2022年05月31日

"Knots on a Counting Rope"


Knots on a Counting Rope --- Bill Martin Jr. and John Archambault / text, Ted Rand / illustrations, Square Fish, 1966

随分前に手に取った記憶があるんだけどなぁ
邦訳は金原瑞人さんで、魔使い(Spook's)シリーズで翻訳があまり好きではなかったので
原書の方を読んでみた。

アメリカで書かれた、アメリカンインディアンものの絵本は、結構当事者(アメリカンインディアン)ではない人が書いていることが多いよね。
だから、原書でもすでに翻訳物みたいなところがあることが多くて(という印象をわたしは持っていて)
この本でも
惜しい!!!と思っちゃうのは

主人公の少年の名前(Boy-Strength-of-Blue-Horses)を
この人たちの言葉でも書いてほしかったぁ(気になるー)

ま、そこはともかく

blue horsesが山から降りてきて、弱く生まれたこの男の子を祝福してくれたんだけど

blue horseって多分芦毛(roan, blue roan)のことだなー
(と、いう辞書もあったんですけど、もっとしらべてみたらroanって粕毛のことらしいです。
黒粕毛?mustangの、かっこいい写真見つけましたー)
アパルーサだろうから、少し斑があったりするのかも?


無邪気そうな男の子とおじいさんの会話で物語が進むのですが
小さな ん? ん?が少しずつ集まって
中盤になってこの少年の境遇がわかってきます

そして最後にはこの子は自分の馬に乗ってレースに出るのです
いつもは鞍をつけているのにこの時は鞍も載せず、ハミもつけず、裸馬なのは
なぜかなぁ
より一体ってことかなぁ。。
それか偉大な先祖のように?(そんな像を見たことがある気がするー)→これこれ〜〜(Boston Musium of Fine Artsの前にあるそうですー)
(Obamaさんの大統領執務室にこの像のレプリカがあったんだってー)

ほとんど手に汗握りながら彼を応援している自分に気が付きます

そうして
読み終わるとまた最初から読みたくなる

世界中の、読者がこの少年の幸せを願っていると思う
posted by しろくま at 21:02| Comment(0) | 絵本

「日本の絵本 100年100人100冊」


日本の絵本 100年100人100冊 --- 広松由希子/著 玉川大学出版部 2021

大きな、カラーの図鑑のような本です
図書館で借りてきましたー

1912年の杉浦非水「アヒルトニワトリ」から2014年のミロコマチコ「オレときいろ」まで
大好きな本がいっぱい、読んでみたい本もいっぱい。

初期は縦書きに右開きでね。
戦時中は「一致団結して決死の・・・」なんて絵本もあったのね。。(絵の美しさが余計に切ないです)

多作な作者の紹介でも、一番有名な絵本を必ずしも選んでるわけではないのも
ひょっとおもしろく、楽しいですねぇー
個人的には、大正〜昭和初期あたりの、グラフィックの美しさに心を惹かれます

堪能しました!
(そして何冊かまた予約してみた)



posted by しろくま at 15:44| Comment(0) | こんなん読みました^^

「夫のトリセツ」


夫のトリセツ --- 黒川伊保子/著 講談社+α新書 2019
これと一緒に、図書館で借りてきました。
久しぶりの黒川本、面白かったわー。

では抜き書き・感想などランダムに。

「男の対話力」は、母親の責任なんですってよ。
(育児しながら育つということね)
「用事のない会話ができる子ども」、これほんと、ちゅん2もそうですけど、幸せ。
ぺちゃぺちゃおしゃべり、至福ですよねぇぇ

男の人が「定番」が好きなわけ。
理容室を何十年も変えない(人とかいる)でしょー。
「遠くに集中するために、身の回りを定番で固めるのが好き」なんだそうなー。

一方で近くを細かく満遍なく見るのに長けた「女性脳」は確かに、
「昔、精密機器の組み上げ作業を人の手で行なっていた時代には、その生産ラインを支えたのは女性たちだった」

確かにねぇ。単純労働だから、って低くみられがちだけど
ベルトコンベアの横で素早く仕事をするのも、女性が多い印象だけど、男の人は苦手なんでしょうねぇ

(あ、ただし、「男性脳」は全ての男性が持っているとは限らないのも大事なところ。程度もあるでしょうしねー)

わたし、参考になったのは
「夫の言葉の裏読みをしない。
夫の言葉には、多くの場合、裏がない。
『おかず、これだけ?』と聞くのは、『この鮭一切れで、ご飯2杯を食べればいいんだね?』という確認である。
それを、『一日家にいて、これだけしか作れないのか』に解釈するのは、酷というものだ」


ほっほぅ。

「うっかりすると、夫が妻を、自分の母親や手下のように扱うのには、わけがある。
男性脳は、身体拡張感覚が強い。車や道具を、自分の体の一部のように扱う感覚が鮮明なのだ。

(中略)
身体拡張感覚の強い男性脳は、妻をも、そのように感じてしまうのである。
自分の身体の一部のように。
だから、褒めないし、お礼を言わないのだ。自分の腕に『よくできたね』と言わないように、自分の心臓に『毎日、ありがとう』と言わないように」


ほっほぅ。(でもこれは、やめてほしいー!)
羽生結弦くんなんかは、自分の体に、がんばってくれてありがとうっていう人よね。
わかってるねぇ。素敵なことだねぇ。

そういえば、うちのちゅん2ですが、カブスカウトのハイキングがとっても大変だったので、
お風呂でしゃべっていた時に「ちゅん2の足、がんばったねぇー」というと
「うん。しゅんちゃんがんばった。足もがんばったけど、心がいちばんがんばった」
って言ったのを、その時とっても感動したことを、なんだか思い出したわぁ。。。

(これを書いたあと、たまたま見つけたんですけど、セリフがすこーし違ったー。でもやっぱ感動するー)

と、本から離れがちになりましたが

そういう女性たちへアドバイスは
「頑張りすぎない。してあげて、してもらう」
誰かに何かをしてあげられることで、その人の自己肯定感を高めることになるから
なんでもやってあげるのではなくて、してもらって、感謝するのも大事だってことですー

それから「コミュニケーション・ストレス」でもページを割いてありましたが
「近年、共感力の低い若者(共感障害者)は、確実に増えている」

あっちの本には、「1996年生まれ以降の世代」って具体的な年を書かれていたけど
この本ではまだ「ここ20年ほど」ってなってますがおんなじやね。
「赤ちゃんの喃語に応えない母親が増えている」

これって決して、お母さんたちだけを責めちゃいけないのよね

本来はとても豊かなものである赤ちゃんとの時間を、
お母さん(お父さんも)がスマホよりもずっと楽しめるように
社会が、手助けできるといいわねぇ。
子育て世代の人たちがゆったりと暮らせるようになるには
そのほかの人たちも心に余裕を持って、心穏やかに生活できていないといけないわよねぇ
結局・・・
社会全体が幸せでいる、必要があるんだなぁ

そして
地球全体が・・・・・・
posted by しろくま at 15:15| Comment(0) | こんなん読みました^^