本

2012年08月30日

「マチルダは小さな大天才」


マチルダは小さな大天才 --- ロアルド・ダール/作 宮下嶺夫/訳 評論社


今日は用事があって午後から半日外に出ていたら
体調を崩しました

頭痛と吐き気と…この気温差にやられたんだと思うな。
(スミマセン、リンク先がフランバーズ屋敷で)


なので、いくつかやることはあるんだけどな…と思いつつ
夕方少し寝て、それからしばらくごろごろしてこの本を読みました

ちゅん2のところに、童話館ぶっくくらぶから(昨日)配本されてきた本。


おもしろかったーーーー!!!!

あの、「ヒックとドラゴン」にも通じるちょっとよろしくない言葉づかいもたっぷりあり
(要は、子どもにとってサイコー面白いってこと^^)

そこここに、この作者の信念と思われる---
TVディナー(超皮肉)だとか、(TVディナーって今もあるのかな?おベント箱みたいなお皿---一体成型容器---におかずがのっててチンして食べるやつ。わたしの高校時代、アメリカ留学時代は超メジャーでしたのよ。映画にも結構登場してて観客が笑ってたの覚えてます)

テレビのことを「あのいやらしい大音量の箱」だとか
(同じ作者の、「チャーリーとチョコレート工場」もこのネタありましたね)

子どもの本には、こっけいなところがあるべき…
だって「子どもって、大人ほどまじめじゃないんです。笑うのが好きなんです」

とか

さりげなーく(いや、結構堂々と)
ロアルド・ダール節が貫かれていますよね

ほんとにそのとおり

この本のなんてこっけいなこと!

とくに前半の家族(パパママ)のところなんて
ちゅん2に読んで聞かせながら笑い転げておりました。


翻訳も素晴らしい〜!です

唯一、"difficulty"の綴りを子どもが暗唱するあたり、
(その少し前に、暴君校長ザ・トランチブルが“ミス”なのね…ってちょうど思うシーンがあるものですから特に)

「どうしてこの女たち、そろいもそろって結婚してるんだね?」

これは―笑った―( ̄w ̄)

そして、唯一ここだけは、
小さな読者にはネタがわからないかもぉと思ってしまいました。
(惜しい!でもほんのちょっとだけ)


あーおもしろかった( ̄(エ) ̄)v


そうそう、体調はほぼ良くなりました。


…ということで、旅行のはなしはまた明日にでも。


posted by しろくま at 23:59| Comment(0) | こどもの本

2012年08月20日

「魔法使いのチョコレートケーキ」


魔法使いのチョコレートケーキ --- マーガレット・マーヒー/作 シャーリー・ヒューズ/絵 石井桃子/訳 福音館書店

人生に一番必要なものって何ですか?

って聞かれたら

(人によって答えは様々と思いますが)

わたしなら「風」って答えるなぁって

少し前にふと思ったんです

風がないと生きていけないかも

ってある日突然気がついた

そんな…
風がないとすっかり弱ってしまう
わたしにとって

この短編集のはじめの数作はみな
「風の物語」

すごい!嬉しい!!



この本は、
ストーリーテリングの作品としてもよく取り上げられるので
名前は存じておりましたが

勝手に

甘ったるい女の子向けのメルヘン集だと思っておりましたのよ
だってタイトルが「チョコレートケーキ」に「魔法使い」…


っっとんでもない!!!!


いやーどっちかというと切ないんです
縦横無尽に広がる想像力のサイコー美しいタペストリーです

いや
幻燈かな… いやむしろ絵巻、あるいはラビリンス…
(んなもんなんでもよろしいですわね)( ´艸`)


あーおもしろかった

そして

この作家はわたしの超favoriteになりましたとさ。



posted by しろくま at 21:39| Comment(0) | こどもの本

2012年08月19日

「小さいおばけ」


小さいおばけ --- オトフリート・プロイスラ―/作 フランツ・ヨーゼフ・トリップ/絵 はたさわゆうこ/訳 徳間書店

プロイスラーつながりで…^^

古いお城に住んでる、なんともかわいい夜おばけ(名前はないのねぇ!)が主人公。

ぐうぜん、積年の願いがかなって、
でもそれが、意図せぬ大騒動になって…


イラストもすてきで(ホッツェンプロッツの人)、
小さいおばけがなんともかわいらしい♪

「けれども、のぞみというものは、もうだめだ、と思ったころに、かなうものなのです」


なーんて言葉が、さりげなく語られていたりして

なんかね、ものしりの知り合いのおじさんが
穏やかに語ってくれているような雰囲気がありますよね

(明るい単純な話みたいだけど、すごい技巧派って感じっす)

