2024年09月25日

「沖縄の聖地 御嶽〜神社の起源を問う」

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沖縄の聖地 御嶽〜神社の起源を問う --- 岡谷公二/著 平凡社新書 平凡社 2019

沖縄や八重山 先島諸島あたりに行くと

あ ここはいったらあかんとこやな

ってピンとくるようなところがあります
(思い出すのは大神島 とか 波照間島 とか・・・)


森だったり
あるいはちょっとした林の向こうの空き地だったり
もしかしたら勝手にそんな気がしているだけのこともあったかもと思うけど
でも
間違って失礼をしてはいけないと思うので危うきには近寄らず(あ、意味違う)なのであります

ってわたしは、結構慎重に遠慮するタイプなんでありますが

まぁこのかたは、研究者っていうこともあると思うんだけど
でも、しかも男性なのに
平気でいろんなところに入って行ってたまに怒られたりしてるんであります

(すごい心臓)

だけど
おかげでこういう面白い本も読めているんよねぇ

章立てを見ていくと

御嶽とは
御嶽遍歴
神社と御嶽
貝の道
済州島
新羅の森

とありまして
つながりを求めて
御嶽と似たありようの聖地を持っている(でも寂れなくなる様子でもある)
日本列島で言うと日本海側を遡ったり(「ヤブサ」など)
あとお隣の韓国にも(「堂ダン」と呼ばれるそうです)調査に行かれたり
すごい熱量に頭が下がります

似たありようの聖地というのは
森や巨木や石など
その「場」を聖地としていること
女性が場を取り仕切ること
その他の人、もしくは祈りの日以外には(厳しい)禁足地となること

面白かったです

そこには明らかに何もないのだけれど
神の遊ぶ地、神の訪れる地であることから
まったく人工のものを強い意志で排除しているのだと

「人工のさかしら」という言葉が心に残ります
posted by しろくま at 19:04| Comment(0) | こんなん読みました^^

2024年09月22日

建仁寺と意識の関係

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京都行ってきました。
行きたかったのは建仁寺。

天井画の双龍を描いた、小泉淳画伯の展覧会が
夏は(京都に)足を踏み入れたくなかったので待ってたんだけど
連休最終日まで・・・
連休中は行きたくない・・・

ということでまだ暑い京都へ。覚悟して行ってきました

建仁寺。

りーっぱなお寺やぁ
天井の龍の皆様もすごかったんだけど
襖絵の方々もすごかったんだけど
わたし一番びっくりしたというか感動したのは
これでした

風神雷神。

あのね
観音様を中心に
向かって左に絢爛豪華な(おなじみ)「風神雷神」の絵。(複製らしいんですけども)
右側に、シンプルかつダイナミックな「風神雷神」の書。

これ
人間の意識と「右脳と左脳」を表していませんか

イメージの右脳と論理の左脳。

もしくは
イメージ思考と論理思考。
visual thinkingとverbal thinking.

真ん中に自己がいて、二つの思考形態がある人間観。
(ちなみに私自身は visual思考優位の、でも両方使うタイプです)

小宇宙としての人間観と
大宇宙としての世界観。

禅的に言うと別の説明があるのじゃないかなとは思いますが
わたしはaweに包まれしばらくそこを動けませんでした
ということで・・・


素晴らしかった。ぜひ一度体験してください。


あ、それとですね
(天井画の双龍はいつでもみれるみたいなんですが)
画伯の展覧会は期間があって
でも結構たくさんの作品が境内の書院とかにも飾ってあったのですけど
(これもいつでも見れるのかはわかりません。たぶん違うんじゃないかな)
やっぱ暑い中行ってよかったなぁー!と思ったのは
今回の展覧会の図録が。

アイディアにあふれていてすっごく素敵でした
posted by しろくま at 12:16| Comment(0) | 日々雑感

2024年09月16日

モノビジョンていうの?

