2021年06月07日

「あるきだした小さな木」


あるきだした小さな木 --- テルマ・ボルクマン/さく シルビー・セリグ/え はなわかんじ/訳 偕成社 1969

この版形の子ども向けの本は、小さい頃ずいぶん読んだ気がするんだけど
(シリーズがあった)
この本はなぜかうちにあったのをちょっと前に発見して
読んでみました。

わたしの生まれた頃に出版された、古い本。

主人公の「ちびっこの木」が
両親の元を離れて、外の世界に行きたいと願い

「でも 本当に 木は あるけないかしら。

それは いままで、試しに あるこうとした 木が、
一本も なかったからです。
本当に いっしょうけんめいに あるこうと おもった 木が
一本も なかったからです」


こうしてこの「ちびっこの木」が
自分の居場所を見つけていくまでの冒険のお話ですが

わたしはどうしても息子ちゅん2のことを思いながら読んでしまうけど
でも自分のことも、どうしてか、考えはじめてしまうこの物語も素晴らしいと思うんだけど

大好きなのはこの、美しい中にユーモラスな、絵です。

にしては、表紙はそんなに美しくないでしょう。

原題は'le petit arbre'(小さい木)といってフランス語の本なんだけど
原書も読んでみたいなぁとおもってググってみて、軽く衝撃を受けました。

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素敵じゃないですか!??

なんでこのまま出版しなかったんだろうね

まぁ縦書きにしないといけなかったからとか
色んな大人の事情があるんでしょうけど。。。

この(日本で採用された)版型に合う、似た色の別の絵を
作品の中から引っ張ってきて表紙にしてあって
文中の挿絵の配置も
すごくオリジナルとは変わっていて

美しさが10%(or less)くらいになっているわ


あー原書読んでみたーい
(わたしのフランス語レベルでも辞書引きながらなら読めるかも。)
posted by しろくま at 10:13| Comment(0) | こどもの本
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