さて
困り果てた小さいおばけを救ってくれたのは
3人の子どもたち。

でもやっぱり、しっかりしてるのは女の子( ´艸`)

楽しくてとっても面白い(読みだすとやめられない)お話でした〜




それにしても

ドイツ人もやっぱりおばけって怖いのね?
(子どもは捕まえようとしたりしてるけど)

「おばけつきの家」に高値がつくという、イギリスはやっぱり一味違う…???




明日はとうとう、ちゅん2が野営(キャンプ)から帰ってきます〜!

わー楽しみだっ 朝早いからね、早く寝なくっちゃ…




posted by しろくま at 23:24| Comment(2) | こどもの本

2012年08月02日

「戦火の爪あとに生きる〜劣化ウラン弾とイラクの子どもたち〜


戦火の爪あとに生きる〜劣化ウラン弾とイラクの子どもたち〜 佐藤真紀

童話館さんの配本で、ちゅん2に届いた本。


イラクのこども病院のことは、童話館さんの通信で何度か読んでいるし、
クリスマスにはささやかながら「童話館基金」に募金もしたこともあるのに

この本を読むまで…

こういうことだとは!!!

知りませんでした



アメリカがイラクで劣化ウラン弾を使用していること

劣化ウランというのは、原発の廃棄物で
(天然ウランから核燃料となるウラン235をとりだした残り)
それ自体が放射性物質であること
(残りって言ってもウラン235は0.7%しか含まれていないのでほとんどが「残り」のウラン238)

鋼鉄を貫通するほど硬いので、弾丸の「貫通体」として先端に使われていること
(弾丸自体、小さいビンくらいの大きさ)

放射能だけではなく、重金属毒性もあること

チェルノブィリと同じこと…そして、福島でも起こらないとはまだいえないかもしれないこと
(外部被曝・内部被曝)が起こっていて、子どもたちがたくさん亡くなっていること


イラクへの経済制裁のため、薬もなく、
医療技術情報の提供も禁止されていること(生物化学兵器を作ると困るからだって!!!!)


とってもとってもアタリマエのことだけど
イラクのお父さんお母さんたちは、なんとかして自分の子どもを助けたいと最大限の努力をしていること…





「劣化ウラン弾は、原子力産業の廃棄物でつくられます」



どんどん溜まる劣化ウランを使いたいから
(廃棄物が減るし。軍需産業も儲かるし)
戦争を仕掛けているとしか思えない…



「核の平和利用」なんて、詭弁。ぜったいにありえない!!


posted by しろくま at 18:28| Comment(0) | こどもの本

2012年06月26日

「たのしい川べ」


たのしい川べ --- ケネス・グレーアム/著 石井桃子/訳 E.H.シェパード/絵

このお話が(イギリスで)出版されたのは1908年だそうで
わたしは児童文学史的なことはわかりませんけれども
「児童文学の元祖」…やったかな…トカって言われている物語なのだそうで


読み始めるとすぐに感じるこのランダム感は…


でもね
これってケネスお父さんがひとり息子のアラスターに
小さい彼を楽しませようと
語って聞かせた物語なのだそうですよ

(納得!)


オトナ目線で見たら、
擬人化なんだか風刺なんだか、
この小動物たちは実寸なんだか人間サイズなんだか…

余計なことをあれこれ考えちゃいますけど

子どもが喜んでくれたらオッケイなんだもんね(^_-)---★

パパケネスの豊かな内面世界と、愛情とをいっぺんに感じます


それにしてもホントに、驚くのは

作者の自然を見る目の鋭さと細かさと豊かさと…
人間(キャラクター)を見る目のち密さと温かさと…

あと
「自然」それから「home」への思いの強さと…


感動しっぱなし。の
読書体験でございました。



原題は The Wind in the Willows っていうのですけど

あの川べの、豊かに茂った木々の間を吹き渡って
葉っぱをくるくる動かす風をどうしたって思い浮かべてしまいませんか


高校時代、アメリカで川下りに連れて行ってもらったことがありますが

yellow willowっていう木が岸辺にずっと生えていて
それが、思ったよりずっと高木で(これはアメリカ原産の木だそうですが)

