銀のほのおの国 --- 神沢利子/著 堀内誠一/画 福音館書店 1972
というわけで、なんですか40年ぶりかと思いますが
読んでみました
なんかさぁ、予想通りお話は全く覚えていなくって
というよりあろうことかアンデルセンの「雪の女王」と記憶内でかぶっておりまして
(まぁだって、男の子と女の子が魔法の北の国に旅する話でしょう^^)
あれだよね、あの、男の子の目の中に氷のかけらが入って…
なーんて思っておりましたらぜんぜん違った。
主人公はたかし(とゆうこの兄妹)。
不思議の国に入っていく、その入り方がほんとーにドラマチック、劇的よね!
その世界では食うもの(青犬=狼)と
食われるもの(トナカイを筆頭にうさぎやらビーバーやら鳥やらリスやら…)が
覇権争いをしておるのですが
わたし個人的にオオカミだいすきなもので。
一方的に悪役に描かれているのがなんだか納得はいかないのですけど
(だって残酷で悪辣なのは人間であってオオカミじゃぁないものね。)
まあでも。
印象深かったのは
動物たちの喋る言葉が、まぁなんというか、やっぱり昔のこういう… 年代記ものっぽいというか…
それと
「食われるもの」が、現実の厳しさを理としてわかっているということね。
甘ったれ感の出ている妹キャラはやっぱりあまり好ましくない。(わたしには、ってことです)
でも
終わりに近づいたあたりの、ビーバー爺さまの、わが身を犠牲にした一世一代の太鼓のシーンは
感動して涙が出た。
やっぱりすごいファンタジーだなと思います
これを夢中で読んでいた当時のわたしは
何を受け取っていたのかなぁ。
まだ小学生だったのに夜の夜中もやめられず読んで読みまくって2時とか3時とかになってやっと読み終わったときの
感じはまだ覚えているんだけれども。
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