2021年03月29日

「古森のひみつ」


古森のひみつ −- ディーノ・ブッツアーティ/作 川端則子/訳 岩波少年文庫 2016

イタリアものでファンタジー(ってことになってた)って珍しくないですか
読み始めたら、最初の方、主な登場人物の退役軍人(大佐)がなかなかとんでもない人物で
あんまり面白くなくって読むのやめたくなったけど

もう最後まで読んだら面白くって

最初へんてこな味だと思うけど食べてるうちに病みつきになる
ってまさにそんな感じでした

面白かったところはまず
風が!
人格があっていろんなキャラがいて。

あとランダムにいきますと

5人の「悪夢」が訪ねて来るのよ。夜中。
大佐と一緒に暮らしていた病気の甥っ子のところへ。

すると大佐は
「驚きもせず、懐中電灯を手に、ベンヴェヌートの部屋まで5人の悪夢を案内しました」
ってなにそれ・・・!!きゃはー!

大佐はさ。この甥っ子が死ねば彼の財産(森)も自分のものになるって考えて
甥っ子を殺そうとするのよね。
森に置き去りにしようとしたり。。。
風に頼んだり。。。

まぁ失敗するわけだし
最後は甥っ子を助けようとして。。。(と、ここからは書かないでおきますわー)

でも
このとんでもない大佐だけど、
普通大人になったら見えなくなる森の妖精たちが見えたり
風と話せたり
するわけなんです


なんかムーミンシリーズを思い出したな。

変な人、感じの悪い人、どうしようもない人たくさんいるんだけど
それもみんな
愛おしい個性じゃないかって
自分の狭量さの方に気がつくっていうか

ともあれ
この人のお話は面白いです
うちにある
「シチリアを征服したクマ王国の物語」の作者だって知らなかった。
これも(積読中。。)読んでみようー^^
posted by しろくま at 21:16| Comment(0) | こどもの本
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