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先日ひょんなことから、はじめて!気が付いたんですけど

わたし遠くは右目のほうがよく見える
でも
手元みたいな近くは、左目のほうがはっきり見える

んです

びっくりしたわー。

で、これって何なんですか?って少しググっていたら

モノビジョン
っていうものがあることを知りました
どうやら
白内障の手術をしたり、コンタクトを作る、つまり両目のレンズを人工のものにするときに
わざと
片目は近くに、もう片目は遠くに焦点を結ぶようにする方法があるそうなんです
そうしたら
(デメリットはあるとはいえ)
脳が片目ずつを器用に使い分けることができるために
近視や老眼のメガネがいらない生活ができる
のだそうな。

とはいえ、人工処置では脳がなかなか適応できないことも多いらしく
もともとモノビジョン的見方をしていた(脳がもう慣れている)人にしか勧めない、って書いてる眼科のお医者さんもいらっしゃいました。

へー。そういえば、わたし、裸眼で運転できるし、老眼鏡もいらないんですけど
これってモノビジョンだったんやー。

でも
最近、うれしがってYouTubeばっかり見ていたためか目が疲れて?
調子悪くなったことあったし
(気持ち悪くなって画面見れなかった)
そうそう、zoomのセミナーも数日続くと気持ち悪くなっちゃうので

目の酷使は苦手なのかも。
画面の見すぎは気を付けなくっちゃ。
本はいけるのにねぇー(全然違うよね、たしかに)
posted by しろくま at 15:47| Comment(0) | 日々雑感

カトリック夙川教会


(画像はwikipediaより)

先日フランス語の授業で、前置詞の勉強をしていて
道順を説明する作文(宿題)をそれぞれが発表していた時に
わたしは近くの教会へ行く道順を、遠藤周作さんの逸話も絡めて説明してたんですね

そしたら先生(フランス人)が、
教会の建築様式がご自分の地元(フランス西南部)のものにそっくりだっていうので
そんな話になって、それでググっていたらカリヨンの音色がYouTubeに上がっていたのをみつけて
音出してみたんです


知らなかったけど曲になってるのね
そしたら、先生曰く
この曲、僕の地元の曲だー!セカントー!!!って(Se Cantoかな
すごーく喜んで

そうよねぇ、たとえばじぶんが外国に暮らしていて
ふとふるさとのなにか。。。たとえば母校の校歌とか。。。を聞いたようなものかもねぇ


教会のホームページなどによると初代の司祭さんがフランスの方だったそうで
創建時から、地元の人々にも愛され大切に守られてきた教会なんだなぁって
改めて感銘を受けた次第。

それと、なぜか遠藤周作がこのごろでてくる。






posted by しろくま at 14:29| Comment(0) | 日々雑感

「好奇心は永遠なり」

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好奇心は永遠なり〜狐狸庵の不思議探検 --- 遠藤周作/著 講談社 1997

雑誌「クオーク」の連載を単行本化したものだそう。
クオークっていまも、あるのかなー??(ググったらもう1997年に休刊していたらしい)

おもしろかったです!

遠藤周作さんといえば、佐藤愛子さんとなかよしでずいぶんと
霊界的な話もされていたような…

クオークって科学雑誌だったようなんですけども
オカルト系も??

ともあれ
小説家の遠藤周作さんが
各界の面白そうな方たちと繰り広げた対談集

哲学・倫理学者の湯浅泰雄さん
「神経には自律神経と体性神経の2つがあります。
体性神経は、大脳皮質にセンターがあって、意識できる部分の神経です。
一方、自律神経は、その中心が間脳から延髄にあって、心臓の鼓動や商家など内臓の働きを支配していて、普段は意識されないわけです。
ストレスがたまると、この二つの神経の間が結びつく。
つまり、外からの刺激が意識を通して中枢に影響し、それから内臓のほうにまで影響が及んだりするわけです。
で、この二つの神経が一緒に入ってる器官が何かといったら、それは呼吸器と括約筋だけなんですね。
夜眠っていても呼吸できるのは、自律神経のおかげだし、また、大脳皮質とつながってもいるから、呼吸を意識的にコントロールもできる。
ということは、つまり、呼吸法を訓練するということは、いつもは離れている体性神経と自律神経の作用を逆にくっつけて、自律神経をコントロールすることなんですね。
そうすると、ヨガのように脈拍をコントロールしたり、血液の流れを早くしたりすることもできる。
また、心理面では、間脳は情動の中心ですから、無意識のコンプレックスに対する心理治療も可能になるわけです。