風に揺れて葉の裏側がちらちらさざ波のように見えて
…風が目に見えるようで…
っていうのがとても印象的だったのですけど

「ヤナギ」だけど日本の(しだれ)やなぎとはずいぶんイメージが違って
明るくて
どっちかというとポプラに似てる雰囲気…

っていうのを思い出します




ある方が、日本でも昔から、
柳の葉の裏に文字を書いて遊んだとかなんとかって言う…(もう忘れてるっ)のがあったとかって

表と裏の色の違いが特徴的な木なんでしょうか

(ググってみたら、裏葉柳、っていう色名もあるそうです)



思えばヤナギって枝垂れ以外にもたくさん種類があるし
(ネコヤナギとかさぁ!)

(ちなみに、記憶の中の札幌のヤナギも、関西のものほど枝垂れていなかったな。違う種類なのかな。)

ヤナギの学名はSalix 〜 (たとえば、yellow willowの学名は Salix lutea)で
Sal(近い)+lis(水)でつまりやっぱり水辺に親しい木なのですよね
(ちなみにluteaは「黄色い」っていう意味だそうです。そのままじゃん。)

調べてみたらポプラも実はヤナギ科(Salicaceae)の木なのだって

ほほー!

原書ではヤナギは主に osier (和訳では「キヌヤナギ」)ってことで
これは「かごを編む柳(行李柳)」ってことなので
アメリカのyellow willowよりはもっとずっと、しなやかな枝ののヤナギのようではあります。



なんて、つらつらと考えは脱線しつつも
(つい、植物のことは脱線しちゃう)


豊かなイギリスの川べの自然と

まるで
うちの子ども@11歳(男)とそのお友だちとの様子を見ていると思うような

お互いが、大好きで、いつも一緒にいたくて、打算もかけひきもなく…

あーーー こういう友だちって、いいなぁーーーー
ってしみじみ思う素朴であたたかい友情


そんな魅力にあふれた本でした


(そうそう、↑の柳の葉裏の遊びのことを教えてくださった方が、
「パンの笛に誘われるところなんて、主婦にはたまらないわね」
と、おっしゃってました。。。なんて知的。)


読み進みつつ
花の名前とか、木の名前とか…がやっぱり気になるので
原書

もちらちら(全部じゃないけど!!)併読しながら読んでました^^

イラストが、文中にぜんぜんなかったのが残念でしたけど〜


そうだ…現代だったら
白イタチ-->フェレット、敷布-->シーツ、
って訳のほうが
もしかすると伝わるんじゃないかなぁ。




おもしろかった!




posted by しろくま at 17:02| Comment(0) | こどもの本

2012年05月26日

「鬼の橋」


鬼の橋 --- 伊藤遊


Harry Potterが人気で
陰陽師(私がみたのは映画---夢枕漠さん原作)が話題になった頃

日本でも
魔法界を舞台にした魔法少年の作品ができないものかなぁ
きっと相当おもしろいだろうにって
思っていたんでしたっけが


この話は魔法つかいや陰陽師の話ではないものの

少年が主人公で
魔界や鬼(や坂上田村麻呂の霊!)がでてきて

やっぱり少年の成長物語で

そしてやっぱり相当おもしろかったんです


鬼ってね。


鬼って何だろうなぁ

むかしむかし(舞台は平安京)の人たちにしてみれば
夜は暗いし
人の命はいまよりずっと軽く
もろもろの恐ろしいことが鬼のイメージとなったのかもしれませんけど

なにより人の心の暗い部分の化身のようにこの物語では書かれてありました



片角をもがれた鬼が人間界に来る…


そして世の中でもっとも弱かったであろう小さな女の子に救いを見出だし守って暮らす
その過程で少しずつ人間に近づいて行く…
というのが

切なくもありしみじみと考えさせられるところでもあり


征夷大将軍坂上田村麻呂(の霊)もこの話のなかでは
ユーモラスな部分もうけもちつつ
少年(と読者)の前に人の罪を見せ考えさせるのです



少年と鬼と少女(と、田村麻呂)の交流のなかに
少年の父や母のそれぞれの思いや苦悩も配されて


感想を書けばきりがないですが

希望のさす物語なのにかすかに切ないのはなんでだろうなぁ


おもしろかったです
とっても!!


