
子どものころ読みまくったなぁ。これ。
(懐かしすぎて携帯で撮った写真です)
昨日の朝日新聞夕刊に、
養老孟司先生のインタビュー(連載2回目)が載ってまして
こんなくだりがありました
「僕は40過ぎまであいさつが苦手で、
簡単なあいさつもうまく出来なかったんです。
ある時、地下鉄のホームで『あれだ』と気づいたんですよ。
父親に『さよなら』を言えなかったことが、意識の深いところでつながっていたんだってね。
そう気づいた瞬間、『いま父親が死んだ』と思いましたね。
自分からさよならと言わない限り、父は自分の中で生きている。
親の死を、心の中に『未完』のままでおいていたんですね」
養老先生は5歳になる少し前、お父さんを結核で亡くされていますが
真夜中に起こされて、お父さんの布団の横に連れていかれて
「お父さんにさよならを言いなさい」
と言われたそうです。
でも何も言えなくて、お父さんはにっこり笑って亡くなられたんだそうです
「言えなかった『さよなら』が象徴していたものは、
『死んじゃ嫌だ』という思いですよ」
たかがあいさつ
でも
こんなにも深いものをうちに抱えたあいさつもあるものね
中学校で図書ボランティアをしています
開室時に、ただ見守っているだけのお手伝いですが(ちょこっと整理などもするけど)
おおむね、入ってきた子に「こんにちは」と声をかけるくらい
はきはきとあいさつを返してくれる子も
無言で目を伏せる子もいます
わたしは自分自身がそう明るくあいさつができる子どもではなかったので
うふふ
気持ちはなんとなくわかる気がするのよね
(見た目じゃないのだ)
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