2018年06月24日

「わたしの絵本体験」


わたしの絵本体験 --- 松居友/著 大和書房 1986

今は新版が別の出版社から出ているようですが
わたしの読んだのはこっちの… 手島圭三郎さんの表紙の方です
松居友さんの本を読むのはたしかたぶん2冊目で、
以前「昔話の死と誕生」を読みましたが
おもしろかったんだなぁ
それで
今回は、でも、以前の感想とまったく違って
お父様の書かれるものに雰囲気が似ているわ… と思ったのでありました

この人は、ほんとうに絵本が大好きなんやなぁー…
「絵本は、愛の体験です」とあるけども、この方の絵本愛がすごいです)


その愛をもって
欧米から輸入した絵本論で形作られているかのような日本の
「絵本観」に異論を唱えていらっしゃいます

私は同感しないでもないのです
というのも
やっぱり
絵本好きの皆様の集まるところに行くと、時に
視野が狭かったり、頑なだったり、「愛」がなかったり…
っていうご意見、ご見解に出会ってなんだかしゅんとしてしまうことがあるのでした

(児童文学好き、も、結構そうかも。わたしは、楽しみたいだけなんだけどなぁ)

著者が、必要に迫られて編み出したという絵本の2分類(ホントは3)
「初級絵本」と「上級絵本」をそれぞれ
「お店で売っている葡萄」と「山葡萄」の味に例えていらっしゃるのは
なんと巧みな喩えでしょうねぇ
(ちなみに、その他の絵本は、「ブドウ味のドロップ」。これもうまい……)

一番共感し、感動したのはこんなくだりです
「…こうした祭りも絵本の世界と同様に、この世にあの世を作り出す
ここにお絵本の本然の姿があるのです」


絵本は、この世にあの世を作り出すもの……


感銘を受けたところはいろいろあるんですけど
かといってぜんぶそうだー!!って納得したわけでは実はなく
(いやほとんどは結構共感してたのですが)
特に読み始め、
驚くほどに広い知見と、狭めの視野をお持ちだわ。っていう印象を強く受けました
でも
specialistってそもそもそういうものかもね。
specialistが宿命的に持つ視野の狭さを補うために、generalistが必要
なんじゃぁないかなぁー

面白い、そして勇気づけられる本でした。詳しくはご一読ください。


あ、あと、校正漏れ?の誤字脱字が結構あります。新版では訂正されているんでしょうけれど。
posted by しろくま at 23:13| Comment(0) | こんなん読みました^^
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