2011年09月15日

「倍音」と「感覚」(昨日のつづき)



期せずして、昨日の続きを書くことになりました。

(面白い本の常として、じわじわと違うことが浮かんでくるんだもの)

まぁblogなので、毎日浮かんでは消える言葉の泡を書きとめているようなもんなんですよね
(もしよろしければお付き合いくださいませ)


倍音 音・ことば・身体の文化誌を思い出しつつ、ふと考えているのは

「音の豊かさ」(ってナニ)・・・とそれを受け取る「感覚」のことです


今朝ふと目にとまったカルチャーセンターの広告に

「ボイストレーニング・・・歌を交え、きちんとした発声法を学びます」

というのがありまして

内容はこれ以上はよくわからないのですけど
たぶん
所謂西洋的な歌の発声法だとか
よく届く明瞭な声の出しかたとか
疲れない声の出しかたとか

そんな感じなのかな?

喉を開いて〜 腹筋を使って〜 みたいな?
(注:想像ですけど!)

講師の方のプロフィールを見ると、音楽大学卒、ピアノ選考、音感教育・ボイストレーニング・・・
とあるので
「声楽」ばりばりではないのかも。
(ちょっとおもしろそうかも・・・ )


美しく聞きやすく持続する声は素晴らしいですよね!
それに感情が載ったり、意志が載ったり、自由自在に使えるといいなー

でも音は音源それ自体の特性だけじゃなくて
環境によっても
響いたり響かなかったり・・・聞こえが違ったり・・・しますよね。

環境って・・・ 地球上のいろんなところで、結構違うじゃないですか。
(都市や住居のように、人工的に手を加えてあるとなおさら)



「倍音」の本によると
日本のような(アジアは結構そうかな)湿気が多くて、建物も木や紙や・・・といった柔らかい素材で作られている環境と
欧米のような比較的乾燥していて(イギリスとか湿気多いけどさ)、建物も石やレンガや、道路は石畳で・・・という空間では
音の響きが全く違ってくる たとえば

音が反射する響く空間では、
「反射の度に高い方の倍音が吸収されてしまい、それらを聞くことが難しくなります。
低い倍音は、並行面により定常波となり増幅されます。
それゆえ、西洋においては日本とは反対に、基音を主体にした音楽が発展することになるわけです」


日本のように音が響かないと
「相対的に、高い音、倍音が聞こえてくるようになります」


・・・以下、「西洋音楽」と「日本音楽」の違いが説明されているのですけど
ご興味のある方は本を読んでくださるといいとして・・・


「倍音」が響きやすい環境で生きてきた日本人にとっては
音楽と、言語と、音響は不可分につながって扱われている
ってことのようです
(色々データがあって、脳における認識の違いとか、面白いです)


喉を開いて、クリアな(倍音の少ない)声を出す
っていう(私の解釈ですと)声楽的な発声法とかは
美しいのですけど、「西洋的」感覚の美しさっていうか、「倍音が少ない」っていうだけに

私たちが生活の中で(無意識に)使っている、
ニュアンスや、雰囲気など雑多な(さまざまな)情報を伝えるという点では
むしろ「自然の音」・・・風の音や、山鳴りや、虫の声や、それが混然となった音・・・

から、くっきり独立する(かなり対照的な)一種人工的なものなんじゃないかしら

(オペラやミュージカルが「なんや気恥かしい」っていう理由も、このあたり。)
少なくとも
私たち日本人の感覚とどうしても若干違和感があるってのは
素朴に考えて、やっぱりそうなんじゃないかな
って思ったのでした


それだけにキレイだけど
でもわたしたちの心と体にあっているのかしら

著者いわく「日本の音楽とは、倍音の変化により空間性を変化させて楽しむ音楽」
という感覚をベースにしたものとは
根本的にやっぱり違うものなんじゃぁないかな

ってことです
この辺りは借りものの言葉が多くってやっぱ伝わりにくいですよね( ̄w ̄)
要するに私の思ったのは・・・

(その前に)
最後にちょっと長いけど引用。

「先ほど、CDには20キロヘルツまでしか収録されない、と書きましたが、
これは私たちの言語や音楽のための基準ではありません。
CDでもラジオでもテレビにおいても、私たちにとって非常に必要で大切な倍音や、
高い周波数がカットされてしまっています。
つまり、メディアから流れてくる音楽が最上のものとは限らないのです。
むしろお風呂場で、おじいさんやおばあさんが歌っている民謡、小唄などの方が、
私たちの心を伝える豊かな音響を与えてくれる。
カラオケマイクを通した声よりも、家族が傍らで歌う声の方が、
はるかに豊穣で複雑な音響です」


CDで壮大な(いや、壮大でなくてもいいけどさ)音楽を聞かせるよりは
お母さんの鼻歌( ´艸`)
すてきな劇場で観劇をさせるのもいいけどそれよりか
お母さんのお話や読み聞かせ

そんなんで
自信を持って
子どもに豊かな音響と心を伝えているって
思っていていいのじゃないかしら

(って、ずいぶん近所に着地した感もありますけど〜 ま、いいか♪)



倍音の(変化の)持つ空間性って、
個人的にはちょっと追及してみたいです・・・



posted by しろくま at 11:56| Comment(0) | こんなん読みました^^
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