大田大八さんのさし絵も
物語を一層すばらしくしていると思います




子どもの本、っていうか、中学生以上ですよね。これを読めるのたぶん




(思いだした話)

そうだ…今日(やったかな)、TVを見ていたら
ピーコさんが「死神を見たことある」って言ってたのよ

「普通の人みたいにスーツ着て、フツーの人の顔してるから(人相)覚えてない」
っておっしゃってましたわ。


フツーの人の格好をしている死神。こわ…
(でも鬼っていうのもそういうものかも)
posted by しろくま at 02:00| Comment(0) | こどもの本

2012年05月02日

「鉄は魔法つかい」


鉄は魔法つかい --- 畠山重篤/著 小学館 2011

モンベルっていうアウトドアショップでお買い物をしてたら
ネイチャー本のコーナーがあって^^

この本と、薬草の図鑑と、山菜の図鑑と…
アウトドアグッズよりも本の方をいっぱい買ってしまった( ´艸`)
本当は地図の本トカも買いたかった

こういうショップってセンスいいし地に足がついてるなぁって思います


今は教科書にも載っているらしい、卓見であって有名な
「森は海の恋人運動」をはじめられた
気仙沼の漁師さん(カキ養殖をされています)のご著書です

鉄が、本当にお好きなんですねこの方〜^^
そしてどんどん鉄のことを知りたい、って深みに、もとい、先に進んで地平を開いていかれる
知的好奇心が(そして行動力も!そして周りを巻き込む力も!!)
本当に素晴らしいです


わたしには知らなかったことがいっぱい。

タトエバ

黄砂って…

この頃は、中国から来る途中に重工業地帯の重金属のチリも
一緒にとんでくるってとみに悪者扱いの黄砂ですが
(そもそも砂だらけになるしね…)


日本海沿岸の豊かな漁場をつくっているのは
この黄砂(に含まれる鉄の微粒子)
だってこと!! そーなんだ!!!



地球は「鉄の惑星」で(地球の外核と内核の8割以上は鉄!重量の1/3は鉄!)

「すべての元素はいつか(安定すると)鉄になる」わけで

「鉄は宇宙で一番不思議な物質」…

(あーオモシロイ!)

なのに
鉄のこと、ほんとに、知らなかったなぁ…

って
どのページも、しみじみ思いながら読みました

「『はんじょうしている寿司屋さんの側溝はきれいで、
ひまな寿司屋さんの側溝はきたなくて、くさい』」


わけは

「『はんじょうしている寿司屋の板前は、しょっちゅう庖丁を研ぐ』」から


そういえば…

昔新幹線に乗っていて、
土の色の赤っぽい土地は、
瓦の色も赤っぽい
黒っぽい土の土地は瓦も黒い…

って思ったことがあるんですけど(ホントかどうか知りませんが)

土の赤さは、鉄分の多さの指標でもあったんですね




ともかく

鉄の振る舞いがわかってくるにつれて
なんだか希望が見えてくる気がします



むかし、こんな文章を読んで(衝撃だったのか)未だに覚えているのですが

「枯れ尾花に幽霊をみるのは想像力があるからではない。
想像力が欠けているからである」

つまり、
枯れススキを見ておばけ!と思うのは、想像力が豊かなせいではなくって
ススキであるという想像力が働かないからである…
っていう説だったのですけど


その時なんだか(納得しつつ)納得しきれなかったわけが
はっきり分かりました


わけのわからないものはコワイ
でも理解すると(想像できるようになるから)コワくない
必要なのは想像力というより「理解力」

なんだなぁっていうこと

積丹辺りの磯の白化も…

陸地からの鉄の供給をなんとか復活させればいいんだ!
ってわかると
(TVでみた時に感じた)わけのわからない恐怖も
消えるように思いました


この方のように生涯、好奇心を持ちつづけ
嬉々として追求し
しかも(それが)社会に役立つようでありたいな


読んでいてわくわくする、とっても面白い本でした。おすすめ!!



