2023年07月28日
「競走馬私論 プロの仕事とやる気について」
競走馬私論〜プロの仕事とやる気について --- 藤澤和雄/著 詳伝社黄金文庫 2003
少し前に引退された、
JRAの異色の調教師、ということで興味を持って読んでみることにしました。
"Happy people make happy horses"
お若い頃のイギリスでの修行時代に、
彼我の
「馬の強さ」の差を
「欧米との決定的な差は馬にかける愛情と時間だと思っていた」
人間と馬とのコミュニケーション、
馬が幸せであるかどうか
が大事なんだとおっしゃる
この辺り、
子育てとおんなじだなぁ
って思いながら読みました。
あと調教も日英ではずいぶん違うみたいで
「調教では『速い時計を出すこと』よりも『気分よく走らせること』を優先すべきだろう」
「イギリスでは時計を基準にした調教はしない」
「時計にこだわる日本のやり方は緻密なように見えるが、すべての馬を同じモノサシで見ようとしているところに難点がある」
「馬には個体差がある。
たとえば脚が曲がっていても走る馬はいる。
歩様が悪くても、飛節の形が悪くても、肩の傾斜がぎこちなくても、走る馬は走る。
そう言った個体差を見極めて、それぞれの馬に合った調教をするのが調教師の役目である」
あれ〜コレ子育て本ですか???
足りないとこを責めるよりいいとこ伸ばしていくほうがずっといいし
その子がハッピーになるよねぇ
(昨日だったか新聞に載ってたアメリカの大学で政治学教えてる研究者の人も
自分の英語は拙かったけど得意な科目で認めてもらった、できることに注目してくれる文化だって言ってたっけ)
っていうか
命を育てる、育てるっていうとなんだかおこがましくって
育つ力に寄り添う、って
そういうことじゃない?
馬も人もお野菜とかも(たぶん)
そうそうこの方、
競馬のプロですけどでも調教師でも
売りに出ている馬が(競馬で)走るか走らないかは、わからない
っておっしゃるのよね
こないだYoutube見てたらジョッキーの武豊さんが仰ってた
「馬見たって僕たちだって走るかどうかわからないですよ
みんなパドックで何見てるんでしょうね?」
っていうのをなんか思い出したなぁ
面白かったです
日本中、世界中ハッピーホースだらけになってほしいです
posted by しろくま at 20:24| Comment(0)
| こんなん読みました^^
2023年07月27日
魔法のことば️
今年に入ってからだと思うんだけど
ふと気づいたある言葉が
すごいマジカルっていうか
その言葉を思うと心が落ち着くし
あと物事がスムーズにうまくいく(ような気がする)
ええとですね
わたくし
昔から
焦ったり不安になるときっていうのにある特徴がありまして
早く行かなくっちゃ(なくなる/席がなくなるとか場所がなくなるとかそういうの)
って思ってしまうときなんですね
でも
以前(あ、3年前か)にも書いたことあるんだけど
早く行ったほうがいいときと
早い遅いに関係なく "あく" タイミングがある時と
あるじゃないですか
むしろゆっくり行ったほうがちょうどいいタイミングになったりするっていう
そのね
「焦らない」ために
(余談ですが、この気がつくとつい「焦る」っていうのは
なんか幼少期に形作られた、体に刷り込まれてる概念っつーか信じ込みbelief systemやんなぁ、って思うんよね)
で、この時に
思い出すわけです
宇宙は
その人に必要なものを
ちゃんと
十分に
準備しているって
で
魔法のことば
「十分ある たっぷりある」
を心の中で繰り返すわけです
すると
ミラクルなんだなぁーこれが!!!!
決して、「いっぱいある」
じゃぁないんだなぁ。似たようなことばだけど、ちがうんだなぁ。
十分ある
たっぷりある
you don't have to hurry.
おすすめでございます
(ま、人によって必要なことばは違うかもだけど。)
posted by しろくま at 19:05| Comment(0)
| 日々雑感
2023年07月20日
「馬の言葉に耳を傾けて」
馬の言葉に耳を傾けて〜続・「馬楽のすすめ」極上の乗馬指導術 --- 三木田照明/著 あさ出版 2023
七夕に出たばっかりの本書をたずさえて
三木田先生のレッスンを受けに北海道に行ってきました
(レッスンまでに一通り読んだ)
本にサインしてもらったー♪(超豪華 絵入り、ハンコ入り^^ ありがとうございまーす!)
