馬と共に生きる バック・ブラナマンの半生 FARAWAY HORSES --- バック・ブラナマン/著 青木賢至、阿部和江/訳 文園社 2012
インスタでフォローしている馬の調教師の女性(英語の発音が変わってるなぁと思ったらオランダの人だった)が
バック・ブラナマンに影響を受けたって動画で喋ってたので
この本読んでみた
すごーい!!
いわゆるナチュラルホースマンシップのクリニシャンとでもいうのかしら
でも
このかたは馬たちの中に自分を見ている
小さい頃から父親にショーで働かされ(カウボーイの投げ縄演技)
同時に父から兄と共に壮絶な虐待を受け
そこから脱出し牧場を営む夫婦に引き取られ
自分の人生をそこから築いていった
あ、そうそうバック・ブラナマンは
あの映画Horse Whisperer(邦題:モンタナの風に抱かれて)の
主人公のモデルになった方だそうで
あの映画自体は私はあまり好みではなかったけど
思えば馬を扱うスタントをしていたのもバックだったのねぇ
(もう一回観たいわ)
この本すごくおもしろい。
中に、乗り手に「重い」って言われてる馬たちについての記述があった。
自由がなくまるで監禁されている状態の馬たちには
選択肢がなくストレスが多い、そして
「生き残るためには心の中では、その場から出て行かなければならない」
「馬たちがどこか他の所に行くことを考えているとき、彼らの反応は全く乗り気ではない。
人間はそれを見て、馬が怠惰だとか、注意力がない、欲求が欠けていると思うのである。
馬たちは欲求を持っている。多くの欲求があるにもかかわらずその欲求が満たされないでいる
(中略)
だから私は、馬が鈍くて、無関心で、無気力だと言う人たちに、馬にとって何か意味あることを一つでも保つためには、心理的にどこか他の場所へ行かせた方がよい、と言って聞かす。
それが彼の心の状態であり、幸福なのである」
「強制と暴力では絶対に馬の気持ちを変えることはできない。
そんなことをしてもあなたと馬との間にこれから築き上げるフレンドシップをぶち壊してしまうだけなのだ。
マッチョのやり方では人生における多くの問題を解決しようとしても、解決できない。絶対にできないのである」
マッチョの国(だった)アメリカで、
そのやり方で馬を扱い逆対するホースマンをたくさん見て心を痛め怒りを感じてきた
彼の信念だと思います
「問題のある馬などいない。いるのは問題のある人間だけだ」
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