(去年の震災で、施設に入られていたお母様がお亡くなりになったそうです…
心からご冥福をお祈りいたします)



posted by しろくま at 00:14| Comment(2) | こどもの本

2012年04月29日

「はるかなるアフガニスタン」


はるかなるアフガニスタン --- アンドリュー・クレメンツ

昨日の朝新聞で紹介されていたのを読みまして
これは!と思いすぐに注文しまして
夕方に届いて夜のうちに読みました

アメリカの女の子がひょんなことからアフガニスタンの男の子と
文通をすることになるあたりのお話です


読んでみたら え…?って思うくらいあっけなかったのですが
そのあっさり感が説明過剰じゃなくてもしかしたらいいところなのかも

(アフガニスタンの国旗に難癖をつけた保護者のエピソードなんかは、
とってもリアルで面白かったです)


アメリカの小学校って外からしかみたことないんです
留学中、見学してみたい!っていえばきっと
アレンジしてくださっただろうなぁぁ

あの国は、自分たちの国のいろいろなところを(留学生の私たちに)たくさん見てほしいって
とても思ってくれていましたから

高校時代の私は
あれがしたい、これがしたい、って気持ちが少なかったなぁって
今になってどうやら後悔しているフシがあるのです

(留学したい!とは思って試験受けて叶えたんですけれどもね^^)



この女の子は勉強する意味が理解できなくて学業をおろそかにしたので
小学校を留年しそうになり
いろいろ他の条件と共に特別課題が与えられることになったのですが

それが「他の国の子どもとの文通」だったんですね
(くじみたいにたくさんの選択肢の中から自分で引いたんですが)


なーーーんて
イキなんでしょうか

っていうか
そのおかげでこの子は自分の小さな価値観の殻を破って
自分自身やまわりをずっと大きな目でみられるようになったのです

留年しそうな子どもに
こういう課題を与えることができるって
とってもすてきじゃぁないですか?

日本でありうるでしょうか?


その国の「教育の成果」って何をもって測られるんでしょうね

PISAの成績? ノーベル賞の数?

私は..その国の人々の幸福の度合いであってほしいと思っています


それでいうと日本ってどうなんでしょうか
あまり成功していないんじゃぁないかなぁ


子どもの人格を豊かにする、っていう視点を
持っていないものね。。。(個々の先生方はお持ちかもしれないけど、システムとして。)



文通は短い間でしたがこの二人の心のつながりは
友情と言えるものですよね


そして
友人がいる国と戦争するなんて発想は
誰も持たないことでしょうね




posted by しろくま at 15:25| Comment(0) | こどもの本

2012年04月22日

「天山の巫女ソニン」シリーズ


天山の巫女ソニン<1> 黄金の燕 --- 菅野雪虫

天山の巫女ソニン<2> 海の孔雀


天山の巫女ソニン<3> 朱烏の星

天山の巫女ソニン<4> 夢の白鷺


天山の巫女ソニン<5> 大地の翼


先日、「外伝」を読んで、やっぱりおもしろいなあ〜〜!!と思って

矢も盾もたまらず

もう一度読み返してしまいました♪♪
(チョイ寝不足気味)

驚いたのは
私がはじめに読んでからまだ1年弱しかたたないはずなのに

ほとんどストーリーを覚えていなかったということと
( ´艸`)

(この分では、フィクション系は、一生に20冊くらいをかわるがわる読んでればいいかも…)


やっぱり凄く面白いということと
( ̄w ̄)


以前の印象よりもずっと
反戦
の思いに満ちた物語だということです



期せずして今日の天声人語にこんな一文がありました

「かけがえのない人を十把一絡げで殺すのが戦争」

(今日100歳のお誕生日を迎えられた、映画監督新藤兼人さんの言葉だそうです)





あーおもしろかった

もっと長いといいのになぁ。




posted by しろくま at 17:05| Comment(0) | こどもの本

2012年04月20日

「天山の巫女ソニン ≪巨山外伝≫予言の娘」


天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘 --- 菅野雪虫/著 講談社 2012


去年だったかこのシリーズに超はまり
1〜5巻息つく暇なく読んでましたが
(おさかなやにも書いたんですけど今消えてるんでご覧にいれられません…残念。)


そのシリーズの
新しい巻が出たというので!!!