わたし、著者のサインってこれまでほしいって思ったことなくて
作家さんの講演会とかに行ったときも
どなたにもお願いしたこともなかったんですけど(ぷぷ)
さて本書
今回も何度もじっくり読みかえそうっと思える内容なんですが
中でも一つのエピソードがとても心に残りました
後半、高校の馬術部の指導をされてた時の逸話です
インターハイ準優勝校から選ばれた韓国との試合、貸与馬戦で、
あえて経験の浅い生徒だったからこそ
いわゆる障害馬術の常識の外の馬を追わない乗り方で、
馬との「信頼関係」を築いた騎乗ができたという話。
わたし、落馬以来馬が怖い時期が続いて
(今でも、知らないお馬さんは緊張する)
その中で1頭のポニーちゃんとずっと一緒にレッスンしていて
この子は(背が低いからもあるけど...)ちーっとも怖くなくって
わたしはもうほんとに完全にこの子を信頼していて
(たぶんポニーちゃんも「いつものこいつやな〜」と思ってくれてると思う)
そういう関係って、時間をかけてしか築けないと思い込んでいた。
たった一回の、初めてのパートナーシップで
築ける信頼関係があるんだって
とても感動しました
これめざしたいー
posted by しろくま at 18:07| Comment(0)
| こんなん読みました^^
「赤いテラスのカフェから」
赤いテラスのカフェから〜フランスとアイヌの人々をつなぐ思索の旅〜
34, Avenue des Chanps-Elysées -- une histoire des liens entre la France et les Aïnous ---加藤利器/著 共同文化社 2022
帰りの新千歳空港の本屋さんで買いました。
おもしろくってすぐ読んでしまった。
関西に帰ってきたらば、酷暑で、いっぺんにバテ気味のわたしです
今日は朝から馬乗りに行って、シャワー浴びたら疲れてリビングで寝てしまった
エアコンかけていたけど、起きたら(3時)結構風が涼しくて、エアコン止めて窓開けて風を楽しんでいます
梅雨明けなんだそうですね??
でも今日はなんだか風が涼しいです
(バテてるんだかなんだかわかりませんが)
わたしは風がないとダメなんだなぁ〜
ところで、本書。
著者は、北海道新聞社のフランス駐在員としてパリ支局に勤め
(その1階に赤いテラスのカフェがあった)
「北海道」「フランス」「アイヌ」の知られざる深いかかわりをきっかけに
アイヌ民族と「人権」について考えてこられた方のようです
人権 が生まれた国、フランス。
人権、とか、権利、とか、民主主義、とか
そういえば日本は言葉と体裁は導入しているけど
その精神というか、中身はあまり深く学ばずなんとなく日本式・・・の運用をしているよねぇ。
そして過去も(加害も被害も)水に流すお国柄。。
でもその「なんとなく」な国民性が様々な人を傷つける。
ところで
そんな「人権の国」フランスも
かつて世界中に植民地をもってその地の人々を支配した過去があり
そういうときの人権って?っていう気もしないでもない
(たいして知らないけどさ。でもこれ読むとイギリスの植民地とは雰囲気が違うなぁと思う)
「『口承文芸というのはその瞬間、瞬間に常に新しく蘇生する力強さを持っている。
一人称で物語を語るという手法は、文学者の心の中に六恣意的に存在していると思います』」
これは津島祐子さん。
本書で紹介されている「ジャッカ・ドフニ」読んでみたくなった。
「欧州と日本では時間の流れに対する感覚が全く異なる。
戦後0年に向かおうとする時の経過を、欧州では『まばたきの一瞬』ととらえる。
戦争は『つい昨日のこと』であり、“忘却”など、とんでもない話なのである」
石とブロックの文化と木と紙の文化の違いが歴史に対する態度の差も生むのかな。
もうひとつ、ちょっと長くなるけど引用。
「なぜ放言がまかり通るのか
萱野さんが国会において、アイヌ語で質問したのは、日本が多民族国家であることを国民に認識してもらうのが目的だった。
日本は単一でなく、アイヌこそ先住者である。
これが政府の公式見解であるが、ことあるごとに『単一』を引き合いに出し、物議を醸す大物政治家がいる。
この政治家が2年ほど前、ラグビー・ワールドカップで活躍した日本チームの活躍を称え、こう放言したのを覚えているだろうか。
『二千年の長きにわたり、一つの国で、一つの場所で、一つの言葉で、一つの民族で、一つの天皇という王朝が続いているのは日本しかない。
いい国なんだ。
これに勝る証明があったら教えてほしい』」
日本チーム、いろんな国籍の人がいたのにね(見てないんかな)
とはいえ、
幼稚で単純だなあと思う。
同時に、そうやって自分たちを「アゲる」様子は
自己肯定感が少ないのかなぁって思う。
(平成あたりから、こういう趣旨のテレビ番組なんかもとても多いよね)
日本の政治家はこういうことにとても無知でナイーブ(敏感じゃなくて単純ですぐ信じるって意味です)だと思うけど
政治家は国民の縮図っていうか目次みたいなもんだから
わたしたちひとりひとりが意識を変えていかないといけないよね
昼寝から覚めた頭でつらつらとあてどなく書いてしまった
posted by しろくま at 17:22| Comment(0)
| こんなん読みました^^
2023年07月12日
馬と川霧と
月曜日に父の四十九日が終わりまして
火曜から北海道に来ています
(オットはお留守番〜)
なのになのになんということでしょう
こっちはずっと雨で
明日も明後日も雨らしいんだけどさ
今日はなんとか雨宿りなんてしながらの外乗でした
驟雨と果てしない藪漕ぎと
でも最後はいい感じで雨が上がって
みてくださいこの幻想的な川霧〜〜〜〜〜〜
父が亡くなってからいろいろと忙しかったの。
ぼちぼち
おさかなやも更新していこうかなっと
ではー!
posted by しろくま at 19:26| Comment(0)
| 馬とわたし