クマにあったらどうするか 〜アイヌ民族最後の狩人 姉崎等〜 --- 姉崎等/語り手 片山龍峯/聞き書き ちくま文庫 2014
北海道ではレンタカーを借りて、
ニセコから帯広まで何時間かかったかなぁ、
千歳から高速に乗って十勝清水で下りて
ナビさんのいう通り、お日様が沈んで薄暗くなりかけた道を・・・
農地の間の道を・・・ 他の車が全然いない道を・・・走っておりましたら
クマがいた。
道の先の、多分100mあるかないかくらい先を、ゆっくり渡っていた。
(結構足が長いなって思った)
わたしはびっくりして
鹿とかキツネとか見たことはあるけどさ
熊ですわよ熊!
ゆっくりブレーキを踏みつつ、こういう時ってどうしたらいいんだっけ??とか思ってたら
クマさんは
ちょっと立ち止まってわたしの方を「ん?」と見て
また前をむいてゆっくり道を渡り切って路傍の茂みの中に消えていった。
なかなか衝撃の出会いでありました
その辺りは多分小さな川があって
びっくりするくらい雨みたいにたくさんの虫が飛んでた。
豊かなところなんだなぁ多分
で
何日か後に本屋さんに入りましてん
帯広の藤丸百貨店が閉店するということで、覗きに行ってみたんですけど
中の本屋さんであれこれ本を物色していたら
この本に出会いましてん
買うでしょ!
すごく面白い本でした
(これは文庫化なので、単行本は2002年だそうです:木楽舎)
姉崎さんは(もうお二人とも鬼籍に入られていますが)
アイヌ民族の末裔で、アイヌ最後の熊猟師。
アイヌも熊猟は集団で行うものだそうですけど、この方の特徴はなんと言っても単独で猟をされること。
その分誰よりも山のことを、クマのことを、見て考えてきて、理解されています
すっっっっっっっっっっごく面白かった。
クマの習性、クマの考え方、クマという動物のありかた。
引用したいところは本当にたくさんあるんですけど(キリがないわ)
一番心に残ったのは
最後の方
「『クマが怖い』という言葉が怖い」
このごろわたしもしょっちゅう思うんですけど
「コロナが怖いという言葉が怖い」
大変おすすめです