つまり、『気』というのは、心の働きと生理的な働きとの媒介になるものです」


合気道でも有名な女優の由美かおるさん
が、バレエと合気道の師匠である西野晧三さんに習ったという「足芯呼吸」の話をされていますが
体をうまくリラックスさせるのが肝要だということで

遠藤 「西野先生と話したときに、『いや、こういうことは怠けながらやっていいんですよ』っておっしゃった。無茶苦茶に体を動かさなくていい。努力はあまりしなくていいということなんですね。要するに体の力を抜くということでしょうか」

由美「やはり気持ちをいつもリラックスさせておく。その中心は丹田なんですね。そこに気持ちをいつも置いておくようにする」
「そしてリラックスしていますね。そうすると車に乗っていて急にブレーキを踏まれたときでも平気です。
ただ、意識するといっても集中するのはいけないんです。集中しすぎると考え込んじゃいますから。フワーっとした感じでいいんです。いつも体が弛んでいればストレスも溜まらないし」


お!!!???
これ、
乗馬にも使えるんじゃ―ないでしょうか!??

と、読んでてわくわくした次第。

あと、
作家の沼田陽一さんとの犬好き対談。

「犬のコンテストってありますよね。ローレンツという人も、そういうコンテスト亡者になっちゃうと頭の悪い犬が多くなると言っています。
雑種の犬は不思議なもので、僕は神様の計らいじゃないかと思うんですが、自分の配偶者を勝手に決めますでしょ。そのときどうも『いい子を遺そう』という意志が働くのじゃないかと思うんです。
犬の世界に、強姦ってないんですよね。好きなもの同士なんですね。だから人間が見て『こっちのほうが見てくれもいいのに』と思っても、妙な相手を選んだりする」


人間の実験で、遺伝的に良い(子孫を残す組み合わせを持つ)相手の体臭を好ましく感じるっていうのがありましたっけね。

由美さんの呼吸の話もそうでしたけど
頭で考え(すぎ)るってまぁろくなことないですねぇ。。。
posted by しろくま at 14:25| Comment(0) | こんなん読みました^^

2024年09月14日

Lon Po Po

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Lon Po Po --- Young Ed/ translated from collection of Chinese folktales and illustrated, Phylomel Books, N.Y. 1989


中国の昔話。
(なんか昔読んだ気もするんだなぁ)
改めて読んでみた。

登場人物は
3人姉妹と、オオカミ、そしてお母さん。
ストーリーは
赤ずきんちゃん(って書いてあるけど)と、それとむしろ
7匹の子ヤギ
3匹の子豚
のミックス+αみたいな。
お母さんがおばあちゃんの家に向かった隙に、
おばあちゃんだよ〜〜!ってオオカミが現れる。

そして
はじめ騙されるんだけど
ついには知恵と行動力で、オオカミをじぶんたちでやっつける。

3人の女の子たち、っていうのがなんかキケン!っていうか
爽快っていうか


なんで女の子たちなのか・・・
なんでほかの類話では豚(男の子っぽい)とかヤギ(性別不明だけど女性色はあんまない)とか
あとお母さんに助けてもらうとかなのか。。。

って考え始めると深みにはまりそうです
こういう文化論どっかにあったかなぁ
posted by しろくま at 18:50| Comment(0) | 絵本

「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」

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表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬 --- 若林正恭/著 文春文庫 2024

ご存じお笑いペアのあの方ですが
おもしろかったわ!

