Clockwork or All Wound Up --- Philip Pullman/auther, Corgi Yearling Books, 1997
2005年にアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受けた児童文学作家フィリップ・プルマンの
この文章---
子どもたちには
愛情、食べ物、新鮮な空気、そして遊びが必要なのと同じく
芸術と物語と詩と音楽が必要---
に感動して
この人の作品(の、面白そうなやつ?)と思ってこれを読んでみました。
メジャーどころではないけどね?
真冬のドイツのある町が舞台。
明日に大仕事を控えた意気地のない時計職人の弟子と
物語書きと
王宮の人たちと
凄腕の怪しげな魔術師のような男と、酒場の小さな娘と…
現実と物語が錯綜する、不思議な…ちょっと昔話風な…物語。
おもしろかった!!
そもそも輻輳した設定に、
ちょっとした説明的なコラムもところどころに挟まれて、
おはなしの構造もからくり(時計)っぽいよね。
そのコラムが結構シニカルでー
「王女の仕事は美しい姿でいること」
「金持ちは(その広告効果のため)物を安く買えるが、庶民は定価で買わなければいけない」
「医者の常套手段。(症状に)それらしい適当な名前を付け、害にも薬にもならないものを処方する」
「王子というものは手間暇のかからない答えを今すぐにほしがる生きものだ」
みたいなー
これ、たぶん小学校低〜中学年向け、って気がしますけど
このシニカルさってどうよ?
わたしは、好きだなぁー(* ̄m ̄)
この人の別の本も読んでみたい。
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