速攻買い・さっそく読みました


おおおおお(あいかわらず)
おもしろーーーい!!!



この間の主人公はタイトルにあるように
ソニンではなく
北の国巨山の名物お姫様イェラです

姫だけど
賢く勇気と度胸と男気(?)と強運のある人。


そうか
イェラの過去はこんなだったのね…
(おもしろいけど切ない)


この物語が終わったところで
「天山の巫女ソニン」1巻が始まることになっています

もう一度読み返したくなりました…ヤバイ…not now!!!


posted by しろくま at 01:33| Comment(0) | こどもの本

2012年04月18日

「春の窓」


春の窓〜安房直子ファンタジスタ --- 安房直子

安房直子さんのおはなしは、
ほんわかとやさしく、美しく、でも、ひたひたと怖い…

んですよね



それがまた魅力的で^^

小さい頃読んだ、「ハンカチの上の花畑」もそんなお話でしたが
そのときのフシギコワイ印象がまだ残っています



日常のほんのささいな、
たたんだハンカチや
棚に並んだ鍋釜なんかの

そんなところから

不思議な世界への入り口が見つかる
そんなひと時を体験したい方に

おすすめです


posted by しろくま at 14:45| Comment(0) | こどもの本

2012年04月10日

「町かどのジム」


町かどのジム --- エリノア・ファージョン

このジムは何をしている人でしょうね
若いころは船員で世界中の海を旅したようですが

今はおそらく結構裕福な街角で
何をするでもなくひがなみかん箱に座って
にこにこ笑いながら

通りがかる人にあいさつしたり
子どもたちにお話を語って聞かせたり

住民にもらったお古の服を着て

今こんな人いますでしょうか
アヤシイ…とかって関わらないようにするのが落ちではないでしょうか



このジムは町の人たちに愛されているのです
子どもたちとも仲良しで

だってジムの語るお話は
それはそれはおもしろくて!!


イギリスは階級社会だといいますしここにもそれは読みとれますけれど
でも
さげすんだり、バカにしたりという感じはみじんもなくて
あたたかく
好意と友情が流れている様子が分かります



いいなぁ


どこにもひとの居場所があるってことがね。



最後の3ページは
心がじーんとあたたかくなります


エリノア・ファージョンってすごいですね


posted by しろくま at 23:03| Comment(0) | こどもの本

2012年04月09日

「きまぐれロボット」


きまぐれロボット --- 星新一


懐かしい!!
私の若かったころは、この方のショートショートがずいぶん人気で

そんなに沢山は読んだことないですけど

中でも
とんでいる飛行機のなかで
乗客全員の鼻の上に横線が出る…これは、「死相」なのだそうですが…

っていう作品を…その情景を
強烈に覚えています
(コワイよね)



子どものためのショートショートも書かれていたんですね

やたら
発明家や
宇宙人が出てくるので
おもしろかったのと

同じハカセものでも

岡田淳さんの「プロフェッサーP」モノとは
ずいぶん違うわって
(こっちは植物がわさわさ出てきたり…)
おもいました


でもさすが!


物事の違う側面を見事に斬りとって
オチにされる、その切れ味は
ほんと鮮やかです



posted by しろくま at 16:50| Comment(2) | こどもの本

「お話を運んだ馬」


お話を運んだ馬 --- I.B.シンガー


英語のタイトルは
Naftali the Storyteller and His Horse, Sus and Other Stories
でありまして
原題はさらに(イディシ語だそうで)よくわかりません

イディシ語というのは主に東ヨーロッパのユダヤ人の間で
使われている(いた)言葉なのだそうですが
ホロコーストでその使い手はほとんどいなくなったそうで…


著者はその言葉で小説を書き続け、ノーベル文学賞を受賞されています



以前TVのイスラエル特集でみた、
ユダヤの習俗(男の人の長いもみあげや、特徴的な衣装や帽子、
ハヌカや安息日の風習など)がたくさんでてくる
著者のこどものころの思い出のような作品や


