Horses Never Lie : The Heart of Passive Leadership --- Mark Rashid, A David & Charles Books, 2000
この本は旧版で、若干加筆された新版があるらしいのですが→
でも
こっち(旧版)表紙の方がずっと素敵で、この版で読みたかったのよねぇ。。
(表紙も、読むmotivationを後押ししてくれる気がした)
で、古い方を買ってみました。
すっっっっっっごくおもしろかった!!!
(新版の表紙でも読めたかも〜)
馬のことを知りたくて、
HorseSpeakとかいろいろ手を出しているのですがなぜか最後まで読みきれなくて
でも
この本をまず、先に読んどくべきだったからなんだわ。(私はね)
ということがわかりました
著者は
小さい頃(10歳くらいだったか)近くにできた馬の牧場の馬を
自転車に乗って1人で見に行ったことから
人生を変える出会いを得て
一生を馬と付き合うことになるのですが
著者の周りを見る目、観察眼もとても素晴らしいんです
そして
その時に著者を導いてくれた老人の「在り方」が一生の指針というか宝物になるのです
それからの馬との出会い。
そんな様々なエピソードが書かれていて
物語みたいに読みやすくてすっごくおもしろくて!
人には従順で大人しいのに、馬に対しては変貌していわゆる"アルファ"になる馬の話。
(こういう気質って、生まれ持ったものなのかなぁ)
いつも静かで落ち着いている別の馬(Buck)が、他の馬たちの信頼を得て、周りに馬が集まっていく様子。
いわゆるアルファ、"ボス馬"に対して馬たちが起こす行動が、「恐怖」と「信頼の欠如」によって起こされている様子と、一方で、決して戦わないBuckのような馬を、馬たちが自分から「求めて」周りに集まってくる様子。
それから
著者が自分で乗ったり、あるいは「問題があっ」て著者のクリニック(馬の調教相談)に来た馬たちの話。
馬たちが教えてくれるのは、信頼すること、
いつも一貫していること・・・や、馬の言いたいことに耳を傾けること、そして「感じる」こと。。。
最後の方は
馬に信頼され、コミュニケーションを取れるようになりたい、と願いながら、いろんな方法論を探して、習って、
一方的なコミュニケーションのテクニックに陥って馬の信頼も失ってしまったある飼い主が
そんな自分のありかた(むしろ生き方自体)にやっと気づく、これもなかなか感動的な話。
どれも一朝一夕にはできないことだし
まして
わたしのお世話になっているような、練習馬の皆さん^^ だと
こういうのはなかなか難しいって、正直思いますけど
でも。
どのエピソードにも、馬の優しさ、要求に応えようとする真面目さと真摯さ(と、それに気づかない人間の鈍さも。)が溢れていて
ほんと
"The pure wonder and joy of just being on, or even around, horses,"
なんだなぁー。ってしみじみ思います
この本が問いかけているのは
あなたは
恐怖で他の馬をコントロールする、信頼されていない「"アルファ" ボス」になりたいですか?
それとも
(著者によってpassive leadershipと表現されている)一貫した行動と問題解決能力等で、他の馬に信頼され
"togetherness"を大事にする
「静かな、馬に選ばれたリーダー」になりたいですか?
ってことですよね
馬のお好きな方にはぜひ、ご一読をお勧めしたいです
ところで
この本は和訳されているのかなー?
(そして、新版の加筆部分が気になる。あらどうしよう)