Little House on the Prairie --- Laura Ingalls Wilder, HarperCollins, 1973(初出は1935)
わたしの小さい頃はTVでこのドラマをやっていて(アメリカ製作)
見たことはなかったんだけども、お父さんの容貌が記憶に残っています
本は読んだことがなかった!
この度(「子どもの本を読む会」の今月のお題でしたので)ようやく読んでみようと思って
どうせならと思って原著を手に取ったのですけど
おもしろーい!
とにかく、このお父さんがすごい。
強くて、賢くて、愛情深くて。
原野で生きていくすべを知り抜いていて。
小さな家族が、このお父さんを心から尊敬して、まとまっている様子が伝わってきます
実は、このシリーズはこの本が3作目のようで
この本の視点は主にLaura(著者の幼いころの姿でもある)となっていますが(ただし1人称の語りではない)
シリーズ自体は(たぶん)ひいおばあちゃんの世代からはじまっているのねー
これはこれで読んでみたい。
白人がどんどんインディアンのテリトリーに入っていって
(彼らは「耕作すること」だけが土地を生かしそこに暮らすことだと素朴に固く信じている)
どんどんインディアンたちを西に追いやっていることを
その理不尽さを
このお父さんと
聡いローラだけが気づいているのです
(でも子どもだから、身勝手なところもある)
このあたりが
読んでいてつらいですが
でも
アメリカ人(白人系アメリカ人)にはこの本はこたえられないだろうなぁ
強くたくましく勇気と規律のある彼らの先祖の物語だもんね
で、読み終わった後(「読む会」の主催の方が「直訳っぽい…」とつぶやいていた)邦訳を読んでみた。
大草原の小さな家 --- ローラ・インガルス・ワイルダー/著 こだまともこ、渡辺南都子/訳 講談社(青い鳥文庫) 1982
違う表紙のバージョンで、bookoffで100円だったしつい買って読んだんですけど
これは、訳がもうひとつだったな。
丁寧だとは思うんだけど、文学じゃないんじゃあ?っていうかさ……
今amazonみてたら、福音館のもあるのね。
(しかも表紙絵も原著と同じ)そっちを読めばよかったかなぁ。
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