2015年12月01日

他者を発見し、自分と違うものを見いだす喜び

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先月、朝6時ごろの東の空。
あんまりきれいだったので撮りました。電線が、無粋だけれども〜〜

さて

今日の朝日新聞朝刊のオピニオン面「全体主義の芽を摘む」が素晴らしかったので
ご紹介します

ユダヤ系フランス人(かな?)ボリス・シリュルニク(Boris Cyrulnik)さん
(お父様はウクライナ出身らしいので、東欧風の姓なのかな)
精神科医で作家でいらっしゃるそうです

6歳の時、フランス警察に捕まって、(わたしよく知らなかったんだけど当時フランスはナチスドイツに協力していたそうで)
強制収容所に移送される途中(ひとりで?)脱走し生き延びられたそうです

なんと…



ひとりでどう生きてこられたんだろう



過去にとらわれず、理解して生きようとしてこられたそうですが
その幼いころからの壮絶な体験のため
「言葉が凍りついてしまった」


何十年もたって、やっと少しずつ話せるようになって
「分裂していた自分が、ようやく一人に統合された」ように感じたのだとか…

人生の長い時期を、内側に凍り付いた言葉を抱えて生きる
って
想像を絶しますが、よく生きてこられましたね…


一面の半分にびっしり紹介されている言葉の中から
折にふれ読み返したいところを↓に引用しておきます

パポン裁判には居心地の悪さもありました。
裁判は罪を犯した人間を裁くものです。
あの時代、罪を犯したのは(国の)システムでした。
(中略)
彼(パポン氏)を投獄してすむ問題とは思えませんでした」

「記憶は真実の断片です。
(←この前に、記憶は無意識に修正されやすいもの、という話があります)
(中略)
集団的な物語は、その時々の政治にとりこまれやすいものです。
そうならないためには、実際に何があったのか、誰が何をしたのか。
みんなで繰り返し考えることです。
考えることは疲れますが、全体主義の再来を防ぐ唯一の方法です


「民主主義は手間のかかるシステムです。
他人と対話をして、異なる価値観も受け入れなければならない。
相手を理解するには、知識も身につけなくてはならない。
これに対して全体主義は、みんなと同じことをオウムのように繰り返しているから楽だし、仲間にもなりやすい。
そのうち、自分たちとは異なるものを軽蔑するようになります。
そして他者を抑圧することを罪とは思わなくなる」

(憎しみの連鎖を断つには)「自分たちとは違うものを見いだす喜びを、子どもたちに教えなければならない。
性、文化、科学、宗教においても、
他者を発見し、自分と違うものを見いだす喜びを知ることが大事です」

「親は子どもたちに、自分が歴史をどう理解しているかを伝えることが大事です。
そして親と同じ考えを持たなくてもいいけれど、
子どもたちも自分の判断で物事を考える責任があることを伝える
のです。
社会の意図的な記憶喪失こそが全体主義の再来を招く、わたしはそう思っています」


先日のフランスでのテロ後の取材で

「不寛容な支配に対抗するには、異なる文化への経緯や対話が必要」


日本でも、今の日本でこそ、
この方の言葉をひとりひとりが真剣に受け止めて
皆で考えなければいけないと思うのです


posted by しろくま at 14:42| Comment(0) | 新聞より
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