内省的な繊細な感覚が意外で目に心地よいというか
心に心地よいというか

えと、紀行文というか旅行記です
キューバと
モンゴルと
アイスランド

キューバはそうでもないけど、モンゴルとアイスランドには私も行ってみたい
そして馬!
モンゴルでは馬に乗られてとても上手だったみたい

あーいいなぁ〜


いや、ま、ていうか
「堤防にのぼって腰を下ろすと強い日差しを溜め込んだコンクリートの熱がケツを蹴り上げる」

詩じゃない??

闘鶏のところ以外
この人の(文章の)ファンになりました

で、タイトルですけど
この本を著しているようには全然思わないんだけど
でもこの
ランダムピックアップ加減が
この本っぽいのかも


そうそう表紙の写真もとにかく好み。
posted by しろくま at 18:26| Comment(0) | こんなん読みました^^

2024年09月06日

"Dark Assassin"

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Spook's : Dark Assassin --- Joseph Delaney, Red Fox, 2017

長年読んでまいりましたがこのシリーズ
17冊目のこれで完結!

いやーよく読んだわね
おさかなやを見直してみたら2015年スタートだったので(休み休みでしたが)もう10年
その間著者は亡くなってしまい
もう続きはないのよね

最後のこの巻は、とはいえ、あちこちストーリーに都合のいいところがあって
若干興醒めしつつだって今まで面白かったしねぇ
まぁ最後もなんと言いますか。。。

なんか卒業って感じがしております
それにしてもdecadeかぁー


楽しみましたありがとうございました!




posted by しろくま at 17:41| Comment(0) | こんなん読みました^^

2024年09月03日

現状肯定・自分を柔軟に変えていく

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5日ほど北海道に行っておりました
ちょうど、台風が来ていて現地はきっとずっと雨、帰りの飛行機飛ばないかも〜
なんて思ってたのですが

上下のカッパ持って行ったのに出番はなく

帰りの飛行機もなんとか飛んでくれて
(運航に携わるすべての方々に感謝でいっぱい。。。)
紀伊半島の上空に差し掛かったとたん、半島の中ほどまでは結構揺れたんですけど
大阪に入ったらこの夕焼けでした

今回は馬関係の合宿っていうか
馬のグラウンドワークやら、騎乗やらいろいろ体験できて楽しかったんです
特に
ロングレーンというやつの練習の時(初体験)
かわりばんこに目をつぶって馬役をやってみたんですけど

おーこんなふうに指示をかんじるのかー!って
体験できてすごくよかったし
(ふつーの乗馬の時には)お馬さんはハミを咥えているわけだから(もっと大きく、なんなら痛く感じるはず)
お馬の身になってコミュニケーションしなくちゃな・・・って改めて思いました

たくさんの気づきをいただけたとても有益で楽しい合宿でした

このタイトルは、今回得た中で一番大きかった気づき
(説明すると簡単には終わらなそうなのでやめときます)

そして気づいたのだけど

前ほど馬が怖くなくなっている・・・     !!



posted by しろくま at 21:21| Comment(0) | 馬とわたし

「神様の肩コリ」

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神様の肩コリ --- 高塚光/著 勁文社 1994

流れで借りて読んでしまった。

気になるとその人の著作をしらみつぶし(は、大袈裟)したくなるのがわたしの癖なんであります。

でもこれは小説だった。
しかもー
なんていうかー
おじさま方の雑誌とか趣味新聞なんかに載っているような(イメージ)
でもねぇ
なんかよくわかんないけど読んじゃったんですよねぇ


すごいのは
これ、高塚さんがヒーリング能力に目覚める前に書かれたものですよね?
でもほぼほぼ
ご自身のその後を描き出しているという(いわば予言)


「宇宙で唯一のエネルギーは『純粋さ』」

みたいなところがちょっとよかった。

なんですが…
この本だけ読んだら へ??? って感じだし
この本買った(蔵書してる)図書館ってある意味すごくないですか?
(書庫だったけど)
なんでこれを??
posted by しろくま at 14:06| Comment(0) | こんなん読みました^^