2011年11月05日

大田堯さん講演会

大田タカシさん講演会.jpg

93歳でますますお元気な教育研究者
大田堯(オオタタカシ)さんの講演会に行ってきました

しばらく前の朝日新聞に記事が載っていたのです
速攻申し込んだら運よく当たりまして(3〜4倍だったそうです)

会場のレトロな中央電気倶楽部(昭和6年築だって!)は人でいっぱいでした

はじめに映画「かすかな光へ」を見て
それから対談形式でのお話がありました


一風変わった?教育者という印象です
ご経歴は、教育界の大御所という感じなのですけど
聞いているといまの日本の教育…の「風潮」をほぼめった斬り?の風なのです
(否定的なことは何もおっしゃいませんけど)

教育って、学習って、
そんな、学校だけで行われるような小さいものじゃぁないんだ!!って

人間だけではなく、どの生き物も、学習により進化している
生まれた瞬間から学んでいる
学習は生涯にわたり、他の動物と生命の歴史を共にしている
そんな奥の深い学習力を信頼し、介添えし、励まし、情報提供し環境を整えるのが教育である
んだと


つい先日ですけど、農業をしている人とお会いしたときに
(その日初めてお会いした方なのでしたけど)
自然農をしている人の本を読むと、そのまま、子育てとそっくり同じ
どちらも「育てる」営みだからかな〜 って
話していたことがあったのですけれど


今日、大田先生はこうおっしゃっていました

農業も、教育も、「命を育てている」営みなんだ


そうか…命…
なるほどー なるほど!と感じ入りつつ
「命」にまで考え至ってなかった自分にもびっくりでした

教育において、一番大切な「命」をひたと見据えていらっしゃる先生は
≪命・生命≫には3つの特徴があるとおっしゃいました

ひとつは、「違うこと」
…ひとつひとつ、ひとりひとり、命のあり方は違う。
「違っていていい」ではなくて、そもそも、違うのが当たり前。

それだけではなくて

ふたつめは、「自ら変わ(りつづけ)ること」
…自分の力で変わっていく力、それが生き物の力である。

みっつめは、「関わること」
自分以外のものと、外部と、かかわって生きていく、
関わりがなければ、何かに依存しなければ命は続いていかないのだということ。


「命よりお金を大切にする社会では、
命が犠牲になる。
物が命のためではなく、お金のためにつくられる」


命を守ることは、この3つを信頼し大切にすることのはず…でも、
だれも注意を払わなくなっているよね。


なにかを上から下ろして教えこむのが教育ではない。
(それは「同化・教化」と呼んでいらっしゃいました)
その弊害として
「上から下りてくるものを待っている風がいまにも残っている」

「まず、ひとりひとりが先。
教育とはその人間形成を助ける、最高度のARTである」


そして
「最後の学習のめあては、"かかわりのなかで自分を知る”ということ」


とってもおもしろかったです


「ではどうしたらいいでしょうか」という質問には
ユーモアを交えたお答をされつつも

「自分で考えなさい。それしか、ないんですよ」



今のこどもたちを取り巻く風潮は
本当に 命を見据えた「教育」とは程遠くて
(わたしの住んでるあたりはしかもアルイミ極端でもあり)

先生のおっしゃることをたとえば知り合いのお母さんに話したい共有したいと思うけど
予想される反応としては

「でもそれで、将来どうするの?」
ってのがおおかたではないかなぁ
(たまーーーーに、共感してくれる人はいるんだけどねー)


このジレンマは今に始まったことじゃぁもちろんなくて
私なりにいろいろ思うところもあるのですけれども


でも
どこかから変わらなくっちゃ

塾通い・お稽古通い・スポーツ教室通いで遊ぶ暇もない子どもたちが
学力テストの成績だけを追求する教育という名目の選別が
ますます不自由な社会人と社会を作っていく現状が

エスカレートしていくだけのような気もするし

もしくは人間の持つ柔軟性が
意外な大きな痛みを引き起こしてしまうことになるかもしれないし


「自分で考えてみよう」
やねぇ……


先生も、その「かすかな光へ」向かって
ときに無力感を感じつつも
夢を持って取り組んでいらっしゃるのではないかなぁ


映画は、十三で11月中に上映されています



中央電気倶楽部天井2.jpg
*会場のホールの天井です。さすがー!


(今日の写真はずいぶんボケてますけど、携帯で撮ったのであしからず…)

posted by しろくま at 23:46| Comment(2) | 日々雑感
この記事へのコメント
いまさらこんなとこにコメントまたまたすみません

自分で考える力、大切ですね〜〜

さっき、山田真先生の日記にコメントしたら消えてました(++)
とにかく「まさかここまで」と仰天しました

えと、近所のお母さんたちは、基本的に恐怖している感じです。勉強させないといけない!!!
予防注射はうけさせないといけない!!!

それが「正解」と思っているから ?かも?

クラブと塾通いでへとへとの中学生
元気な子もいますけども
切ないです
Posted by kie at 2011年12月09日 10:04
kieさん
お返事がすっかり遅くなってしまって
ごめんなさい!

福島で起きていることに限らず
「恐怖」で外から自分をコントロールさせては
いけないなぁと心から思います

「正しさ」は排他性を持っているのですよね

日本はどこで方向転換をするのでしょうか…


関西にいるわたしたちも
当事者やなぁって思います

「自分の頭で考える」には
「内的コントロール」を育てることが大切って
書いてある本を読みました

今日のblogで紹介しています^^
「しつけと体罰」森田ゆり 著
おススメです…

(なんか意味不明なコメントになったかなl!??)
Posted by しろくま at 2011年12月19日 21:00
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