Slither's Tale: Spook's book 11 --- Joseph Delaney, Red Fox, 2012
これ
おもしろかった!!
わたしの好きな(シリーズの主人公)Tomは全く出てきませんけども
この本の主人公、(しかも人間ですらない)Slitherはなんていうか筋が通っていて
かっこいい♪(この表紙は良くないね…中の、切り絵みたいな挿絵の方がずっと好みです)
Slitherといえばすぐに思いだすのが
Howl(* ̄m ̄)じゃないですか
一作目で、
"slither-outer"(ずるずる逃げ出し屋、みたいな…翻訳書では「ぬるぬるウナギ」だった)って呼ばれてたでしょう
だって緑のスライム出しちゃうんだもの。
(念のため、確かめてみたら"slitherer-outer"でした^^ slitherが動詞だもんねぇ)
でもこのSlitherはあんなダメダメ男(Howlのことですが)とは全然違うのでございます
もっとシャープでキケンでなめらかね
little Nessa(人間の女の子)とのかかわりがねー
何ともドキドキさせますわね
本人が分かってないところがね
でもさー
何百年単位の寿命を持つSlitherと
人間のNessaでは
やっぱりSlitherが辛いよね。
狼面の(そして長い尻尾がある)人間様の生物が暮らす国の物語。
そこでは人間の女性が奴隷という設定なので、人間の女性の読者としては
しんどいシーンが(特に最後の方に)あったりしますが
(と、いうよりも、この設定を書いてる「人間の男」がイヤっていうか…)
でも
やっぱりひねって曲がったラブストーリーなのだわぁ
おもしろかった!!
そうそう、このSlitherをどう訳すのかって興味津々でちょっと訳書「魔使い」シリーズをググってみたんですけども
この巻だけ
訳されてないんじゃないかなぁ〜
これが一番面白いのに!(後回しなのは、外伝っぽいからですかね)
そうそう
見慣れぬ単語(狼人の国の言葉)がたくさん出てきますけども
(最初は閉口しましたが…)
でも、巻末に辞書が載っておるのでございます ご安心ください
さて
シリーズもあと3巻(かな?)になってしまいました
楽しみだけど悲しいわ…(ゆっくりenjoyしながら読もうっと)
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