2012年06月26日

「たのしい川べ」


たのしい川べ --- ケネス・グレーアム/著 石井桃子/訳 E.H.シェパード/絵

このお話が(イギリスで)出版されたのは1908年だそうで
わたしは児童文学史的なことはわかりませんけれども
「児童文学の元祖」…やったかな…トカって言われている物語なのだそうで


読み始めるとすぐに感じるこのランダム感は…


でもね
これってケネスお父さんがひとり息子のアラスターに
小さい彼を楽しませようと
語って聞かせた物語なのだそうですよ

(納得!)


オトナ目線で見たら、
擬人化なんだか風刺なんだか、
この小動物たちは実寸なんだか人間サイズなんだか…

余計なことをあれこれ考えちゃいますけど

子どもが喜んでくれたらオッケイなんだもんね(^_-)---★

パパケネスの豊かな内面世界と、愛情とをいっぺんに感じます


それにしてもホントに、驚くのは

作者の自然を見る目の鋭さと細かさと豊かさと…
人間(キャラクター)を見る目のち密さと温かさと…

あと
「自然」それから「home」への思いの強さと…


感動しっぱなし。の
読書体験でございました。



原題は The Wind in the Willows っていうのですけど

あの川べの、豊かに茂った木々の間を吹き渡って
葉っぱをくるくる動かす風をどうしたって思い浮かべてしまいませんか


高校時代、アメリカで川下りに連れて行ってもらったことがありますが

yellow willowっていう木が岸辺にずっと生えていて
それが、思ったよりずっと高木で(これはアメリカ原産の木だそうですが)

風に揺れて葉の裏側がちらちらさざ波のように見えて
…風が目に見えるようで…
っていうのがとても印象的だったのですけど

「ヤナギ」だけど日本の(しだれ)やなぎとはずいぶんイメージが違って
明るくて
どっちかというとポプラに似てる雰囲気…

っていうのを思い出します




ある方が、日本でも昔から、
柳の葉の裏に文字を書いて遊んだとかなんとかって言う…(もう忘れてるっ)のがあったとかって

表と裏の色の違いが特徴的な木なんでしょうか

(ググってみたら、裏葉柳、っていう色名もあるそうです)



思えばヤナギって枝垂れ以外にもたくさん種類があるし
(ネコヤナギとかさぁ!)

(ちなみに、記憶の中の札幌のヤナギも、関西のものほど枝垂れていなかったな。違う種類なのかな。)

ヤナギの学名はSalix 〜 (たとえば、yellow willowの学名は Salix lutea)で
Sal(近い)+lis(水)でつまりやっぱり水辺に親しい木なのですよね
(ちなみにluteaは「黄色い」っていう意味だそうです。そのままじゃん。)

調べてみたらポプラも実はヤナギ科(Salicaceae)の木なのだって

ほほー!

原書ではヤナギは主に osier (和訳では「キヌヤナギ」)ってことで
これは「かごを編む柳(行李柳)」ってことなので
アメリカのyellow willowよりはもっとずっと、しなやかな枝ののヤナギのようではあります。



なんて、つらつらと考えは脱線しつつも
(つい、植物のことは脱線しちゃう)


豊かなイギリスの川べの自然と

まるで
うちの子ども@11歳(男)とそのお友だちとの様子を見ていると思うような

お互いが、大好きで、いつも一緒にいたくて、打算もかけひきもなく…

あーーー こういう友だちって、いいなぁーーーー
ってしみじみ思う素朴であたたかい友情


そんな魅力にあふれた本でした


(そうそう、↑の柳の葉裏の遊びのことを教えてくださった方が、
「パンの笛に誘われるところなんて、主婦にはたまらないわね」
と、おっしゃってました。。。なんて知的。)


読み進みつつ
花の名前とか、木の名前とか…がやっぱり気になるので
原書

もちらちら(全部じゃないけど!!)併読しながら読んでました^^

イラストが、文中にぜんぜんなかったのが残念でしたけど〜


そうだ…現代だったら
白イタチ-->フェレット、敷布-->シーツ、
って訳のほうが
もしかすると伝わるんじゃないかなぁ。




おもしろかった!




posted by しろくま at 17:02| Comment(0) | こどもの本
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