あるいは民話のような
ほのぼのした、でも風刺のきいた作品

おもしろかったです


小さかったころのことを
なんというか
思い出した…

あの
ちぐはぐさ?っていうのか…





posted by しろくま at 16:43| Comment(0) | こどもの本

2012年03月31日

「まぼろしの小さい犬」


まぼろしの小さい犬 --- フィリパ・ピアス


わたしもちいさいころ…ちょうど、10歳くらいの頃
(引っ越しでそれまでの団地から一軒家に移るというタイミングもあり)
犬が飼いたくて飼いたくて飼いたくて

犬の本をこれみよがしに読みあさったり
ペットショップにしげしげ通ったり
そういえば
「犬通信」とでもいうような手書きの新聞(めいたもの)を作ったりして

懸命にアピールしましたっけ
( ´艸`)


なので
この主人公の少年の気持ちは
本当によくわかる(気がする)




ちょうど…

9歳とか10歳くらいの頃って

子どもが、生まれ持った全能感というか
まだ
天の国…生まれる前にいたところ…とのつながりを強く持っている時代を
抜ける頃で
より地上に「受肉」する、って人智学では言うようですけど


犬を、小さなあたたかな生き物と共にいたい
自分のものにしたいっていうのは

自分ってものが少しずつ分かってきはじめるその時期の
ナンダカひろがってくるその隙間のようなものを
埋めようとする

無意識の欲求なのかもしれないなぁ

って思ったりします



彼は孤独なのです
大家族で
大都会ロンドンに住んでいるけれども


彼のことを気遣いおろおろする優しいおじいさんをはじめ
周りの人たちは
だれもかれも親切で愛情深いのですけれどもね



物語の最後の彼の大きな失望と
そして
自分でそれを乗り越えるくだりは
胸にじーんときます


やっぱり、
それまでの自分…太古の意識(これまたそのうち書きますね)…を脱ぎ捨てて
一回り大きくなる
現代人としての一人の人格となる
少年の成長の物語なんだなぁ



作中に出てくるカヌーに乗っている犬が
出てくる別のお話もあるようです^^
いろいろ楽しめそうね



posted by しろくま at 14:54| Comment(0) | こどもの本

2012年03月20日

「ビワの実」


ビワの実(坪田譲治名作選) --- 坪田譲治/作 小峰書店 2005


こういう昔の童話も
たまにはいいもんですね

「サルとお地蔵さま」なんかは
(作者不詳の)昔話とばかり思っておりました

(それに「ウグイスのほけきょう」は、モチーフとしては「みるなのくら」と同じですし)


ふうわりとしたふしぎなものがたりもあるけれど
なかには
「武南倉造」のような
昔の子どもの姿もあって
いまの子ども達よりもずっと
大人びて
人生の切なさも知っているような


そんな
ふと切なくなるようなところが
なんとも魅力的かなぁ



posted by しろくま at 15:03| Comment(0) | こどもの本

2012年03月15日

「リボンときつねとゴムまりと月」


リボンときつねとゴムまりと月 --- 村山籌子/文 村山知義/絵


短編童話集です
なんというか上品なのに(?)ユーモラスで
ちょっとイソップのようなっていうか


「きりぎりすのかいもの」なんて
ちゅん2に読んであげたら爆笑していました


それに

だいこんやらおなべやらカーテンやら
みのまわりのごく小さい世界が
実はとっても大きく豊かなものなんだわって

しみじみしてしまいます


ビニールカバーのかかったふしぎな装丁も
独特っていうか

婦人の友社の家計簿をつい思い出しますゆえ
自由学園ご出身で婦人の友社とのご縁も深かったこの方らしい
という気も(考えすぎか〜^^)



しかし…

リボンと、ゴムまりと、月が食卓を囲んでいる図って
なぁんて奇抜で面白いんでしょうね〜( ´艸`)




posted by しろくま at 23:01| Comment(0) | こどもの本

「手にえがかれた物語」


手にえがかれた物語 --- 岡田淳


ちゅん2は微熱なんだけどぶり返すししんどそうなので
もしやと思って検査してもらいましたら

インフルエンザB型とのことでした

今週いっぱい学校はお休みです
(熱もないし食欲もあるし暇そうにしています( ´艸`))


