
山窩物語〜日本のジプシーをさぐる〜 --- 三角寛/著 読売新聞社 1966
古い本だわー。図書館で借りました。
サンカと呼ばれるようになった(著者も書かれていますが、山はともかく、窩 という字を当てるのは実情に則さないそうです)人たちの途方もない魅力はともかくとして
特におもしろかったのはお産の習慣の記述です
そういえば、ってすっかり忘れてたけどわたし
自分が出産した前後は
結構なお産マニアでありました
(マニアっていうかさぁ、興味があるものはひたすら研究したいのよね)
わたし自身はそうして病院でなく助産所で出産したのでありますが
この辺りのあれこれはむかーしおさかなやにも書いたことがあったような(なかったような)
ともあれ
妊婦の衛生
産湯使わぬ分娩(みふたつ)
というのがその章です
著者も書いていますが
「瀬降の女は出産について(中略)一般社会のように大騒ぎはしない。
予定日が来ても、平然として働いている。
ユサバリを畳んで、移動中にも産気づくことがある。
そんな時でも、肩の天幕を下ろして、その場で産む。
かつて、異常出産の実例がない。
ということは、それが本来の人間の常態である。
にもかかわらず一般社会に産婦人科が繁盛して、異状産の増加しつつある現在としては、実に驚くべき常態の事実と言わねばならない。
したがって、医学の未開の分野が、ここに秘されているのである。
謎ではない」
これだけ体を動かして、自然の中で生きるのは、今の日本ではめまいがするくらい難しいことだろうけどなぁ
でも
研究すれば取り入れられることがもしかしたら、あるんじゃないかなぁ
そしてお産だけではなく。
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