2012年03月25日

「マーガレット・サッチャー」



金曜日
修了式が終わってごはん食べて
さっそくお友達のうちで遊んでいたちゅん2から
電話があって

お泊まりするって〜〜( ´艸`)


オットも仕事だし、急に時間のあいた私は
大喜びで♪
レイトショー観に行ってきました(ばんざーい!)
やっていたのは

マーガレット・サッチャー」です


なんといってもメリル・ストリープまわりの素晴らしさに尽きる
(主人公がサッチャーですから当たり前ですが)

メリル・ストリープは本当に実にすばらしくって

第1声、彼女の低いトーンの堂々たるイギリス英語が響いたとき
私はぞっとしたというか(褒めてます)ハートわしづかみにされたっていうか
このひと完璧!(じゃない?)

それにメイクもすごかったのよ

壮年時代と老境に入ってからを使い分けるメイクと演技

話は認知症?とされ自宅で周りの人たちにサポートされながら生きているらしい(と、あとから分かる)かなりお歳をとられたサッチャーさんが
ひとりで(要は勝手に抜け出して)コンビニで牛乳を買っているシーンで

若者は誰一人彼女だと気がつかないし

「牛乳が高い」って彼女は思い

一緒に新聞を買うのです
(どれも象徴的)

で、自宅に帰って夫のデニス氏と平和に朝ご飯を食べながら
牛乳が高いわってあれこれおしゃべりして
それが実は…



印象的なドラマのスタートです

それにわたしがもう一つ、とても印象的と思ったのは

年老いた彼女のクローゼットの洋服がすべて
ブルー系なのです


だんだんわかってくるのです

政治家として
慣習的な古い、ハイソ(イギリスって階級社会ですもんね)な、男性だけの、閉ざされた政界で
若い、庶民出身のしかも女性としてひとり奮闘する聡明なマーガレットは
いつも青い服を着ていました

まるで、彼女の戦闘服のようです


終始信念と実行の人だったマーガレット・サッチャーは
「言ってほしいことがあれば、男に頼みなさい。やってほしいことがあれば、女に頼みなさい」
"If you want something said, ask a man.
If you want something done, ask a woman."

っていう痛快な発言でも有名ですけども
映画でも「この頃の人はやたら“感じる”とかを言い立てますけど
“考えること”こそがだいじなのよ」みたいなことを言ってましたっけ。骨太!


ともあれ
ストーリーは映画を見ていただければと思うので
ここでは書きませんけれども


11年の長きにわたり首相として辣腕をふるった彼女が
その椅子から追われることになってくるあたりでは
彼女の衣装も青ではなく赤や黒や…なのでした


引退して老いた彼女のクローゼットがまだ青一色というのは
心痛いものです
彼女はまだ戦っているのですね


この映画のあざなえる縄のごときもう一つのストーリー、
夫デニスとの人生のなかで


最後にようやく
真実を受け入れるとき


彼女は青ではない洋服を着ています
青を脱ぎ捨てることができたのね



ディテールをもう一度、ゆっくり確認しながら見たいと思う映画です



そうそう
テーマとは関係ないのですが

会議中、場内が停電になり
とっさにマーガレットがハンドバッグから懐中電灯を取り出して
その場を照らすシーンがあります

にっこりほほ笑むマーガレットに同僚が
"Boy scout! Be prepared."
って軽口をたたくところが

ま、「用意がいいですな」くらいの意味なんですけども
(実際字幕ではそんな感じになってました)

ボーイスカウト発祥の国として、
モットー「そなえよつねに」が
根付いて(あるいは、知られて)いるんだなぁ〜っておもしろくみてました
(そしてやっぱり、男性よりも用意のいい彼女なのでありました)


劇中で、スピーチトレーニングをするシーンがありますね
より「威厳ある」「政治家らしい」話し方を身につける様子を描いたあたり

youtubeに「スピーチ改造前」と「後」の
比較映像があったので貼り付けておきますね^^







posted by しろくま at 14:55| Comment(0) | たまに観る映画のはなし
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