そんなこんなでわたしもちょこちょこ学校に行ったりしながら
家でわりとのんびりしているのでありました

岡田淳さんの本はこれでもうおおかた
(たぶん…)
読んでしまった(つまんない…もう楽しみがなくなっちゃった…)


私的個人的ベスト1は…

「放課後の時間割」

かなぁ〜〜^^



posted by しろくま at 22:41| Comment(0) | こどもの本

「銀のくじゃく」「うさぎ屋のひみつ」


うさぎ屋のひみつ --- 安房直子/作 岩崎書店 1988



銀のくじゃく --- 安房直子/作 筑摩書房 1975 


安房直子さんの童話集を2冊続けて読みましたが
私はどうしたって「銀のくじゃく」が好みです
(絵もとっても素敵です)

この方のお話は、本当にたくさんありますけど
悲しい…というか、ちょっと怖い…
感じのするものがなんともいえずすてきで

つい思い出すのは

ハンカチの上の花畑
(これもまさにそう!小さいころ読んだのが本当に忘れられないです)


それはたぶん
「どうしたって、決して、手に入らないもの」を追いかけるひとの姿…

書いていらっしゃるからだと思うんです

憧れ、よりも、もっと切ないもの
っていうか…



そうそう安房直子さんといえば
この絵本

ひめねずみとガラスのストーブ --- 安房直子/文 降矢なな/絵 小学館 2011
も、新しいなんともいえずおしゃれな絵がついて
去年出版されたばかりで

すてきでした

posted by しろくま at 22:31| Comment(0) | こどもの本

2012年03月13日

「まさか おさかな」ほか3冊


まさか おさかな --- フェイ・ロビンソン/文 ウェィン・アンダーソン/絵 岡田淳/訳


昨日の朝からちゅん2が熱を出しています
そう高熱でもなく
食欲はしっかりあるのだけど


退屈そうなのでこの本を読んであげましたら
喜んでいました^^

家中の蛇口から魚が出てくるのです
ファンタジーというかナンセンスというか( ´艸`)

絵本とか昔話とか童話とかは
「ナンセンスもの」とは言わないと思いますけど
まことしやかに水族館の人が説明するところは
ナンセンスもののもつ痛快さがあり



日曜日、図書館で読み聞かせをしてきましたが
幼稚園以下の小さいお子さんが多いので
話が進んでいくうちに集中が途切れるし、しんどそうになることがあります


図書館では
二人ペアで前もって内容を相談し、分担して読むのですが

さいしょに

はなをくんくん --- ルース・クラウス/文 マーク・シーモント/絵 きじまはじめ/訳

を読んで、もう一人の方に交代して3冊あって

また私の番、本当は次に

たんぽぽ --- 平山和子

を読もうと思って準備していたのですけど

子どもたちの様子をみて

ねこガム --- きむらよしお/作 福音館書店 2009

に変えてみました

魔法みたいに
表情が生き生きするのが分かりました

「ナンセンスもの」の持つ力!を感じました

そのあと
予定通り(おだんごづくりの手遊びをしてから)

おだんごぱん --- ロシアの昔話 せたていじ/訳 わきたかず/絵 福音館書店 1966

を読んで30分のプログラムが終わりました

(これ、歌があって飽きさせない、すごい絵本ですよね)


こどもたちが楽しんでくれて
うれしかったです^^





posted by しろくま at 10:55| Comment(0) | こどもの本

2012年03月08日

「リクエストは星の話」


リクエストは星の話 --- 岡田淳


やっぱりこの本や
フングリコングリ」「放課後の時間割
なんかもそうでしたけど

この方は
短編集の設定が凝っていて
劇場的っていうか
とても
おもしろいんですよね


子どもたちの
元気で明るいんだけど
でもひとりひとり違う切なさを抱えている子どもたちの
成長期のあやういバランスを丁寧にすくいとっている気がします



「箱のなかの星」の話は
なんだか
どこかで読んだような気もするなぁ


だいすき!なものを見失ってしまったら
もう箱のなかのただの石にしか見えなくなるんだろうね


わたしには何が見えるかなぁ^^




posted by しろくま at 00:53| Comment(0) | こどもの本