
沖縄の聖地 御嶽〜神社の起源を問う --- 岡谷公二/著 平凡社新書 平凡社 2019
沖縄や八重山 先島諸島あたりに行くと
あ ここはいったらあかんとこやな
ってピンとくるようなところがあります
(思い出すのは大神島 とか 波照間島 とか・・・)
森だったり
あるいはちょっとした林の向こうの空き地だったり
もしかしたら勝手にそんな気がしているだけのこともあったかもと思うけど
でも
間違って失礼をしてはいけないと思うので危うきには近寄らず(あ、意味違う)なのであります
ってわたしは、結構慎重に遠慮するタイプなんでありますが
まぁこのかたは、研究者っていうこともあると思うんだけど
でも、しかも男性なのに
平気でいろんなところに入って行ってたまに怒られたりしてるんであります
(すごい心臓)
だけど
おかげでこういう面白い本も読めているんよねぇ
章立てを見ていくと
御嶽とは
御嶽遍歴
神社と御嶽
貝の道
済州島
新羅の森
とありまして
つながりを求めて
御嶽と似たありようの聖地を持っている(でも寂れなくなる様子でもある)
日本列島で言うと日本海側を遡ったり(「ヤブサ」など)
あとお隣の韓国にも(「堂ダン」と呼ばれるそうです)調査に行かれたり
すごい熱量に頭が下がります
似たありようの聖地というのは
森や巨木や石など
その「場」を聖地としていること
女性が場を取り仕切ること
その他の人、もしくは祈りの日以外には(厳しい)禁足地となること
面白かったです
そこには明らかに何もないのだけれど
神の遊ぶ地、神の訪れる地であることから
まったく人工のものを強い意志で排除しているのだと
「人工のさかしら」という言葉が心に残ります