遠い朝の本たち --- 須賀敦子/著 ちくま文庫 2001
須賀敦子さん。1929生まれ。1998没。
先日、上田由美子さんの講演会があってこの本の話をしてらして
(上田由美子さんは、上条由美子名で、「ストーリーテラーへの道」「絵本を語る」「クリスマスのりんご」「ちいさなもみのき」などの
ご著書や訳書があります。わたしは案外お世話になっているのだわ……)
もう須田さんに夢中とおっしゃるので、興味が湧いて読んでみましたら
わたしも夢中になった。
戦中派の方なんだけど、でもフランスやイタリアにも留学されたりすんでらしたりした
国際派。
その須田さんが、少女時代に親しまれた本を、当時の思い出を絡ませて
紹介したエッセイが収録されています
その教養と、深い洞察と、自由自在でみずみずしい文章で、
それらを涵養したのだろう日々のすてきなのお話を聞かせてくれるっていう
なんとも魅力的な本でした
しかもーーー
幾冊かは、わたしもまだ少女のころ、夢中になった本が含まれていて
40年も違うのにね。うれしいやら、懐かしいやら
それにしても
ここで紹介された本たちのどれもなんとも魅力的なこと。
ちょっと引用。
まずは堀口大学の訳文だそうですが
「建築成った伽藍内の堂守や貸椅子係の職に就こうと考えるような人間は、
既にその瞬間から敗北者であると。
それに反して、何人にあれ、その胸中に建造すべき伽藍を抱いている者は、
既に勝利者なのである。勝利は愛情の結実だ。
……知能は愛情に奉仕する場合にだけ役立つのである」
それから、サンテクジュペリだそうです「城砦」より
「きみは人生に意義を求めているが、人生の意義とは自分自身になることだ」
「大切なのは、どこかを指して行くことなので、到着することではないのだ」
アン・モロウ・リンドバーグも読んでみたい。
平易な言葉で書かれた深い内容(らしいので)を、ぜひ原文で。
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